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この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。
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いつか想いを言葉に乗せて

作者: ピッチョン
掲載日:2019/06/28


 自分の思っていることとは正反対のことを口走ってしまう。そんな経験はないだろうか。

 嘘とは少し違う。相手を騙そうとかその場をごまかそうとかそういう明確な意図があるわけではなく、つい反射的に自分の思惑とは異なることを言ってしまう。

 根底にあるのは恥ずかしさや照れなんだと思う。自分の本心をそのまま伝えるのが気恥ずかしいから心にもないことを言って悟られないようにするのだ。思春期の子供が親に対して反抗するのと似ているかもしれない。本当は感謝しているのに言葉にするのは恥ずかしい。だからわざとつんけんとした態度をとってしまう。

 好きでつんけんしているわけではない。これは脳の回路が勝手にそういう行動を取るようにプログラムされているのだ。自分にどれだけ言い聞かせても、自己啓発本を読んでも、簡単に直るものじゃない。

 私はそれを身に染みて実感している。

坂井(さかい)さん、シュリンク大変じゃない? 手伝おうか?」

 バックヤードで本にシュリンク袋を被せていた私に、深森(ふかもり)綾葉(あやは)さんが声を掛けてきた。

(深森さんも自分の仕事あるのに私を手伝おうとしてくれるとか優しすぎる……。あぁ、深森さんマジ天使)

 私の本心はコレで。

「大丈夫です。ひとりで出来ます」

 口から出たのがコレ。

「そう……もし困ったことがあったらひとりで抱えこまずに他の人を頼っていいからね」

「はい」

 寂しそうに微笑んで去っていく深森さんに心が痛む。それでも私は感謝の言葉を述べるどころか笑いかけることさえ出来ない。

(なんでいっつもこうなっちゃうかなぁ)

 ひとりでも大丈夫です。深森さんは自分の仕事を優先してください。気遣ってもらってありがとうございます。

 言いたいことは頭に浮かんでいるのに声に出てくれない。

 自分が嫌いだ。親切にしてくれている人にさえ素直になれない自分の情けなさにへどが出る。

 ため息を吐くのは小さく一回だけ。深森さんに見られないとも限らないから。

 私は面皮の下に陰鬱な感情を隠してから再び作業を再開した。



 高校に入学した私は本屋でアルバイトを始めた。社会経験を積む、というよりは単純に自由に使えるお金が欲しかったからだ。

 飲食よりは楽そうかなという安易な気持ちで本屋を選び、無事アルバイトを始められたのだが、自分が予想以上に接客業に向いていないことを思い知らされた。

 まず笑顔が作れない。声が小さい。はきはきと喋れない。

 それまで気付かなかった自分の欠点に私は打ちのめされた。それでもバイトをすぐに辞めなかったのは深森さんがいたからだ。

 深森さんは大学二年生。私と同じく高一のときからこの本屋でバイトをしている大先輩だ。最初の私のトレーニングを担当してくれたこともあり、いつも何かと気に掛けてくれている。

『笑顔は自然と出るものじゃないから、頑張って口角を上げて笑うしかないの。そうやって無理やり笑っているうちに、頑張らなくても笑えるようになるから。ほら、私がお手本見せるからまずは一緒にやってみよ?』

『声を大きく出すのって難しいよね。これまで出したことないと加減が分からないし。だからね、声を出そうって意識するんじゃなくてお客様に話しかけるってイメージで接客してみるといいよ。人って遠くにいる人に声を掛けようとすると勝手に声が大きくなるし、近くにいる人に話そうとすると勝手に声が小さくなるものなの。やっていくうちにお客様との距離感に合った大きさの声が出るようになるから。ちょっと難しいかな? だったら私で練習してみよっか』

 深森さんがどんなに懇切丁寧に指導してくれても私はうまく出来なかった。それでも深森さんは嫌な顔ひとつせずに私にアドバイスを続けてくれた。私が失敗をしても『みんな経験することだから』と笑って慰めてくれた。そんな深森さんに、私はいつしか惹かれていった。

 なのに想いを伝えるどころかお礼すらロクに言えていない。

 馬鹿だなんだと罵るのなら勝手にすればいい。出来る人には一生理解できないことだ。三つ子の魂百まで。幼いころに形成された私の性格は変わることはない。


 ある日の仕事終わりに深森さんが話しかけてきた。

「今度の金曜の夜に新しく入ってきた人達の歓迎会も兼ねて飲み会をすることになったんだけど、坂井さんは参加できる? あ、もちろん二十歳(はたち)未満はお酒ダメだからね」

 歓迎会なんて面倒くさいだけだ。騒がしいし気は遣うし、自分はお酒は飲めないし。ただ、深森さんが参加するのなら行ってみたい気がする。賑やかな雰囲気のなかでなら深森さんと打ち解けられるかもしれない。

「……他の人は参加するんですか?」

 他の人、とぼかしたのは本人に参加するかを聞くのがはばかられたからだ。深森さんが参加するなら私も参加する、なんて口が裂けても言えない。

「原田さんと丸山さんなら参加するって言ってたよ」

 私と同時期に入ってきた人たちの名前を挙げて微笑む深森さんに、違うそうじゃないと内心で突っ込む。

「……その、社員の方とか他の方は」

「水野係長は参加できるって言ってたかな。藤原課長は最初の一時間だけならって」

 あぁもうじれったい。私は目線は横に逸らしたまま、お腹に力を込めて意を決して口にする。

「……深森さんも、するんですよね」

 参加を。

 私の問いかけに深森さんは頷いた。

「うん、もちろん。だから坂井さんも来てくれると嬉しいんだけど」

 向けてくる笑顔があまりにも眩しくて、私は頷き返すことが出来なかった。私の意思とは裏腹に口が勝手に動き出す。

「……私、やめときます」

 言ったそばから心の中が後悔で埋め尽くされていく。

「そういうの、あんまり得意じゃないので。……すみません」

 最後の謝罪はせめてもの償いだった。深森さんは一瞬悲しそうに表情を曇らせたあと、すぐにまた微笑んだ。

「残念だけど仕方ないよね。また機会があったら一緒にご飯食べに行こ」

「はい」

 深森さんも本当にご飯に誘うつもり言ったわけではないだろう。ただの社交的な挨拶の一種だ。私もそのつもりで答えた。

 帰宅する間、より一層の後悔が私を襲ってきた。せっかく深森さんと仲良くなれるチャンスだったのに、何故私はあそこで断ってしまったのか。だってあそこで頷いたら深森さん目当てだってバレるかもしれない。バレたっていいじゃないか。よくない、恥ずかしい。恥ずかしがってたら一生深森さんと仲良くなんてなれないだろ。

 頭の中をぐるぐると巡る自責と言い訳は日付が変わっても消えることはなかった。悶々とした日々を送り、そして金曜日がやってきた。

 学校が終わってからいつものようにバイトへいく。夜のこの時間は混むので私はずっとレジにいるのが普通だった。まだ手際がいいとは言えないが、ミスをしないように確認しながらひとつひとつ会計をこなしていく。

「やっぱ愛想が足りんなぁ」

 私がお釣りを手渡したときいきなりそのおじいさんは呟いた。

「忙しいんは分かるけど、もうちょっと愛想があった方がいいよ。女の子なんだし」

「は、はぁ」

 後で聞いた話ではあるが、このおじいさんは店の常連でよくこうやって若い女の店員に話しかけてくるらしい。適当に相槌を打てばすぐいなくなるのだが当然そのときの私は知るはずもなく。この忙しい時間に面倒な客に絡まれたと憂鬱な気持ちになっていた。

「ほら、あそこにいる深森さん、あの人くらい笑顔で応対できたら一人前よ。あなたも見習いなよ」

 ちょうど電話応対中の深森さんを指さしながらおじいさんが告げた。その言葉にカチンときた私は反射的に答えてしまう。

「そのくらい言われなくても分かってます」

 語気が強くなってしまったのがマズかった。おじいさんが途端に表情を険しくする。

「その言い方は何だ。こっちは親切で言ってやってんだぞ」

 しまったと思っても後の祭り。隣のレジの子が心配そうに見てくるが、そちらも会計中なのでへたに動くことも出来ないようだ。

 そうこうしている間もおじいさんはますますヒートアップしていく。社員の人は問い合わせでも受けたのかレジ周辺にはいない。

 どうすればいいのかおろおろとする私の横から、誰かが割って入ってきた。

「中野さん、お久しぶりです。どうかされましたか?」

 深森さんだった。深森さんはおじいさん(中野というらしい)に声を掛けると、本を袋に入れてからレジカウンターの横へとおじいさんを誘導していく。

「坂井さんはそのままレジ続けてて」

 横切るときに深森さんが私に呟いた。深森さんがおじいさんと何やら話し出すのを見てから、私はレジ業務を再開した。正直深森さんたちが気になってレジどころではなかったが、言われたからにはレジに集中しなければいけない。

 やがて視界の端でおじいさんが機嫌よく笑っているのが映った。そのまま深森さんに手を振ってからどこかへ歩いて消えていく。どうやら穏便に終わったらしい。

 ほっと胸を撫で下ろすとともに、深森さんに対して感謝と申し訳ない気持ちがいっぱいになる。深森さんがいてくれて本当によかった。今度ばかりはきちんとお礼を伝えなければ。

 ピークを終えて手が空いたときに私は深森さんに話しかけた。

「あの、さっきはありがとうございました」

「いいのいいの。中野さんはああいう方だから。何か言われてもはいそうです、って頷いてれば大丈夫よ」

「すみません……私がもっとしっかりしてれば」

「あぁ、もしかして愛想のことで言われたの気にしてる? 気にしなくいいよ。そういうの全部取りあってたら仕事にならないし」

 深森さんが私の腕に優しく触れる。

「それよりも怖くなかった? 何かあったら上の人を呼びますのでって言ってすぐに逃げていいからね」

「……はい」

 深森さんの気遣う気持ちが私の心を穏やかにしてくれる。私みたいなダメダメな人間を見限ったりせず優しい言葉をかけてくれることが何よりも嬉しい。

 だからこそ深森さんのように仕事が出来るようになって恩返しをしたいと思うのだが、世の中はそう簡単なものじゃない。

 きっと私の接客がよくなることもないし深森さんのようになれることもなく、想いを伝えられないまま高校を卒業してバイトをやめるのだろう。

 考えるだけで落ち込んでしまいそうになる。私は思考を停止して業務だけに集中することにした。


 営業時間が終わりレジの締め作業や片付けに入る。だんだんと周りの人達が活気づいていく様子を見て、あぁ今日が歓迎会の日だったな、と思い出した。

 でも私には関係ないことだ。やることを終えたらさっさと帰宅しよう。

 これから行く店について楽しそうに話す同僚達に「お疲れ様です」と挨拶をしてから早々に売り場を抜け出した。ロッカールームで荷物を取ってさぁ帰ろうかというとき、勢いよくドアが開いた。飛び込んできたのは深森さんだった。よほど急いできたのか肩で息をしている。

「ど、どうかしましたか?」

 もしかして私が何かやらかしたのではと心配になり聞いてみると、深森さんは手を伸ばして一旦私を制止してから息を整え、あらためて言った。

「このあとよかったらご飯でも食べに行かない?」

「え……これから歓迎会じゃないんですか?」

「やっぱりやめにしちゃった」

 深森さんがまだ息を弾ませたまま私に近づいてくる。

「坂井さん、このあと用事とかがあるわけじゃないんでしょ? 飲み会みたいに大勢でっていうのが嫌なら私と二人だけならどうかなと思って」

「…………」

 予想外どころの話ではない。空から札束が降ってきたレベルの幸運に私はただただ呆気にとられていた。

 黙ったままの私を深森さんは不安そうに窺う。

「私と二人きりなんて嫌かな?」

 そんなことないです! 嬉しいです! と言えればどれだけ良かったか。

 私はぐっと歯を噛み締めて表情を崩さないようにしながら、「いえ、行きます」と呟くのが精一杯だった。



「お疲れ様~」

「お疲れ様です」

 水の入ったコップを突き合わせ、私と深森さんは乾杯した。

 ここは本屋からも近いチェーンの定食屋さん。二人用のテーブルで向かい合ったまま注文した料理が来るのを待っていた。

「今日は大変だったね。ああいうお客様多いから、何か言われても適当に流しておくのが一番よ」

「深森さんも流してるんですか?」

 日頃の業務態度を見てもそういう風には見えない。

「当たり前よ。こっちの話をまったく聞かない人とかただ誰かと話したいだけの人とかいっぱいいるからね。私だって顔ではにこにこ笑ってても心の中では『早く帰って二度と来ないでね』って思ってたりするし」

「……意外です。深森さんは全然そういうこと思ったりしないんだと」

「菩薩みたいな心があったら良かったんだけど、私も普通の人間だからね。イライラしたり怒ったりもするよ。仕事のときはそれを表には出さないだけ」

 立派なことだと思う。今日の私みたいに些細な事で頭にきて感情を出したりするよりずっと大人だ。それに比べて私なんか全然……。

 ひっそりと落ち込む私に深森さんが優しい眼差しを向けてくる。

「私もね、働き始めたころは失敗ばっかりだったの」

「本当ですか?」

「うん。私も内気な方だったから最初は接客もうまく出来なくて、お客様に怒られて泣いちゃったこともあったくらい」

 今の深森さんからは想像もできない。私の知っている深森さんはいつも笑顔で仕事をてきぱきこなす完璧な人だ。

 私の視線を受けて深森さんがふっと微笑む。

「嘘みたいだと思うなら課長に聞いてみて。当時の私のこと知ってるから。まぁそういうわけで、坂井さんには少なからず親近感が湧いちゃってね。どうにかしてもっと仕事を楽しめるようにしてあげたいなって思ってたんだ」

 何故深森さんが私の面倒をいつも見てくれているのか、その理由が明らかになった。昔の自分と重なっているからこそ私もやれば出来るのだと信じてくれているのだ。

 本音を言えば私は深森さんみたいな人間じゃない。逆境を乗り切ってプラスに変えてやろうなんていう気概は持ってない。でも、それでも信じてくれるのなら、もうちょっと頑張ってみてもいいんじゃないかって思えてくる。

「ぁ――」

 ありがとうございます。私も深森さんみたいになりたいです。たったそれだけの言葉が出てこない。こんなときでも素直になれない。

 そうこうしているうちに料理が運ばれてきてしまった。

「おいしそ~」

 料理を前に顔をほころばせる深森さん。いただきます、と手を合わせてから食べ始めた。私もそれに倣って手を合わす。お礼を言うタイミングを逃してしまったことに気落ちしながらも箸を伸ばして料理をいただく。

 外食は久しぶりだ。基本的に夕飯は家で食べるのでこうやって誰かと食べることも珍しい。しかもその相手が深森さんなのだから嬉しくないわけがない。

 ふと視線を上げて深森さんの方を見ると、ちょうど目が合ってしまった。慌てて視線を戻して箸をせかせかと動かす。

「でも良かった」

 深森さんの柔らかい声が聞こえてくる。

「私、坂井さんに嫌われてるんじゃないかって思ってたんだけど、こうやって一緒にご飯食べてくれるくらいには慕ってくれてたんだね」

「…………」

 案の定というか、私の普段の態度がどれだけひどいのかがよくわかる。それでもこうやって食事に誘ってくれるのだから深森さんは本当に人が良いとしか言いようがない。

 箸が止まった私を見て深森さんがあたふたと焦る。

「あ、ご、ごめんね、変なこと言って。私のやってることがうざかったりしたらずばっと言ってね。すぐやめるから」

 違うんです。私が言いたいのはそういうことじゃなくて、深森さんが気にするようなことはまったくなくて――。

「ぃ……」

 喉まで言葉が出かかっているのに、想いは声になってくれない。私が苦しそうにしていたからか、深森さんも心配そうに私を見守っている。

 ふとテーブルのメニュー立てのところにボールペンが置いてあるのが目に入った。本来はアンケート用だろうそれを抜き取って、ペーパーナプキンにペンを走らせる。

『いつも感謝してます』

 その紙を滑らせて深森さんに渡すと、受け取った瞬間深森さんが口を押さえて喜びを露にした。

「これ――坂井さん、本当?」

 こくりと頷く。

「嬉しい……」

 大事そうに紙を胸に抱いた深森さんの姿を見て、私は恥ずかしくなってこめかみを掻いた。

 どれだけ心の中で想っていようとも、それを外に出して相手に伝えないと意味がない。

 よく『本当に心が通じ合っていれば言葉なんて必要ない』なんて言うけど、私はそうは思わない。言わなくても伝わるのなら、言って伝えた方が早いし何より確実だ。少なくとも私のように誤解されなくて済む。

 いつか、声に出して想いを深森さんに伝えたい。

 そんな目標を抱きながら私は意を決して口を開いた。

「あの……連絡先、交換しませんか?」

 まずは文字で伝えることから始めよう。




〈おまけ〉


ある日のバイト終わりの喫茶店にて



「ねぇ、坂井さんって私のことどう思ってるの?」

 喫茶店のテーブルを挟んだ向かいで唐突に深森さんが聞いてきた。私は飲んでいたアイスココアであやうくむせそうになりながら、それでも平静を保って聞き返す。

「……どういう意味ですか?」

「一度ちゃんと聞いておこうと思って。ほら、私のおせっかいで無理やりお礼を言わせてないとも限らないでしょ? 好きとか嫌いとかこの際はっきりと言って欲しいの。本音でいいからね」

「…………」

 そんなの答えるまでもない。だけどそれを面と向かって声に出すのは難易度が高すぎる。

 私はスマホを取り出してラインを起動する。スタンプの中から目当てのものを探し出してそれを押した。

 もふっとした丸いネコのスタンプ。真ん中にはピンクのポップな文字で大きく『好き』と描かれている。

 すぐに既読がついた。目の前にいるのだから当たり前だ。

 深森さんは自分のスマホを見ながら嬉しそうに呟く。

「私はね~」

 画面にスタンプが貼られた。デフォルメされた天使がハートを持っていて中に『大好き』と描かれている。そのスタンプが連続で何個も貼られていくのを私は圧倒されながら見守っていた。

「まぁこんなところかな」

 操作を終えた深森さんが満足気に頷いた。ふと私の方を見てくすりと笑い、自分の口の端を指で押してみせる。

「坂井さん、今笑ったね」

「――――」

 急いで口を手で隠すがもう遅い。深森さんが嬉々として私にスマホのカメラを向けてくる。

「ねぇねぇ、記念に撮っていい?」

「ダメですっ!」

 尚もお願いをしてくる深森さんと押し問答をしながら、果たしてこの調子でいつになったら想いをちゃんと伝えられるのだろうかとひそかに心配をする私がいた。



            終

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