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純愛小説  作者: 櫻井文乃
5/9

始まり

中学校一年生のときに私は凌と出会った。

一年間隣の席になり二人は自然と仲良くなった。

それからたびある事に一緒になり三年間同じクラス隣の席。

まぁ一種の腐れ縁状態。

クラスの連中も『夫婦』や『ラブラブ』など言ってからかっていた。

もちろん私達もこんな状態で何もないわけじゃない。

お互いを意識していただろう。

私は凌が好きだったし、凌も私を好きだろうと自信はあった。

しかしお互い長く一緒にいすぎたせいか、なかなか自分からきり出すことが出来なかった。

そして何もないままときだけが過ぎていき、私達は卒業式を向かえようとしていた。

「明日…卒業式だね」

帰り道も一緒だなんてこれはもう恋人同士しか有り得ないだろう。

「うん」

「いろいろあったね」

「うん…」

(何でこんなに気まずいのだろう)

「あっ!あれ覚えてる?凌が木下先生に黒板消し落とす悪戯して、先生のズラが取れちゃったやつ…」

「……うん…」

「……」

「……」

「それじゃ、俺此方だから…」

「うん…バイバイ」

私は凌の背中を見送ることしか出来なかった。


(いろいろあったなぁ…)

そうして想っているうちに今まで抑えていた気持が込みあげてきた。

どうしても自分の気持を伝えたくなった。

そうしてるうちに自分の足は凌を追いかけていた。

今のこの関係を壊さないように守っていたけどもういい!

来た道を走っていたら向こうからも同じ様に走ってくる人がいる。

(凌だ!!)

お互いを見つけ見つめあった。

もう二人に言葉はいらなかった。お互いの言いたいことなど分かっていた。

「私達付き合おっか?」

「…うん…」


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