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第七話「寄生?」


 寄生スキルの効果を見ようと思ってステータス画面を開いてみたら、おかしなことになっていたでござるの巻。

 どういうことだ?

 まじで意味不なんだが?

 

 とりあえず、まぁ当初の目的であるステータス画面に表示されている【寄生 LV.1】に意識を集中することにする。



──────────


【スキル:寄生 LV.1】(アクティブスキル)


宿主からあらゆるモノを一方的に収奪することができる。また、自らよりも下位の存在、または精神的に弱い存在などから一時的に肉体の主導権を奪うことができる。

──────────



 なんじゃ、こりゃああ!!(二回目)

 えっ、どうして?

 吾輩はこんな簡単にチートスキルを入手してしまっても構わないのですかな!?

 必死に生きようとしてるワタクシに対してのご褒美ですの?

 わけわからん!だが、嬉しい!


 ステータス画面に表示されている、いつもと違うデータは、恐らくこの雑草のものなのだろう。

 ウルシウィードちゃん、っていうのか。

愛いやつめ!

 アクティブスキルってことは、スキル獲得と同時に無意識にこんなスキルを発動してしまっていたということ。

ちょっと怖いですね。


 うーむ、それにしても植物なのにステータスが存在しているのか。

 しかもレベルやスキルまで保有している。

 もしや、コイツも俺と同じ転生者!?

 な、訳ないか。


 たぶんだけど、植物ということで精神というものがないために寄生と同時に主導権の奪取に成功してしまったのだろう。

 まぁ、本当に精神が僅かにも存在しないのかは断言できないが。


 それにしても、ウルシウィード……なんて恐ろしい能力値を秘めているんだ!

 俺の一番高い能力値であるHPでさえ称号によるスキルの恩恵を受けても2.01なんだぞ?

 それをお前さんは、同じLV.1であるにも関わらず約四倍……!

 てか、いつの間にかHPさんは二年生に進級してたのね。


 

 うふふ、それでは早速ではありますが、主導権を得たウルシウィードちゃんの肉体を弄んで差し上げましょう。

 ただの髪の毛との違いに心が踊りますわ。

 まず、確認できるのは視覚について。

 これは、髪の毛の時と同じくウルシウィードちゃんのお身体からならどこでもらしきものを発生させることができるみたいですわ。

 

 次に、ウルシウィードちゃんの肉体の動きについて。

 これに関しましては、以前の様に死ぬほど頑張りましたても、まったく動かすことができませんでしたわ。

 たぶんですけど、ステータスの筋力値が0だからだと思われます。

 そして敏捷値も0。

 

 こう考えますと、ステータスにおける筋力と敏捷は密接な関係にあるようですわね。

 ステータスにおける筋力がないから動けない。

 故に敏捷値が上がることもないということですわ。

 実際にワタクシも移動を試みるまで敏捷値は0でしたし。

 

 次にウルシウィードちゃんのスキルについてですわ。

 ウルシウィードちゃんのスキルに意識を集中してみると、ワタクシの時と同じようにスキルの説明文が表示されましたわ。



──────────


【スキル:光合成 LV.6】(パッシブスキル)


光エネルギーを自らのエネルギーへと変換することができる。

──────────



 このような感じに……。

 スキルレベルから察するに、ウルシウィードちゃんは大地からの栄養よりも光る苔からの栄養を主に摂取してしるようですわね。

 なぜか吸収のスキルを持っていないからそちらの方が効率がいいということなのかしら?

 わからないことは考えても仕方ありませんわね。

 次はもう一つのスキル、ウルシオールについてです。



──────────


【スキル:ウルシオール】(パッシブスキル)


触れた者に湿疹を生じさせる。

──────────



 シンプル且つ、効果的なスキルなのでしょう。

 身動きできないからこその自衛手段なのでしょうか?

 それにしても、雑草なのに本当にウルシなのですね。

 ワタクシの肌がキューティクルでなかったらどうなっていたことか。

 

 もしものことを想像したら、少し頭にきてしまいましたわ。

 ぷんぷんっ。


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