第46話 夢の……3p?
*
ふと、目を覚ますと、二人がベットにいた。
「え?」
「起こしちゃった〜〜?」
「起こしちゃったーー?」
「え……。なんで??」
「遊びに来たんだよ〜〜!! 最後の思い出だし!!」
「私もーーー。ちゃんと部屋入る時、許可とったよ??」
「承諾したのか。覚えてなかった」
まあ、ここのベットは大きいからな…。
いやいや。
納得している場合じゃないだろう。
「ねえ、少しだけえっちな事しない〜〜?」
「は?」
ああ。いつものいじりか。
ビックリしたぜ。
妹の方も、「ずるい!! 陽菜ねーがするなら私もしたい!!」と訳のわからないことを言い出した。
「じゃあ、3pだね〜〜」
「どうした?? 二人とも酔っているのか?」
「酔ってないよ〜〜! 思い出作りたいっていたじゃん〜〜!!」
「そうだよーー!!」
「やめとこうぜ……」
「そんなこと言いながら、大きくしてるのは誰かな〜〜?」
「すごい!! 大きいーーー!!」
二人は俺の下半身をガン見していた。
姉妹は揃って、俺の手を胸の方に寄せて、胸を触らせられた。
左手は妹の、右手は姉のを触っている。
「どう〜? 気持ちいい?」
「変態だから好きでしょーー?」
今日は下着をつけていたのか。
いつもはパジャマの時はつけていなかったような気がしたんだがな。
「おい、俺も男だ。もう我慢できないぞ?」
「最後に、思い出つくりたいの」
「そうだよーー」
「たく、仕方ないな。二人とも下着姿になって後ろを向け」
二人は文句を言わず、パジャマを脱いだ。
「何したいの〜〜」
「ドキドキする」
「この間の続きだ」
二人は、顔を赤くしながら、下着姿になった。
水着と同様に、白と黒色だった。
この間のように、俺に背中を向けている。
俺は、続きがしたかったんだ。
両手で、二人のホックを同時に外した。
「上手くない〜〜?」
「上手い……手慣れている……」
そして、ゆっくりと下着を外していった。
「初めてやったぞ。まあ、器用だからな。じゃ、こっちを向いてくれ」
「え」
「え」
照れながら、手ぶらの二人組は俺の方を向いた。
相変わらず、妹の方は隠しきれず見えている。
「おい、見えてはいけないところが見えているぞ?」
「きゃっ!!」
妹の方は慌てて隠し直した。
「本当、意地悪なんだよね〜〜。すごく恥ずかしいんだからね?」
「今更そんなことを言うな。誘ったのは二人だからな?」
「……」
「……」
俺はそっと近づいて、二人の腕を持ち、少し抵抗する腕を下に下ろさせた。
綺麗な胸が現れていた。
「恥ずかしいよ……」
「恥ずかしいよ……」
「綺麗だな」
想像通りの綺麗な胸だった。
俺は、恥ずかしがっている二人の顔を近づけて、ゆっくりと二人にキスをした。
「んっっ!!」
「んっっ!!」
「ゲームの続きさ。あの時はできなかったからな」
『ゲーム』という言葉にムキになったのか、二人からキスをしてくれた。
俺は胸を触りながら、交互にキスをした。
二人も少し慣れてきたのか、息を合わせて、
「脱いで〜〜!!」
「脱いでーー!!」
とお願いしてきた。
服を脱ぐ間、姉妹にキスをさせていた。
こういうのも良いな。
俺も上半身裸になった。
「筋肉すごいーー」
「いい体だよね〜〜」
そう言って裸のまま抱きついてきた。
すごく、柔らかいな。
しばらくすると、姉の方が俺を押し倒してきた。
「わたしは攻めるのが好きなんだからね?」
そう言いながら右側に添い寝をして、俺の下半身を触り始めた。
「私は攻められたい派……。でも、触りたい!!」
妹の方も左側に添い寝をして、姉の真似をしながら、俺の下半身を触り始めた。
だんだんとズボンの中に手を入れてきた。
二人で息ぴったりに、俺のを触り刺激を与えてくる。
俺は二人と交互にキスをしながら、胸を揉む。
あ、そろそろやばいって…
もう
.……
*
……
ん?
あれーー??
いつもの天井が見えるぞ。
あれ?
ちょっと前まで……
ああーーーーーーーーーー
夢だったのかーーーーーーーーーー。
最悪だ。
クズすぎる夢を見てしまった。
ん??
両腕が少し痺れていて、手に柔らかいものを感じる。
二人が添い寝しているぞ??
俺は二人を腕枕して、伸ばした手の先が胸に触れていた。
え??
夢??
現実??
少し腕を動かすと、二人が起きてしまった。
「おはよーー」
「おはよ〜〜」
あれ、反応は普通だぞ。
ただただ、いつものように眠い目を擦ってるぞ?
何があった?
「き、昨日って……なんでここにいるの?」
「覚えてないの〜〜?」
やっぱり、何かあったか?
俺……搾られて気絶した?
下半身は全然そんな感じしないけどな。
パンパンなんですけど……
「え、ごめん……」
「夜中の雷が怖くて、部屋にお邪魔したんだよ〜」
「『一緒に寝ていい?』って聞いたら、『いいよーー』って返事してくれたんだよーー!!」
「それだけか??」
「ん?」
「ん?」
「いやなんでもない……」
「えっちなことしたの〜〜??」
「し、してないぞ1!」
ちょっと、ムキに答えてしまった。
「も〜〜わかってるよ〜〜!!」
胸を触ってしまったことはバレてはいないようだ。
大体、寝ている時に声かけて、添い寝して、胸に手当たっても不可抗力だろ。
どうやらここまでの出来事を整理すると、一緒に寝ることを承諾したことはまでは現実のようだ。
あまり記憶はないがな。
そっからのエロい記憶は俺の捏造だったようだ。
この体を支配しているのはどうやら脳ではなく、下半身なのかもしれない。
マジで、恥ずかしいな。
あんな夢をみるのはマジで、恥ずかしいな。
初日にもエロい夢を見たっけか。
二人がいると仕方がないか……
でも、今回のはひどいだろーーー。
同人誌を読みすぎたのが原因かな。
勝手に、想像で、胸の創造までしちゃったよ?
末期だろ。
これはマジで誰にもバレたくない黒歴史だな。
そもそも、童貞の俺があんなに堂々としているわけないもんな。
夢だって気づけよなって話だ。
おそらく指なんて震えて、3時間はホック外せないぞ??
所々に、合宿での経験ぽいのが入っている夢を考えているところが、マジで死にてえ。
まあ、それにしてもよかったな。
3pというものはこんな感じなのか。
もう満足だ。
朝食を食べて、初日のように掃除をして、あっという間に帰る時間となってしまった。
なんだこの心の寂しさは。
「来年も来たいな〜〜」
「そうだね!! また誘ってくれる?」
「……」
「月城くん?」
「月城くん?」
「ん? もちろんさ」
本当にそんなことは可能なのか。
クラス替えだってあるだろう。
妹の方だって、2組だからいいものの、離れてしまったら……
もう来れないのではないか?
それに、いつか今の学校で、前の学校みたいにやらかして、幻滅されるのではないか……
考えても仕方ないか。
始めたものは必ず終わりがあるのか。
この合宿で生命について考えたせいか?
真剣に考えてしまった。
俺らは家を後にした。
帰りの電車
姉の方は寝ていたが、妹の方も寝ていた。
リサも珍しく寝ている。
色々あったからな。
本当にお疲れ様だ。
俺は寝顔を見ながら、考え事をしていた。
もちろん、下半身のことではない。
期末試験、合宿を通して、俺は3人で過ごす時間が本当に楽しかった。
遠足の時に、二人が俺にとって大切な存在であることがわかった。
そして、この合宿を通して思ったことがあった。
俺は…… 二人のことが……好き……なのかもしれない。
この感情が、リサに抱いているような感情なのか、【恋愛】というやつなのかは俺にはわからない。
今まで、そういう感情になったことはなかったからな。
ただ、前より大切な存在であることに変わりない。
それにもかかわらず、今までクソみたいな考えに陥っていた自分が嫌いだ。
この前までは、安易に3pなどを考えていたりした。
期末、合宿を通して、二股男の気持ちとか、浮ついたことを考えていた。
姉の方や妹の方などと、心のどこかで、姉妹をセットに考えていたのかもしれない。
無意識に、男の夢を考えていたのかもしれないな。
ただ、もう満足だ。
夢で体験できたからな。
3pは夢の世界で十分だ。
落ちこぼれのくせに、調子に乗っていたんだ。
編入してから、大きな失敗してこなかったからか?
それとも、いい経験をしてきたからか?
ただ、そんな無責任なことはできない。
こんな、コミュ障、陰キャの俺と仲良くしてくれたんだ。
ただ、俺の快楽ためだけに、生半可な付き合いはできない。
現実は、漫画やラノベのように甘くなかった。
花火大会の時に思った。
俺は、どちらかしか助けられない。
もちろん、二人は守ってもらいたいとは思ってないかもしれない。
でも、今回はまだ迷子だったからいいものの、もし二人が、同時に階段から落ちてきたら、どうするんだ??
俺は、この世界は平等だと思う。
微生物だろうが、虫だろうが、動物だろうが、人だろうが、命は一つだ。
俺が命を削って守れるのは、一人しかいない。
なぜ、大切な存在なのに、そんなことも考えなかったんだ。
万が一、億分の1、阿僧祇分の1、無限分の1、あれ…0になっちゃた…。
とにかく、僅かにでも、俺が付き合える可能性があったなら……
その時は、俺は、陽菜さんと深月さんのどちらかを選ばないといけない。
まあ、そんな時は来ないんだがな。
そもそも、二人が俺に気があるとしている、この話の前提がおかしんだけどな。
こんな俺に人権なんてないんだ。
いや、あるか。
どっかの女性ゲーマーが『170センチ以下は人権ない』とか言っていたが、一応あるしな。
でも、陽菜さんも深月さんも背高いけど……
やっぱり、人権ないかもな……
とにかく、俺は3人で過ごす時間を大切にしたい。
これからもずっと3人でいたい。
もちろん、浮ついた気持ちで接するわけではなく、個人としての、『陽菜さん』、『深月さん』としてだ。
その中で、しっかりと仲良くなっていきたい。
俺から告白する気はない。
振られて、この関係を壊したくはない。
俺が気持ちを抑えれば済む話だ。
そもそも、この感情が、恋愛感情なのかもまだわからない。
もちろん、今の関係は永遠に続かないことは理解している。
二人はそのうち彼氏を作るだろう。
そんなことはわかっている。
だからこそ、俺は二人と過ごす時間を、1秒1秒、大切にしていきたい。
とりあえず、俺の目標は、来年もう一度、合宿に誘える男になることだ。
いつか来てしまうデットライン。
許されるなら、せめて卒業までは先延ばしにしたいものだな。
2学期も頑張ろう。
色々なことを考えていると、東京についていた。
俺とリサは、陽菜さんと深月さんと解散した。
*
家に帰って、陽菜や深月は部屋に戻り、片付けをしながら、色々なことを考えていた。
二人にとって月城という存在は初めてであった。
陽菜も深月も初めてできた大切な存在である月城と、仲良くなって欲しいと心から思っていた。
そのため、3人で過ごす、期末、合宿は本当に楽しく感じていた。
それにも関わらず、陽菜は、深月が月城と公園から帰ってきた時、深月は花火大会で二人で仲良く戻ってきた時、胸の奥がとても苦しくなってた。
自分と同じ顔が、月城の隣にいる。
でも、それは自分ではない。
そして、二人で自分が知らない時間を過ごしている。
もちろん各々、嫌いになったわけではなかった。
ただ、月城を独り占めしたいという気持ちが芽生えていた。
一方の月城は、家に帰宅するとすぐに、部屋に鍵をかけて、1週間分を即座にスッキリした。
これにれ、長かった【夏休み編】は終了です。
ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます。
一応、【夏休み編】としましては、ふざけつつ、光の姉妹に対する感情の変化、姉妹の感情の変化、そして、どちらかを選なければならないという決断をさせるための時期にしました。
準備は整いました。
2学期には……とうとう……告白………
2学期最初は【文化祭編】です。
ちょっと忙しくなってしまったので、更新頻度は落ちるかもしれませんが、最後までしっかりと終わせるので、今後ともよろしくお願い致します。
頭ではちゃんと完成しているんです!! 文章打ってないだけなんです!!(言い訳)




