ヒトリシロクロ
シロクロの世界。
それは独り閉ざされた世界。
僕の目には2色の色しか写らない。
この世界にはたくさんの色があるらしい。
それでも僕には白か黒ただそれだけ。
それ以上の色なんてないし、知らない。
赤とか青とか想像もつかない。
だってそうだろう?
全く知らないものはどんなに説明されてもわからない。
そうわからない。
僕はただただこの2色の世界で一人で生きている。
いや、生きているのかすら怪しい。
だって一人で座っている僕を見ても誰も気にも止めない。
まるでそこに僕なんかいないみたいに。
ふと空を見上げる。
不気味な真っ黒が一面に広がっている。
誤解のないように先に言っておくが今は朝だ。
僕の朝の空は黒なのだ。
そんな空に反して僕は真っ白だ。
なんにもない白。
そう.....ほんとに
「真っ白だ」
僕は憎らしい黒い空に今にも消えてしまいそうな声で言う。
はは.....こんなこと言っても誰も気づきゃしないのにな。
枯れた笑みがでる。
そんなとき、その人は前触れもなく、ただ初めからそこにいたかのように僕の前に立っていた。
「なにが?」
ふと聞こえたそんな声に耳を疑った。
僕のことが.....
いや、僕の近くにいる誰かに話しかけているのだろう。
だって.....僕は.....独りだ。
声のことは気にしないことにした。
僕は三角座りで体を丸めて顔を伏せ、孤独を味わう。
そう、いつものように。
「ねぇ、なにが真っ白なの?」
まただ。声からして女の人だろう。
しかも、彼女は僕の言葉に反応していた。
嬉しかった.....けど、顔をあげることができない。
せめて返事をしなきゃ.....。
その体制から精一杯の声を絞り出す。
「僕が.....いや、みんな真っ白だ.....」
僕は顔を伏せたまま言う。
こんなこと言っても誰も理解できるわけがない。
おかしな奴だと思われたかな.....。
「んー、そんなことないと思うな。みんなそれぞれ素敵な色を持っているんだよ。人の数だけその色は存在するんだよ。きっと」
彼女はこんな言葉に真剣にそう言ってくれた。
どこかで用意されたような台詞を。
でも.....だったら.....
「...ら.....」
「?」
「だったらなんで!!!」
僕は勝手にそう叫んでいた。
いきなり怒鳴った僕に彼女はびっくりしてしまっていた。
最低だ、僕はどこまでも最低な奴だ。
泣きたい僕の代わりに空が泣いていた。
「.....ごめんなさい。」
「ううん、気にしないで。」
彼女はどこまでも優しかった。
こんなとこで僕なんかに構っていい人じゃない。
だめだ...ダメだ。
だけど、彼女には言いたかった。
「僕には.....僕の目には2色の色しか写らないんだ.....」
「うん。」
「僕は真っ白だ......」
「うん。」
彼女はなにも言わずただ相づちを打ちながら僕の話を聞いていた。
「僕は.....」
今まで言えずにいた言葉。
彼女は何も言わず僕を見ている。
優しくも真っ直ぐな黒い瞳で。
「僕は.....」
「うん。」
「僕は.....どうしたらいいんだ.....」
「...。」
「誰か.....誰か.....僕を見つけてくれ....」
僕はもう子供のようだった。
雨でも誤魔化しきれないほどの涙がでる。
誰にも言えなかった言葉。
「大丈夫。」
彼女は優しく僕の頭を撫でながら言った。
「私が見つけたよ」
その言葉で雨は晴れた。
たったこの一言で僕の雨は晴れたんだ。
「....ありがとう......ありがとう.....」
偶然か必然か、そんなことはどうでいい。
シロクロの世界での彼女との出会いで僕の世界は少しずつ、これから少しずつだけど変わっていく。
「ほら、行こ?君の.....君だけの色を探そうよ」
涙を拭って、僕はゆっくり顔をあげた。
そして、優しく手を差し出す彼女の手をそっと握った。
僕の目には2色の色しか写らない。
この世界にはたくさんの色があるらしい。
それでも今はまだ僕には白か黒ただそれだけ。
だけど、1つだけわかったんだ。
彼女の瞳の色は綺麗な青色なんだ。
眠たいけど寝れない、そんなよくわかんないテンションで書いちゃいました。はちゃめちゃな出来でごめんなさい。
今回は書けたら寝ようと決めていてので思い付きのまま早々と即興で書いていきました!やはりまだ言葉足らずというか無知過ぎて表現などが下手くそですね。これから少しずつ少しずつ上手く書けるようになれたらいいなと思っております!暖かい目で見守ってやってください!
最後に、読んでいただきありがとうございました!
また、気紛れで書くかもしれないので暇なときにでも御覧いただければ幸いです。