2話
「おお、ゆか。今からサッカーいくとこ。ゆかも来るだろ?」
俺が言うとゆかは、
「あったりまえじゃん。」
と言ってきた。
俺が走り出すと同じスピードでゆかもついてくる。ゆかは、スポーツが得意。足が速く成績優秀、そしてとても可愛い。俺の姉ちゃんみたいな存在。
俺たちが公園につくと、小さな子供がたくさんいた。俺は、あいている所を見つけ、サッカーをした。ゆかは、俺の相手をしてくれたりリフティングの数を数えてくれたりしている。楽しい時間を過ごした。夕方になったときゆかが友達を見つけて少しどこかに行った。「30分もしないから」と言って行ったから、俺は1人でリフティングを始めた。
97,98,99・・・あぁ。100はいかなかった。ボールが道の方に転がっていった。すると通りすがりの女の子に当たった。女の子はボールを拾うと俺を見た。そして、
「あの、これどうぞ。」
こういってきた。俺は、
「ありがとう。でも君、聖ミチル学園の生徒だろ?俺に話しかけて大丈夫なのか?」
そういった。すると女の子が、
「大丈夫です。あの、も、も、も、もしよかったら、お名前教えてください。まだ友達がいなくて。私、先週引っ越してきたばかりですから。あ、わ、私は、山吹 のぞみです。のぞみはひらがなです。聖ミチル学園の1年です。」
自己紹介をしてきた。俺も一応自己紹介をした。
「俺は、佐藤 一輝。一、二の一に輝くって書く。よろしく。」
俺が話すと女の子は涙目になった。そして、
「私、芸能界に入ってて一応女優なんです。のぞみって芸名です。でも、演じてないときは凄く暗くてまわりの女の子も話しかけてくれず、友達もいないのです。だから、と、友達になってください。」
のぞみ、真っ赤になってる。可愛い。
俺はああ。と言った。のぞみと楽しく話していたら時計を見てのぞみが「もう、帰らなくては。執事の影山が来てしまう。さようなら、また会えるといいですね。」そういって走っていった。