AGE隊、出動!
《…答……い…す》
《周囲の交通機動隊、応答願います!!》
「む、今日は平和かと思ったんだがなぁ……」
『仕方ねぇさ、ここは荒れてるしな』
「はぁ、しんどいもんだ……」
ため息混じりに無線を開いた
《こちら2AGE1、位置情報を頼む》
《同じく2AGE2、こっちの端末にも頼む》
«ピピッ»
《位置情報を送信しました、状況を報告します、金メッキの日産GTR34、赤のランボルギー……》
オペレーターも楽じゃないね〜と久しぶりに思った、はぁ全く俺もそろそ…
『相棒?ちゃんと聞いてんだろうな?置いてくぞ?』
「っとぉ……すまん、すぐ追いつく……」
らしくないことをしちまったか、まぁほんと役に立つよなぁ…
《目標接近!!》
«ガゴンッ»
「おうっ!?」
『相棒!?』
荒々しくぶつかってきた上にクラクションを鳴らし、ドリフトをしながら去って行く4台のスポーツタイプカー
「あの野郎……誰に喧嘩売ったかわかってんだろうなぁ……」
『相棒〜落ち着いていけよ〜』
そんな言葉を話半分に聞きつつ、マイカーを急発進させ、4台の目標を追った
《敵……じゃなくて目標、二手に別れました……//》
「へいへい〜オペレーターさーん、ゲーマーの性格が出てんじゃないのぉ〜?」
手足を忙しなく動かしながらオペレーターをいじる
『相変わらずだなぁ〜、あ、俺は右行くぜ、』
《もう!お2人ともふざけないでください!》
若干怒気と羞恥が混ざった声で怒られてしまった……
「全く変わらんねぇ……」
«ガンッ»
「うごァ!?」
右側にいたウラカンが思っきしハンドルを左に切ってきやがった
『ふざけてたバチが当たったんじゃないか?』
《もう、そろそろふざけてる場合じゃないんじゃないですか?》
言う通りではある、だが、これがいつもの感じなのだ
「言われなくとも、もう発動可能だぜ?」
『遅せぇよもっと早く言えっていつも言ってんだろ』
イラつきと呆れを混じらせ、俺を反省へと持っていこうとする、いつものことなのが辛い……
《双方の目標付近に一般車無し、発動どうぞ!!》
«(電磁爆発のような重低音)»
«キュルルルルルルルル»
目の前の2台のエンジンが止まり、ブレーキがホイールを擦る音だけが鳴っている、
「さて……ん?なっ!?」
1台が歩道にむかって突っ込んで行ってしまっていた……その先には……
«(ガラスや金属の衝突音)»
『相棒!?おい!』
《AGE1?応答してください!AGE1!》
「無線機がイカレやがったか……まぁいいか、どうせ捕まえただろうし……こっちも捕まえたし」
2人の観念した違法レーサー共を縄で括りつけておいて、
「さて、君、ご両親は?」
目の前の女の子?男の子?に声をかけてみる、
先程、歩道に突っ込んだ車の先にいた1人の子供、恐らく小学3年生ほどだ、
ちなみに今は22:37分
「何か言ってくれないかなぁ……」
とりあえず相棒に電話をかけようか……と思ったが、
『お〜いテメェ!』
とメガホンの声が聞こえ、
「お〜早かったなぁ〜」
『手ぇ〜振ってんじゃねぇ!』
«ベシッ»