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ライカ組の襲撃 その9

コジロウがそのスピードに驚く。

10メートル先にいた敵が瞬きの間に手の届く位置に来ていたような速さである。

その速さにボスはカウンターで強烈な拳を見舞っていた。

鈍く大きな音が辺りに響く。

サイガは倒れはしなかったが、立っているのがやっとのようだった。


「ふむ。能力は出ていないか? あるなら見せてほしいのだが」


 ボスは何事もなかったように平然としている。

コジロウでさえ、そのボスの強さに驚きを隠せないようだった。


「ば…けものかよ」


 そう言うとサイガは倒れ、姿も元に戻った。

ボスは首飾りを回収すると「こいつを連れてさっさと帰れ」と言い残し、2階にジャンプして戻っていった。


 ライカ組の組員はクモの子を散らすように逃げていく。

サイガも背負われて行ってしまう。


「お疲れ様です。ほとんど止められなくてすみませんでした」


 輪太郎が詫びをする。


「それはいいんだけど、ボスって何者? この空気で何であんな動き出来るんだろう?」


「さあ? 僕も良く知らないです。でもどうやらボスはリゲンがなくても平気らしいですよ」


「そんな事あり得るの? でも実際そうじゃないとあんな動き説明できないしな。狂身したあいつなら私も負けていた可能性があるのに。ボスも武人なのかな? ううん、凄い」

 

コジロウはボスの動きに感動したようで、しきりに褒めたたえていた。


「ボスってコジロウさんより強いですか?」


「マヴィスで本気で戦ったらどうなるかはわからないけど、こっちだと絶対に負けるね。たぶん地球でならボスは最強だろうな。あれは勝てないよ」


 よし、強敵が現れたらボスに頼れば解決だなと輪太郎は思った。

そしてやっぱりボスには逆らわないでおこうと心から誓うのであった。


12月10日現在の輪太郎の持っているアイテム

ムサシスナック棒  4本(3本購入)

カチコチキャンデー 2個

脱兎アメ      7個

チョコと集中    2枚

うまいドリンク   4本

崖っぷち納豆    3個

紫プチトマト    4個(3個購入)

イチコロチーズ   4個

夜道のイチゴ    2個

豊作人参      3本

炎玉        3個

スペアボディ    11体

所持金      1182万イェン

借金       2億7000万イェン


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