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第66話 修学旅行なんてあっという間だ

長くなってしまった……

まじで……やばいって!!

パンツも、プラも、触りまくっちゃたよ!!!

あ、でも指紋つけてないか。


一応、陽菜さんのだし直に触っておくか……

一応ね……触診というやつか。


触ってみると、すごく不思議な感覚だ。

男の下着とは違く薄い感じとすごく柔らかい感じだ。


匂いまで……

いや。流石にだめだな。

気がついてからは……人としてダメだろう……


てか、せっかく好感度上げようと思ったのに……

まあ、俺は間違えてないけどさ……

陽菜さんなら、大丈夫かな……?


でも、さすがに、下着とかみちゃったし、触りまくちゃったしな……

俺から連絡するのも、中身を見たってバレるしな……


須子や高安にバレるのもな……

バレるのは別にいいんだけど、須子に下着を見せるのは嫌だしな。


困っていると、「どうしよう!! 荷物、間違えちゃった!!」と陽菜さんから連絡が来た。


「あ、そうだったんだ。俺はまだ用意していないから気が付かなかったは。とりあえず、俺は中身見てないから」

と、誤魔かしたが、逆にすごく怪しい感じもするなと、送った後に反省した。


一応、元あった位置を思い出し、荷物は整頓して戻しておいた。


「別に、光くんなら、見られても大丈夫だよ。恥ずかしいけどね。そのまま、光くんの使っちゃおうかな〜〜??」という返信がきた。


陽菜さんが、オレのパンツを……??

それはそれで、御神体が増えるから良いのが……

いや……上はどうする?

学校の奴らがいる前で、陽菜さんをノーブラにさせるわけにはいかない。


それに俺が、陽菜さんのパンツ履いたら、大浴場が大変なことになるぞ。


「ダメだ。とりあえず、持っていくよ?」

「じゃあ、どこで交換する??」


問題はそれだよな。


男子は5階のワンフロア

女子は6階のワンフロアだ。


男子が女子のフロアに行くことは御法度だ。


陽菜さんに来てもらうか??


ただ、見た感じ、階段付近には、他クラスの、発情期のようなカップル達が、ウジョウジョいるしな……


そんなところで、大きいカバンを持っていたり、交換してたら、怪しいだろう。

それに先生に、怪しまれて、荷物検査されても困る。


他のフロアは、一般の客もいるし、何より、龍上の奴らがどこにいるかわからない。


んーーーー。困ったな。

時間もあまりないしな。


部屋をうろちょろしていると、いい考えが浮かんだ。


そういえば、ここ……ベランダがあったな。

ベランダに出てみると、それなりのスペースはあった。


と言うことで、少し危険だが、ホテルの壁を使って、陽菜さんの部屋まで行くしかない。


俺は陽菜さんに、「ちょっと待ってて! 届けるから!!」と返信した。

もちろん陽菜さんからは、「どういうこと?」という返信がきたが、無視した。


まあ、季節外れのサンタさんということで、好感度を上げておこう。

下着を触りまくってしまったお詫びだ。


あれ。

これって女子部屋にガチで侵入する感じ……じゃね??

修学旅行の醍醐味的な?



とりあえず、荷物の肩紐を短くし、背中に背負った。


ベランダに出て、下を見ると、地面までは意外と距離があった。

落ちたら流石に死ぬな……


ただ、普通にミスらなければ、筋肉の持続的には、もつであろう。

それに、ベランダに出るのは禁止されているし、誰かに見つかることはないだろう。

緊張することもない。


陽菜さんの部屋のベランダに、カバンをサンタのように置いて、陽菜さんにも持ってきてもらおう。

陽菜さんの部屋は、いつものメンバーの3人だし、最悪バレてもなんとかなるだろうし。


高安と須子には、ベランダにいると言っておいた。

二人はテレビを見たり、スマホをイジっている。

少しの時間ならバレることはなさそうだ。


と言うことで、女子部屋侵入ミッション!!

あ、間違えた……

荷物返却ミッションのスタートだ!!


『良い子は真似しちゃいけません』というテロップが入っているだろうと思いながら、手すりの上に立って、掴めそうなところを掴み、クライミングの容量でなんとか一気に上り、一つ上の階の部屋のベランダの手すりに両手を引っ掛けることができた。


後はベランダの手すりにぶら下がって、横に渡っていくだけだ。


陽菜さんの部屋は、今いる位置から、4部屋分、左に移動すればいい。

無駄にしおりを熟読した甲斐があったぜ。


順調に、2部屋分を移動した。

やはり、筋力的にも問題なさそうだ。


次の部屋のところに、左手を移動した時、変な感触がした。


なんか……人の手に当たったような気がしたんだけど……


俺は、左手を手すりから離した。


まさか……虫……!?


少し遅れて、「きゃ!!」という叫び声が聞こえた。

聞き覚えのある声だった。


すごく近くに視線を感じるので、見てみると……


深月さんだった。


……まじか!?

そういえば、深月さんは陽菜さんの隣の部屋か。


あ、やっべ。力が……


気まずさからか、急に力が抜けてしまった。


掴んでいた右手を滑らせ、俺は落下し始めた。


深月さんは驚きながらも、瞬時に手を伸ばしてくれた。


ああ。深月さんは優しいな。


嫌いなはずなのに、こんな俺を助けようとしてくれるなんて。


もう一度、俺はその手に触れていいのかな。


だめだ!!!

俺が掴んでしまったら、深月さんは重さに耐えられない。

深月さんも死んでしまう。


そんなことはさせないよ。


俺は、瞬時に、深月さんの手を叩いた。


そして、そのまま、俺は地面に背中から落ちていった。


深月さんは、ずっと見ている。


深月さんに見られて死ぬのは悪くないな。


さようなら。


死ぬところ見せてごめんね。



頭の中が変になってきたな。



落ちている最中、光の脳は、死を直面したことにより、解放された。


怒り以外の感情では、死の危険を避けるために自然と解放されるようになっていた。

そう()()()()()されていた。


プールの授業で溺れた時も、陽菜が助けなければ、解放されるはずだった。


脳の使用量が解放された光は、空中で瞬時に体勢をを変え、3階の部屋の手すりに片腕を引っ掛け、瞬時に体勢を立て直し、壁を猫のように走って、深月のところのベランダに着地した。



深月は、安堵したのと同時に、なぜ手を叩かれたかを理解した。

光の身体能力を見て、自分の助けなどはいらなかったことを、改めて感じさせられた。


光も、珍しく、息が上がっていた。


光の目には、文化祭の時に、実に馬乗りになっていた時と同じ、闇に飲まれた目をしていた。

深月は、その状態の光に対し、少し恐怖を感じた。


『余計なことするな』と怒られるのかと思っていた。


しかし、光の第一声は、深月を心配する言葉であった。


「手!! 大丈夫か?? 怪我はないか??」


そういうと、光は、深月の叩いた方の手を優しく握った。


その時、深月は、光を自分が落ちないように心配して、手を叩いたことを理解した。


光の心配する顔も、演技には思えなかった。


死にかけた自分の心配よりも、手の心配をしてくれた。


深月には、こんな優しい人が、騙し続けていたとは思えなかった。



やはり、文化祭での出来事は何か裏があるのではないか。

ちゃんと話を聞ききたい。

そう思う深月であった。



深月に怪我がないことを確認すると、光の目の闇が薄くなっていった。



やべえ……

流石に死ぬかと思ったな。


とりあえず、深月さんに怪我がなくて良かった。


それに……

冷静になると急に気まずいな。


とりあえず、謝るしかないよな……

女子部屋を覗きに来た奴みたいだし。


カバンの中身からしても、下着泥棒と思われても仕方ないしな。

まあ、あなたの姉の下着なんですけどね……


「お、驚かせてすいません……」

「ど、どうしてここに……」

「のぞきとかでないんです……陽菜さんが荷物間違えちゃって、この方が早かったので……。ご迷惑をおかけしました」

「そうだったんですね……大丈夫ですよ……」

「では、失礼致します……」


俺は、隣の部屋に行くために移動しようとしたところ、珍しくふらついた。

体が小刻みに震えて、めまいがする。


なんでだ??


そうか……

急激の脳の酷使により、低血糖症になったのか。


今日はみんなと同じ食事だから、普段より、糖分の摂取量が少ない。


困ったな……


「だ、大丈夫ですか……」


深月さんは、俺に肩を貸してくれて、俺を支えてくれた。


ああ。懐かしいな。

この体の温もり……


あの文化祭の日に、俺が失った温もりだな。


深月さんの手の温もりもまだ残っている。

懐かしい温もりだったな。

もう、触れることのないものだと思っていたが、こんな形で触れるとは……


失ったものが、大きいことを改めて感じさせられた。


俺のことを嫌っているだろうに。


優しい人だな。


もしかしたら、弟の兄だからって、気を遣ってくれているのかな



「……荷物取ってきますよ……」

「……え? でも迷惑じゃないですか?」

「流石に、危険ですし……隣なんで大丈夫です」

「じゃあ、お願いします……」


俺は、深月さんに荷物を渡し、深月さんは隣の部屋に向かった。


俺は、体に力が入らないから、ベランダに座っていた。


このまま深月さんが、先生にチクったら、もう言い逃れもできないな。

カバンもないし。

逃げようと思っても、体に力が入らないし……


てか、この状況……深月さんの部屋のメンバーが見たらビビるよな。


早く帰ってきてくれ……深月さん!!


そういえば、深月さんってあんな顔してたんだな。

久々に間近で見たな。

陽菜さんとほんの少しだけ違う気がする。


最近、俺の、顔認識レベルが上がったのかな……?


ふと見ると、床に食べかけのドーナツが落ちていた。


うまそうだな。

てか、このホテル……

流石にダメだろ。掃除がなってないな。

いや。違うな……

腐ってもない。というか、真新しいな。


もしかして、深月さんはベランダでこっそりと、ドーナツを食べようとしていたのかな。

集団行動のご飯じゃ足りないだろうし。


俺が来て、びっくりして、落としたんだな。


悪いことしたな。


カーテンの奥に人影が見えた。

深月さんであってくれ……


ベランダに来たのは、荷物を持ってきた深月さんだった。


ふう。よかった。


中身を確認し交換は無事に終わったようだ。



このままだと部屋に帰れそうではないので、砂糖を補給しようとしたところ、中身をみたであろう陽菜さんが、砂糖の袋の上に「お薬は犯罪ですよ〜〜」と、かわいい女子物の付箋が貼っていた。


少し笑いながら、深月さんが見ている前で、砂糖を摂取した。



完全に体が復活した!!!!


リサよマジでありがとう。

最高のお薬だぜ。



「この砂糖……いりますか? もちろん、ただの砂糖ですが……」

「……え?」

「このドーナツ……落としましたよね……?」

「はい……」

「いらないのはわかってます。ただ、売店では買うのは禁止ですし……。せめてもの償いで受け取ってもらえればと。別に捨ててもらっても構いません。もし、捨てる手間がダルイというのであれば渡しませんが……」


「いいんですか……。じゃあ、いただきます……」


俺は、深月さんに砂糖の袋を一つ渡した。


少しだけ、ほんの少しだけ、具体的に何がというわけでない。

ただ、謝るなら今なんじゃないかと思った。


謝ったからと言って、俺と深月さんの仲が発展するはわけではない。


もうすぐ、もしかしたら、もう弟の物なのかもしれない。


陽菜さんに告白することになった時にも、色々と必要であろう。


今までの深月さんとの関係から、直感的に、今が、色々と話せる唯一の時間だと思った。

これを逃せば、もうこのようなチャンスは来ないかもしれない


何を言うかは決まっていなかった。

ただ、話さなければと感じていた。


俺は、勇気を振り絞り、話題を振ることにした。



「……あの」

「……あの」


なぜか、俺らははもってしまった。


「……あ」

「……あ」


「……先どうぞ」

「……先どうぞ」


全部、はもってしまった。


「……」

「……」


もしかしたら、深月さんは、『キモい死ね』、『早く帰れカス』とか言いたいのかもしれないな……


もし、そんなことを言われたら、その後に、色々話すことはできない


ごめん。先に言わせて!!


「あ、あの……」


そういった時、部屋の方から『深月〜〜!! ベランダで何してるの〜〜?? 楽しい〜〜?』という女子の声が聞こえた。


クソっ!!


その声を聞いて、俺は瞬時に荷物を取って、隣のベランダに移動して、部屋に戻った。



「い、今いくよ〜〜」

深月さんも部屋に戻って行った。



結局……深月さんは、何が言いたかったんだろう……


まあ、いいか。

それにしても、最大級のチャンスを邪魔されてしまったな。



とりあえず、陽菜さんからお礼のラインは来たものの、壁を渡ったことはメチャクチャ怒られた。

深月さんが、なんて説明したかはわからないが、好感度を上げようと思ったが、中途半端な結果になってしまった。


少し反省しながら、風呂に向かった。


正直、久々の深月さんの温もりが体の全身に残っているのと、死にかけたこともあり、色々興奮状態ではあった。


が、すぐに、男の汚いケツを見て冷静さは戻った。


正直、この時間は楽しみでもなんでもない。

ただ、男湯に入るだけなのだから。


ホテルの構造上、完全に分離されているため、漫画などのお決まり展開である女湯を覗くことなどもできず、ただ、男の裸を見るだけである。


大浴場なんてほとんど経験したことはないが、男同士だし、2組と合同だが、体育でも顔を合わせているから、そこまで困ることはなかった。



ちゃちゃっと体を洗い、温泉入った。

暖かくて気持ちが良い物だな。

家の風呂とは違って、全身に効く感じだ。

周りが男でなければ最高だったのに……


修学旅行初ということで、俺だけ女湯に入れてくれてもいいのに。



「てかよ〜〜、女子達は今頃おっぱい揉み合っているのかな〜〜」

須子の発言にみんなが反応した。


『やっていると信じてるぞ?』

『空想だろう』


様々な声が聞こえてくる。


風呂場では、陽キャも陰キャも関係なく会話が成立するようだ。

これが、裸の付き合いというやつか。



「1組と2組が合同ということは、女子達で早乙女姉妹揃うだろ〜〜?? 顔だけ隠して、体あってこゲームでもしてないのかな〜〜」


みんなが黙った。

妄想しているんだろう。


俺はそんな奴らを殺したくもあった。

自分はそんな想像を死ぬほどしてきたというのに。


「どうだろうな」


俺も二人の裸を見たわけではない。

ただ、深月さん曰く、結構、違うらしいぞ。

そんな大切な情報は、死んでも教えないがな??


夏休みを思い出すと、男湯なのに、立ってしまうとところだ。

危ない危ない。


『てかよ〜〜、月城ってさ、早乙女さんと仲良くね??』

2組の人が話しかけてきた。


まあ、ある程度は予想はしていた。

みんなも、聞くタイミングを探っていたのであろう。

裸の付き合いだ。

ある程度は答えてやろう。


「まあ、クラス同じだし、席が近いから、それなりに仲良くさせてもらっているだけだよ」

「ん? いや、妹の方さ!! 文化祭で一緒だったろう?」


そっちかーー。


「あれは、実行委員が一緒だっただけだよ」



『あれ……。でも、姉の方と一緒に登校に登校もしてるんだっけ?』

また別の奴が話題を振ってきた。



ああ。


「まあ、勉強を教えてるだけだよ」


とりあえず、誤魔化しておいた。



なんか、二股男みたいだな。

もう違うから安心して欲しものだ。

ただ、そんなことは言えないが。


ただ、怒られるわけでもなく、『頭いいのいいな〜〜。羨ましいぜ〜〜』と言われるだけであった。


その後は、巨乳派vs貧乳派の争いがあったりと、修学旅行ぽくて楽しかった。


風呂から出ると、男子たちは、なぜか、なかなか部屋に戻らない。


女湯の前で、友達と話しているふりをしながら、女湯の方を観察している

透視でもできるのかと尊敬したが、どうやら違うようだ。


奴らのお目当ては、濡れた髪の同級生だ。

ドライヤーの数が少ないため、女子たちは部屋で乾かさないといけないようだ。


まあ、気持ちはわかる。

俺だって、男の体の記憶ではなく、濡れ髪の女子で、記憶を塗り替えたいものだ。



あ、でも、陽菜さんがさっき見た下着つけてると考えると、結構、興奮するかもしれない!!



須子と高安は先に部屋に戻っていた。


俺は、あくまで経験として、少し、濡れ髪の女子を見ておこう。


実際に見ていると、早乙女姉妹を見慣れている俺にとっては、どれも満足できるものではなかった。


二人はもう行ったのかな??

男子の視姦の対象にはさせたくはないな。


そう心配していると、ジャージ姿の陽菜さんと深月さんは仲良く出てきた。



まだ行ってなかったか。



女湯の前にいる男子の全員が、早乙女姉妹に注目した。


そして、陽菜さんは俺を見つけて、「やっほ〜〜!!さっきはありがとう〜〜!! でも、危険だからもうダメだからね??」と声をかけてきてくれた。


まあ、さっきの風呂で、周りの人は、仲良いのは知っているから問題ではないが。


一緒にいる深月さんは、待ちぼうけを食らっている感じだった。

ただ、突っ立って、髪をタオルで拭いている。

さっきまでの時間とは異なり、冷静になったからか、すごく気まずい。


本当に、さっきの時間が最後のチャンスだったな。

何を言うか決めてなかったから、どっちにしろあれだが。


俺だって陽菜さんと話すことはしたいが……


ただ、ここはあれだ……


男子達は、

『やっぱ、色っぽいな」

『濡れた髪は綺麗だよな。姉もいいけど、妹の長い髪もいいな』


という会話をしている。


プールの時間などで見ることはあるだろう。

ただ、やはり、修学旅行ということもあり、特別なのであろう。


二人にとってはどうでもいいことなのか?

聞こえてないのか。


普通にしている。


気がつけば、俺は独占欲が強くなっていたようだ。


「ああ」

返事があっさりしてしまった。


「やっぱり、間違えたこと……怒ってる?」

「怒ってない」

「だって、淡白だし……」

「部屋戻らないのか?風邪ひくぞ」

「大丈夫だよ〜〜?」

「そうじゃなくて、早く乾かしたら??」


どうした。俺。

少し、口調が強くなってしまった。



陽菜さんは周りを見渡し、「そういうこと〜〜??」と言って、笑顔になって、

「いこ!!深月ちゃん!!」と俺の予想通り、深月さんと一緒に帰って行った。


またしても、好感度を下げてしまったかな……?

大丈夫……かな??


俺は二人が、他の男子の視姦の対象になるのは嫌だった。


まあ、深月さんに関しては、弟のものになるだろうし、俺が決めることではないが。

せめて、学校にいる間は……いいだろ?


久々に触れたからか、俺はおかしくなっているのかもしれないな。




そして、しばらくすると、班長会議の時間がやってきた。


まあ、班長は高安だから、俺と須子は部屋で遊んでいればいいだけなんだが。


やたら、外が騒がしかった。


見に行ってみると、階段付近に、クラス関係なく、人が集まっていた。


そして、その輪の中心には、それなりのイケメンくんと、可愛い人がいた。

まあ、女の方は、早乙女姉妹とは月とスッポンだが。


どうやら告白するようだ。

フラッシュモブというやつか。


やりたいとは思わないが、羨ましくも思う。

俺にはどんなに頑張ってもできないことだからな。


女子の階段のところに、陽菜さんも深月さんも見に来ていた。


俺も、告白する瞬間を見たかった。

人がどのように告白するのかをリアルで勉強したかった。


普段の俺なら、陽キャの行動なんて興味ないが、告白が身近になると気になるものだな。


是非、お手本を見せてくれ。


イケメンくんは『付き合ってください!!』と叫んだ。


周りの人たちがソワソワし始めた。


この後盛り上がるのか。


そう思っていると、


『……ごめなさい……』


そう言って、女子は泣きながら部屋に戻って行った。


え。え。え???

振られた……??


まじかよ。まじかよ。


……ドッキリ??


そう思ったが、どうやら、集まった人の、お通夜の空気感からマジっぽい。


えーーーーー。

修学旅行で振られるやつ見ちゃったんですけど……


周りの仲良い友達もどうしていいかわからず、地獄の空気なんだけど……


怖い怖い。告白って……


須子ってすごいな……


俺の告白やる気メーターは、マイナスに突入したぞ……


お家に帰りたいよ……


見たくないお手本を見てしまった。


群衆は無言で解散した。


部屋では、しばらくの間、振られたやつの顔しか印象になかった。



そして、高安が帰ってきた。

少し、テンションが高かった。


「……どうした??」


「いや、あのさ……オレ付き合ったは……」


ああ。なんだ。

ボケたかっただけか。


「さっきの告白をいじってはだめだろ」

「僕でもあれはいじれないぞ?? あれは酷かったよな〜〜」



「いやいや。マジ」

高安の顔がすごく真剣だった。


まじなやつだった。




「えーーーーーー」

「え〜〜〜〜〜〜」


俺も須子も思いっきり声が出てしまった。


話を聞くと、どうやら班長会議の後、さっきの告白の話になって、『付き合ってみる?』と数井さんに言われたらしい。

すごくあっさりしている。


「なんか、もっとうこう、須子みたいにイベントとかあるのかと思ってた」

「オレらはもう仲が醸成されていたから、あっさりって感じだっただけだ」

「とりあえず、おめでとう!!」

「ありがとな」


「なんか仲間はずれ感がすごいんだけど……」


「なんでだよ〜〜!! 普通に早乙女さんは告白待ってるだけだろ!! 僕が月城だったら、こんなに楽なことはないぞ??」


「そうかな……。俺は、するかはわからないから期待しないでくれ」


「自分のペースでな!!でも、まじで、応援してるぞ〜〜」

「まあ、普通に大丈夫だろ」


いやいや。

そう簡単に言ってくれるなよ。

問題は山積みなんだ……



二人は疲れていたようで、早く寝た。



もう、修学旅行の1日目終了かよ。


早いな。


てか、告白するなら2日目の夜の、キャンプファイヤーと考えていたが……

キャンプファイヤーまで、あと、24時間もないのかよ……


明日の今頃、俺はどうなっているのかな。


もしかして、失敗して、さっきの人みたいに振られたら……

帰りの新幹線とか地獄だな……


まあ、俺が告白するのは、陽菜さんが、俺といることが幸せだとわかった時だから、大丈夫か!!



色々と明日のシュミレーションしておかないとな……


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更新おつかれさまです。 主人公と妹の誤解はとりあえず解けたんでしょうかね? 主人公も姉に告白をいつまで伸ばすのやら okしてもらえる保証は無いかもですが  いつぞやの姉妹入れ替わりフラグもどこかで来…
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