表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/57

第五話「Mの覚醒」


 ベシンッベシンッベシンッベシンッ!!

 あれから俺はいったい何回ベシったのだろうか。

 痛みと吸収による治癒の快感によって俺の性癖が変わってしまいそうですわ。

 このトレーニングのおかげで、我が麗しのキューティクルはとても傷んじゃってるけれど、許してね!元の持ち主さん!


 このトレーニング、すでに体感時間で(当てにならない)5日感は続けている。

 なぜかって?

 それはぁ、勤勉のスキルのレベル上げが目的だからさ!

 

今のところ、このワタクシのレベルは1。

 つまりテンプレ的、そしてゲーム的に考えてもレベルが上がればステータスが上がると思いますの。

 それに対して、僅かとはいえステータスの成長率うpの【スキル:勤勉】は、まさにワタクシにとっての希望の象徴。

 元々、僅かしかない……どころか0の能力値まで保有するワタクシには必要不可欠と言っても過言ではありませんわ!


 ちなみに一人称や言葉遣いが変貌するのは、孤独と人恋しさに頭がおかしくなってきたからでは、ありませんわy【スキルのレベルが上がりました。勤勉 LV.4】キタコレーッ!

 3から4までの間、長かったよ!!3日近くかかったよ……。

 

 よ、よし。見るとしようか。

 俺の反復クネクネの成果を……。

 ちなみにトレーニング始めてからステータスは開かないようにしてたでござる。

 待ってる間の期待感って、意外に大きいのよ。

 クネクネしてる以外は暇だからね。

 

 テストの返却を待つ学生のような気持ちで、俺は心の叫びを上げた。

 

 ステータス!



──────────


種族:アンノウン・ブラックヘアー


称号:【愚者】【天性の勝負師】


LV.1


HP:1.87/1.87

MP:0/0

筋力:0.73

耐久:1.09

敏捷:0.51

魔力:0


スキル

【死力】【根性】【天運】【吸収 LV.3】【勤勉 LV.4】【マゾヒズム LV.2】


──────────

 

 

 やったー!

 ついに0の域を脱したぞ!

 HPはぶっちぎりの第一位!

 吸収スキルのレベルが上がったのが大きかったのかもしれない。

 

 それにしても、まさか前回まで0だった耐久値がこんな数値になるとは。

 反復クネクネ、恐ろしい子……!

 他にも敏捷値も0から上がっているし、筋力値も卒業間近だ。

 比較対象がないから能力値1というのがどの程度なのかわからないけど……まぁ大したことはないんだろう。

 

 あー、よかった、よかった。

 えっ?なんだって?

 なにか増えてるって?

 髪の毛でも少し伸びたのかなぁ?


 さて、筋力だけではなく敏捷も上がった今、移動することができるようなっていたとしてもおかしくない。

 まずは試してみよう。

 久しぶりに毛根を地面から引き抜く。

 まるでスマホを家に置き忘れたまま出かけた時のような不安感が俺を襲う。

 だがしかし、ここでめげる訳にはいかない!


 ククッ、ステータスの上がったこの俺に不可能はない!

まずは容易くヘビのように移動してみせようではないか。


クネッ……クネッ……クネッ。


 なっ、進まない……だと!?

 なぜだ、わからない……。


 結果的にいろいろ試してみた結果、毛根を頭にして地面に引っ付き、

 例の腹筋の要領で毛根まで毛先部分を持ってくる。

 そして毛先を足がかりにして毛根を……。

と言った具合で、進むことができた。


 うん、これはイモムシみたいですね!

 いや……どちらかと言うと寄生虫……ですな。



 ゴメンナサイ レイ ノ スキル ノ コウカ ハ コチラ ニ ナリマス。


──────────


【スキル:マゾヒズム LV.2】(パッシブスキル)


苦痛耐性効果。耐性を得る代わりに苦痛に対して性的快楽をおぼえる。

──────────



 ヘンタイじゃないよ!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ