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未知への探索 その2

歩いていくと大木が無くなり、ただの砂漠になった。

日差しが暑く、足に砂が絡まって歩きづらい。

しかし、コジロウは涼しい顔である。

輪太郎はリュックに入れてきたペットボトルの水を飲みながら体力の違いを痛感する。

ともかくみんなの歩みが早かった。

「僕の後ろをついてきて」と言ったおかげで京子は輪太郎の後ろを歩いている。

そして輪太郎が疲れているのがわかっているからか、背中を押してくれている。

完全にお荷物状態だ。


「輪太郎君。空気をよく吸うんだ。体の隅々までリゲンを浸み込ませれば疲れなんて吹き飛ぶよ」


 コジロウがそう言って励ましてくれる。

そう言われても僕にはリ臓がないから吸っただけだと大して力が出る感じがしなかった。


 歩いていると、砂漠に変な生き物がいた。

魚にカエルみたいな手足が生えている。

そのサバカエルは口をぱっくりと開けると、水を吹き出していた。

水は丸太ぐらいの太さで放物線を描き、500メートルほど先にいる同じ生物にめがけて飛ばしている。

そして向こう側にいるサケカエルは口を開けると、飛んできた水をすべて飲み込んでいた。

水を吐き出したサケカエルは軽くなったからか、素早くジャンプして行ってしまう。

そしてだいぶ離れるとまた同じように今度は水を飲む係になっていた。


「変なカエルだね~」と京子はほのぼのと言う。


 そして、僕の足だと見えた山に着くのが遅くなるという事で、僕はコジロウさんに背負わせることになった。


「飛ばすからしっかり掴まっていてよ」


 そう言って走り出したコジロウさんにしがみつくのは想像以上に大変だった。

何せ一歩が広い。

一歩で10メートルくらいを飛び跳ねて、走っている。

荒馬にしがみついているようなものだ。

一度豪快に吹き飛ばされて、京子にキャッチされ、顔を見たために固まってしまって恥ずかしかった。

 

そんな二人はジョギング、一人は命がけのしがみ付きを一時間くらいしていると、やっと砂漠が終わり、土の地面になった。

山も見えるようになっている。


 そんな時、象が一頭いた。

地球の象との違いは牙の数が倍の四本、口から生えているくらいである。

そして子供の象なのか地球で言う馬くらいの大きさだった。どちらかと言えば可愛らしい。


その象はこちらを警戒しているように見ると、大きくジャンプした。

僕たちの真上の空にさっきの象がいる。

そして、ふと気が付くと空が見えないくらい視界が象の腹になっていた。

象が巨大化したのである。


痒みに起こされて寝不足になる。ふむ、痒い。

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