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いつも一緒の世話焼き幼馴染(1人目)

我が家の隣には幼馴染が住んでいる。

高校に上がってから可愛くなった彼女は昔と変わらず朝は起こしに来てくれて、弁当を作ってくれたりとなにかと俺の世話を焼いてくれていた。いつまでもそんな日が続くと思っていた。

ある日クラスの男友達から紹介してくれと頼まれる。そこでようやく自分の気持ちに気づくことになる。

頼まれごとを断り、俺は彼女に告白する。すると、

「・・・もう、遅いよ・・・」

一筋の涙と共に、俺の胸に飛び込んでくるのであった。


◇ ◇ ◇


「かなりの王道でござるが、どうでしたかな?」

「いや、なんというか・・・」

「?」

「これだけ好き好きオーラをまき散らしている幼馴染に対して、鈍感すぎんか?いかに人間界に疎い私と言えど、ヒロインが不憫におもえてくるのだが」

「ギャルゲの主人公はそんなもんでござるよ」

「だがこれは現実(リアル)で、プレイしたのは浩之(おまえ)だろうが。もう少しなんとかならなかったのか?」

「マヤ殿のおっしゃることもわかるでござる。しかし拙者はあくまでもテストプレイヤーとしてこの世界を楽し・・・コホン、調査する側面もあるでござる。とりあえず拙者が求める正解とは何かをマヤ殿に報告する義務があるでござる」

「楽しむな、とは言わんが・・・。なかなかに勤勉ではないか」

「それほどでもないでござるよ」

「ちなみにだが、その勤勉さがなければどうなっていた?」

「一日目は誰かわかってないからともかく二日目起こしに来てくれた時点で、脈ありということで抱きしめて一緒に布団に入ったでござるよ」

「・・・(・・・思った以上にヤバイことになってやがるな。そういえばコイツ、私相手でも飛びついて来やがったんだったか)」

「ちなみにそういうルートも実装しようと思っているでござる。いわゆる裏技の裏ルート的なものでござるが・・・まぁ、ヒロイン攻略には違いないでござるから」

「・・・いらんだろ。物語が無くなるではないか」

「まぁまぁ。ちなみにこの裏ルートで行った場合はクリアだけどちゃんとペナルティは受けて貰うでござる。正式ルートだと美しいだけの思い出が残るけど、“強引に”くっついてしまった裏ルートではなんと・・・!」


裏ルートではヒロインに頭に上がらない情けない主人公になるらしい。なんでも今までのように生活していたら「私の初めて強引に奪ったくせに・・・」と事あるごとに言われて卒業式までいくらしい。ちゃんと構って、ご機嫌もとらんといけないとはなんともはや。たしかに精神的には懲役(しゅぎょう)になるかもしれんなぁ。ちなみに正規ルートだとそんなことにはならず、むしろ幸せの絶頂の胸に飛び込んでくるシーンで終わり、二週目が始まる。・・・どちらにしてもなんか地獄らしい最後なんだな。


ちなみに告白後の甘い生活はどのルートでもないというのは浩之の弁。告白後がある場合はなにかしら良くないこともあるということだ。

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