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つぶやき

作者: タマネギ

あなたがいなくなる。

それを想像してみる。

あなたがいない毎日、

電話の声もない夜。


一人はもう慣れている、

二人より慣れている。

何もない平屋の家に

根付いたこの暮らし。


そう、わかっている、

もう、とっくの昔に。

これくらいの孤独なら、

よくあることだから。



あれこれ考えるのは、

心に暇があるから。

考える間もないほど

夢中になれたらいい。


好きな草木を眺め、

好きな果実を育て、

何にもない荒れ地から

緑と光を培う。


そう、わかっている、

もう、とっくの昔に。

これくらいの運命なら、

覚悟、してたから。



あなたの言葉だった。

やっぱり悲しかった。

買ったほうが安いけど

自然には触れていたい。


夏が過ぎてゆくのは、

そこに命を繋ぐから。

秋の実りは冬の備えと

春へのお手紙。


そう、わかっている、

もう、とっくの昔に。

これくらいの涙なんて、

笑えば乾くから。



一番欲しかったのは、

何だったかしら。

二番目に欲しかったのは

ほんとの自分の夢。


おかしな言い方になる。

自分が忘れているのに、

誰かに気づいてもらえる

そんなはずもない。


そう、わかっている、

もう、とっくの昔に。

これくらいの呟きなら、

誰にも聞こえないことを。

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