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サイマージ  作者: ミクツ
2/2

オーラってなんだ!?

あの後、俺は門番の騎士から質問攻めにあった。

どうやら迷い子とは森で迷子になった子供のことではなく別の次元の世界、いわゆる異世界から来た人のことを言うらしい。

迷い子の特徴として会話はできるが文字が読めない、オーラ?について何も知らない、この世界には存在しない国から来た、などがあるらしい。そして多くの迷い子は街から迫害を受ける可能性があるらしい。

「いいか坊主、お前はとりあえずこれから話をつけて森で記憶を失った子として近くの

ギルドに住み込みで働きながら生活できるように話をつけてやる。絶対に迷い子だって

他の人にばれるなよ。」

門番の騎士は迫害の対象である俺にもなぜか優しかった。

「なんで迫害の対象である俺にそこまでするんだ?」

「実は昔の戦友にお前と同じ迷い子が居たんだ。そいつは誰よりも努力家で優しい良い奴

だったんだがある日街の人たちに迷い子っていうのがばれてな、たくさんのひどい目に合わされた、そんな友を俺は見て見ぬふりしかできず、結局はあいつは自ら命を絶ってしまったんだ。それがどうしても心に残っててよ、いつか迷い子がまた来たときは、そいつがどんな奴でも守ってやりたいと思ったんだ。」

思いがけず重い話をされ俺は何を言えばいいのか戸惑っていたら

「悪いな坊主にはちょっと重すぎたな。がっはははは」

そういうと俺の頭に手を置き

「俺の名前はワーグだ何か困ったことがあれ大体この門の辺りにいるから声かけてくれ」

「ありがとうございます。」

そこで初めて俺は身長が縮んでいることにも気が付きワーグさんに鏡を借り自分の顔を

見ると、

「誰だこれ!」

そこには見知らぬ中学生ほどのさえない顔が映っていた




あれからワーグさんのおかげで街の南側にある小さなギルド【清泉の溜】にお世話になることが決まった、その後仕事が終わってないと言いワーグさんは南門へと戻っていった。

そしてギルド長との面会が始まった

「やあ、私がこのギルドの長をしているウオームだ、よろしくな」

40代ぐらいの焼けたイケオジのようなこの人がギルド長か、優しそうだし受け入れてくれて本当にありがたいな。

挨拶が済むと色々とギルドの決まりなどを聞いた

「そういえばお前、名前は?」

「名前はっ、、、」

危なっ、日本のころの名前を言って怪しまれるところだった~ここは無難に

「すいません、覚えてなくて、」

「そうか、そりゃかなり重症だな。今からお前の名前を考えるか~」

そういうとウオームは桶に水をため、

「よし、お前!この紙を持て」

そういうと日本でいう、あいうえお表の様なものを持たせてきた

「しっかり持っておけよ~」

そういうと桶の水に向かって手を向け力を籠めた。すると、ウオームの周りに水が

渦を巻きだした

「なんだ、驚いているのか?まあ記憶を失って何もかも忘れてるなら初見だから驚くか!」

ウオームがこちらに向けて手を振りかざす、渦を巻いていた水が表をめがけて飛んでくる

ある文字の所が水によって破かれる

「よし!お前の名前が決まったぞ、ルブオンだ」

ルブオンそれが俺のこの世界での名前か、そんなことよりも今の魔法の様なものは一体、、

「ウオームさん今のって一体何なんですか?!」

「今のか?オーラのタイプを生かした魔法のようなものだな」

魔法、確かに今そう口にした。

前世で何もできずに倒れてしまった自分にとっては十分な刺激になった。

「ルブオン、お前は見たところ14歳といったところだから16になったら学園に行くことになる。それまでにこの世界について色々教えてやる。その過程で記憶を思い出してくれたら楽になるんだがな」

そう言うとウオームは笑いこの世界の事について少しずつ教えてくれた


そして約1年がたった


結局森で目覚める前の記憶は電車に轢かれる所までしか思い出せなかった。

この世界について分かったことはいくつかある。

まずはオーラというのは全部で5のタイプがあるということ

一つはウオームさんのような操作型

一つは身体の強化などができる強化型

一つは物の形状などを変え活用する変化型

一つは他人に対して効果を付与できる支援型

一つはそれ以外の特殊な特殊型

以上となっているようだ

また、この世界は5の国からなっていることが分かった

今俺がいるのがアルセニアというオーラを使った魔法が比較的盛んな国だ

他にも科学が発展している国などがあるらしいがまだ詳しくはわからない


今このアルセニアの治安を守っている5大魔団というものも存在するらしい

古くからある伝統の魔団として

・炎舞魔団

・白界魔団

・瑠璃魔団

の3つがある

比較的最近できたものとして

・インセク団

・カオス団

の2つがある

この5の魔団は団員それぞれがオーラを上手く使いとても強いことから街の子供たちの憧れらしい。

俺もウオームさんに連れられて一度戦いを見に行ったことがあるが確かに凄かった

特にそれぞれの団長は圧倒的だった。

炎舞魔団の団長は炎を扱い、また自らの体を炎にして実体をなくし攻撃をかわすなどオーラの使い方が他と違った

他の魔団の団長もすごかったが語りだすときりがないのでここまでにしておく。

「ルブオン!準備しろよ」

団長が呼んでいる、そう実は今日俺がここにきてちょうど1年がたつ

記憶も戻らないことから仕方なくオーラのタイプ判別をするらしい

自分のオーラを判別しておかないと力の制御がうまくできずオーラが使えないらしい

本来は10歳ですることらしいのだが特別だ。

オーラの判別は魔法団体の本部で行うらしいから今からそこへ向かうのだ

「緊張するか?」

「いや、そこまでかな。どんな結果でも受け入れるよ」

「そうだなそれがいい。1年たって随分たくましくなったな」

ウオームはもう保護者の気分らしい、親身になってくれてありがたい

そんなウオームに自分が迷い子だとばれたら何と思われるだろうか

1年間ひそかに思っていた、ワーグと自分のみが知っている秘密。いつかばれるのだろうか

そんなことを考えて馬車に乗る


「付いたー!ここが魔法団体本部か」

俺の家でもあるギルド清泉の溜は南門の近くにあるため本部のある首都ポルノフに行くのはとても時間がかかる

「じゃあ行ってくる」

「おう、じゃあここら辺ふらついとくから終わったら見つけてくれ~」

ウオームと別れて俺は本部に入る

受付のようなところに黒髪ロングの眼鏡をかけたお姉さんがいたから話しかけてみる。

「すいません、今日オーラ判別のために来たルブオンというものなのですが」

「話に聞いています。ルブオン君ね、大変だったでしょうに。よくここまで来たわ」

そういうと受付のお姉さんは水晶の様なものを取り出し

「じゃあこれに手をかざしてね」

言われるがままに手をかざすと水晶が光りだした。

するとお姉さんが驚く

「え!?ルブオン君、申し訳ないのだけど貴方ってもしかして何か悪いことでもした?水晶は確かに支援型の反応が出ているのだけれど少し色が濁っているというか、、、

単刀直入に言うと貴方はあまりオーラに恵まれてないのかも、、」

お姉さんは申し訳なさそうに言ってくる。

近くにいた10歳ほどの子供が笑いながら声をかけてくる

「お兄ちゃん残念だね~まあ僕は綺麗な変化型の色だったよ~」

その子の親が注意する

「こら!あんな人に声をかけちゃダメでしょ!あなたもけがれるわよ」

「は~い!じゃあねおにいちゃ~ン」

じろじろと親子や周りの人に見られ次第には哀れみや軽蔑の目で見られる

「結局、前世と立場的には変わらね~じゃね~か!」

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