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第十九話「ピュピュッ」

 ふぅ……、ステータスの確認も終わったことだし、どんどん収奪していくぞ!

 次はどれにしようかなー、初見から目立ってた赤い謎の植物!

 キミに決めたっ。


 エビル・レグルス・ウィードちゃんから舞い降りた俺は、赤い植物目指して、クネクネと移動する。

 その途中、こちらに気づかず向かってくる蟻発見!

 ようこそ!飛んで火に入る夏の虫ちゃんっ。

 ヒョイパクならぬ、クネぺたっと我が毛根を蟻ちゃんの頭にくっつける。

 その後、一瞬で寄生から収奪まで完了してしまった。


【スキル:毒針 LV.1を獲得しました】

【スキル:穴掘り LV.1を獲得しました】


 主導権獲得による蟻ちゃんのステータスは、今まで見た中で俺に次ぐ貧弱さでスキル以外に見どころはなかったので割愛させて頂くでござる。

 毒針かぁ、蟻にも毒針ってあったんだね。

 知らなかったわ……よく見てみれば蜂に似ているし実はお仲間だったりするのかしら。

 まぁ、今更調べる方法もないしどっちでもいいや。

 


──────────


【スキル:毒針 LV.1】(アクティブスキル)


針から毒を出し、刺した対象に注入する。

──────────



 試しに効果のことは調べてみたけど、そのまんまの解説ですな。

 まぁ、やってみないと分からんですし、やってみますか!

【スキル:毒針 LV.1】発動!


 ジャキン!


 うわっ!?

 いきなり毛先から3cmくらいまでの毛が針のように固くなったよ。

 こ、これは、イイ!

 上昇した筋力を活用して、毛先を振るってみる。


 ヒュンッ、ピュッピュッ

 

 おおお、まるで武器でも振り回してみたいでカッコイイ!

 でも、待て。

 今なにかおかしくなかったか?

 も、もう一度だ。

 スキル発動、からの~振り回し!


 ジャキン! ヒュンッ、ピュッピュッ


 なんか液体が飛んでったんだけど、これが毒ってわけですよね。

 なんていうか、エロイですよぉ。

 液体状の毒はいかにも「毒!」ッて感じの紫色ですけどね!

 面白いなこれ、MPが減ったりするのかな?なんて思ってステータス画面を開いて確かめてみたけど、【称号:愚者】を設定しているから0だった。

 ってことは、これは俺の体力が尽きるまでは出し続けることができるのか。

 この髪の毛のどこに、そんな量の毒が貯蔵されているのか……不思議だ。


 さて、本来の目的から逸れてしまいましたな。

 お目当ての、赤い植物の方に目を出現させる。

 赤い植物は、茎も葉も赤い、蕾状態のチューリップみたいな姿をしている。

 ちょっと気になるのは、赤い植物の周りから半径10メートルほどは、ここら辺には比較的多く生えているエビレグウィーちゃん(エビル・レグルス・ウィードの略)すらも生えていないことだ。

 なーんか、嫌な予感がするんだよなぁ。

 あっ、寄生したのとは別の蟻さんが赤い植物の方に向かっていったっ!


 クネッ、ボッ!チュドーン!


 蕾が僅かに開いたと思ったら、そこから火球が飛び出し、蟻さんを消し飛ばした。

 オーバーキルにも程度があろう。

 熱風の余波が俺を舞い上がらせた。

 

 これは作戦を考えないといけませんな……。

 

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