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星降る夜に君の願いを  作者: 雨宮礼雨
第四章 記憶と未来編
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〜エピローグ〜 二人の未来

 ミューは、ミトラに連れられて、アレイディアの待っている宿に戻った。モリノが転送陣を持ってきてくれたお陰で、帰りはあっさりと転送で宿まで戻り、そしてそこで待っていてくれた人達を見て、心底驚いた。


 チェルシアンナとライラメアには泣きながら抱きつかれ、クリフとオリヴェイドにはほっとした表情で迎えられた。


 モリノは嬉しそうにミトラと話をしながら、ミューにも温かい笑顔を向けてくれた。



「ミュー。お帰り。」


 そして、アレイディアが待っていた。


「うん。ただいま。」


 二人はただ笑顔のまま、友達らしいハグで再会を喜び合った。




「ミトラ殿。俺は国に帰ります。ミューを、よろしくお願いします。」


 言われなくても、と喧嘩をするのかなとミューは心配していたが、ミトラはただ静かに「わかった。」と言っただけだった。




 全員で流星宮に戻り、一人一人と別れを惜しみ合う。



 そしてそれぞれの国の星宮に、ミトラが転送陣を開き、一人、また一人と、それぞれの場所へ帰っていった。


「二人の結婚式には、必ず呼んでね!!」


 チェルシアンナの言葉に真っ赤になりながら、ミューがミトラを見上げる。


「もちろんです。」


 ミトラが代わりに答えてくれて、余計頬が赤くなった。




 そして今、二人は流星宮の中庭に二人で座っている。



 そこには噴水の音だけが響き、空は夕焼けを映し出していた。



「ミュー。改めて、おかえり。」

「ただいま、ミトラ。」


 二人は見つめ合って、笑い合う。


「ここに戻って来られて、君と一緒にいられて、本当に嬉しい。」

「うん。私も。」


 そしてミトラがいつものバングルを手にした。


「今はこれしか無いけど、いずれ、指輪を用意するから。」

「・・・え?」


 ミトラがミューの手を取る。


 左手にそのバングルをゆっくりと嵌めて、言った。



「ミュー。一生、俺の妻として、一緒に生きてください。愛してる。」


 ミューは言葉が出なかった。ただ嬉しくて、胸が詰まって、涙を流しながらミトラに抱きついた。


「はい。一生、私の夫でいてください。ミトラ、愛してる。」



 そして二人は、夕闇が訪れつつあるその中庭で、深く深く、唇を重ねていった。




「いつかまた、一緒にあの草原で、流れ星を見ようね、ミトラ。」


「そうだね。君と会ったあの草原で、一緒に。」



 二人が見上げた空に、小さな流れ星が一つだけ、流れていった。


これで全ての章が完結となります。


初めて書いた小説で至らない部分も多く、お恥ずかしい限りですが、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


評価やブックマークをしてくださった方にも感謝の気持ちで一杯です!


本当にありがとうございました!!

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