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ホモ・サピエンスは邯鄲の夢を見る 〜コールドスリープから目覚めたら人類絶滅??人類最後の生き残りは医学と内政で成り上がる〜  作者: 自分にだけ都合の良い世界と書いて異世界と読むのは間違っていると思いませんか?
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第一話「今は昔、モグラ達が暮らしていたそうな」

注1・序盤プロローグのような感じで、内容が少しややこしいです。

注2・一話の文字数が多い事が多々あります。さらっと読んで頂いても大丈夫です。


その他ご指摘、批判などありましたら気軽にコメントにお願いしますm(._.)m


貴方のコメント一つで元気が百倍になります!


報告無く編集や変更を行いますので悪しからず…


3/21 大量に加筆しました。

 

 @旧名古屋地区.地下研究所最下層


(覚醒フェーズに移行します。お疲れ様でした。)


 脳内に響く無機質な音声。


 長い、長い夢から現実に引き戻される感覚。


 その夢が果たしてどんなものだったのか、今ではさっぱり思い出せないが。


 …寒い。身体が氷付けにされているかのようだ。


 筋肉がブルブル震えて、歯がガチガチと鳴っている。


 まるで上下一体になってしまったかのように重い目蓋をゆっくりと開いた。


 ープシューッー


 ガスを抜くような音と共に、目の前のカプセルが開いていく。


 目がまだ慣れていないのか、薄暗くて前がよく見えない。

 俺はそのまま一歩を踏み出そうとして、その場で崩れ落ちた。あまりに力が入らなかったからだ。

 今度は寒さではなく、無力故に脚が小刻みに震えている。

 青白い血管が浮き出た、病的なまでに痩せ細った枯れ木のような脚。

 それを見て、俺は自身が服を着ていない事に気がついた。


「なんだってんだ…」


 蚊の鳴くような消え入りそうなかすれ声が耳に入ってくる。これが俺の声?違和感が半端じゃないが。


 徐々に慣れて来た目で周囲を見渡すと、ドームのような広大な部屋の中、俺が入っていたであろうカプセルと同様のものが無数に整然と並んでいた。

 中身を見てゾッとした。


 その一つ一つに、凍り付いて、まるで死んでいるかのような人が入っていたのだ。


 カプセルの側面にはシナプシス・ドリーム・システムというロゴの記載。

 カプセルの隣に付いている液晶パネルには小さく538年という表記がある。

 その下にはイマジナリーグラウンドの文字。

 これが意味するものはなんなのだろう。


 コールドスリープという単語がふと脳裏に浮かんだ。

 いや、馬鹿げた話だ。あんなSF話が実際にあり得るはずがないのだから。


 そんなことよりも…


 俺は今までどうしていた?

 何故このカプセルから出てきた?

 そもそも俺は…俺の名前は…?


 時間が経過するに連れ、混乱していた記憶の断片が蘇って来る。

 そうだ、まずは順を追って思い出して行こう。


 俺の最後の記憶は…



 ☆


 〜西暦2345年〜


 “モグラになった人類”という本を読み終え、読後感に浸りながらコーヒーを一杯。

 そして俺は、(おもむろ)に相方に問いかけた。


「なぁ、神様っていると思うか?」


 神様というのは人知を超えた存在であり、全てを知り、全てを意のままに操る存在だ。


 質問を投げかけると、隣で顕微鏡を覗き込む小柄な女性、入江麗奈が興味無さげに返事をした。


「居ない。少なくともボクはそう思ってる。」


 麗奈は顕微鏡から目を離す事すらしない。俺は真面目な話をしてるんだが。

 こいつはいつもそうだ。自分に興味ある事にはとことんのめり込む癖に、興味ない事にかけてはとことん塩対応を貫く。

 特に今みたいな研究者モードの時はそれが顕著(けんちょ)に現れる。


 まぁ、俺もこいつと知り合って長いから、こんなでも意外と可愛いところがあるのを知ってるわけだけど。


「俺はそうは思わない。」

「そうか。そうだろうね。」


 話が全く展開されないのもいつものこと。

 こいつは研究者であり、理系脳で大の議論好きだが、それはあくまで好きな事に限った話なのだから。


「そこはさ、なんでって聞くところだろ?」

「逆に」


 やっと顕微鏡から目を離した彼女は、俺の言葉に被せるように言った。


「仮に議論を展開したとして、キミの意見に変わる余地はあるの?」

「…」

「沈黙は肯定。そう言う事。」


 麗奈は再び顕微鏡に目を戻した。

 俺はこれまでに何度もこの話題を口にしてきて、毎度同じようにこの状態に落ち着く。


 今忙しい、話しかけるなとでも言いたげな小柄な背中を眺める。


 そうだな…今日は切り口を変えてみよう。


「じゃあ…さ。」

「…」


「麗奈はどう思ってるんだ?”魔素災害”の事。」


 麗奈の背中がピクッと動いた。


「…魔素災害…”魔素”ね…。」


 麗奈は顕微鏡から目を離し、俺に向きあった。




 魔素災害。今から約200年前に起きた原因不明の大災害であり、それまで栄華を誇っていた人類はそれによって絶滅の文字が頭をよぎるほどの大打撃を受けた。

 日本国内に一億人居たはずの人類は、僅か1ヶ月の間に推定で10万人単位にまで減ったと言われている。

 それから200年程過ぎた西暦2345年現在では、国家体制は愚か、かつての市単位での自治もままならない程に人口減少が進み、ここ”旧名古屋地区”では僅か二千人弱が施設の中で細々と生き残っているのみである。


 その発端となった大災害の原因を、便宜上()()と呼んでいるのである。




「魔素というのは非常に興味深いよね。物質なのか、或いは光のような波動性を持つのか、そんな事すらまだわかっていない。様々な物質に干渉して化学反応とは別ベクトルで反応を示す様子がこれまでにも多くの実験で観測されている。それを契機として、以前まで常識と考えられてきた原子やエネルギーといった概念がまるッと全部覆ってしまった。まるでかつて混沌を極めていた錬金術理論の衰退の再来のようだよ。しかしこの魔素の存在によって、従来の科学の概念では到底説明が出来なかった事にも理解が及ぶ事象もあるのが実情だ。

 加えて人類に対する反応性も面白い。ボクらホモ・サピエンスに対して毒性を持つけれど、その程度はあくまで個人差が大きく一様ではない。ボクらのように微力の魔素に曝される程度ならば特に影響を受けない、言わば耐性を持った人間もいれば、かつての大半の人間のように僅かな暴露でも致死的な影響を受ける人間も居る。しかもその死因が明確じゃないのも興味深い。人間以外の動物に対しての影響にも謎が多いよね。ヒトに近い動物を除くと致死的なダメージを負う生物は限りなく少ないというし、その選択毒性はまるで生物兵器のようで…」

「あ、そう、それだよ。」


 マシンガンのように喋り始めた麗奈を遮った。


「選択毒性。魔素は聞くところによると虫なんかには全然効かないっていうじゃないか。

 俺が思うに、魔素は反映しすぎた人類を減らす為に、神様が作ったもんなんじゃないかって思うんだよ。」


 俺の真面目な意見を、麗奈は一笑に付した。


「キミのオカルト好きは今に始まった事じゃないけど、もう少し自論に説得性を持たせてよ。」

「いや、オカルトとかじゃないって!

 そもそも、虫だって一説によれば宇宙からもたらされたなんて話もあってだな!選択毒性と総合的に考えて…」


 俺の要領を得ない必死な説明でもなんとか通じたようで、麗奈が噛み砕いて言い換えてくれた。


「ん?じゃああれ?キミの言う神様ってのは地球外にいる人類の科学を超越した存在で、それによって昆虫やら魔素やらが意図的にこの星に送り込まれたって言いたいの?」

「ああ、まぁそんな感じだな。」


 麗奈は深い、深い溜息を吐いた。


「何から何まで根拠が無い。不明な事項を不明な物で説明してそれっぽくするのがオカルトの特徴だ。キミの話もそれ。否定は出来ないが肯定する要素が一つもない。

 …毎回疑問に思うんだけど…キミ、そんなに優秀な科学者なのにどうしてそんな不合理な思考をしてるのかなぁ。」

「毎度言ってるが、俺は科学者じゃない。医者だ。」

「…ああ…そうだったね。」


 麗奈の顔が一瞬曇ったような気がしたが、すぐに呆れ顔に戻った。


「ともかく、今ボクはそんなオカルトに付き合ってる暇は無い。早いとこ仮説の検証に移りたいんだ。」

「…仮説ねぇ。最近なんか張り切ってるよな。一体どんな仮説なんだ?」


 顕微鏡に手を伸ばしながら、麗奈はサッと目を逸らした。


「…今はまだ言えない。でも、キミもきっと驚くよ。

 これが上手くいけば、人類は絶滅の危機を乗り越えられるはずなんだからね。」



 ☆



 麗奈が何を言っても反応しなくなったので、俺は共同研究室から出た。


 魔素災害によって人類はとんでもなく減ったらしいが、ぶっちゃけその後生まれてきた俺たちからすれば、これが普通。人類絶滅の危機だのなんだの言われても、正直ピンとこないんだよな。

 …もっと不謹慎な事言ってしまうと、俺が死んだ後の事はわりかしどうでもいい。その後で人類が絶滅しようがどうなろうがそこまで興味はない。

 これって結構生物的には終わってる思考なんかなぁ。


 …俺ってもしかしたら結構自己中で冷酷な人間なのかも。あーやめよ、やめよ。


 俺はポケットに入っているカロリーバー(完全栄養食)をモサモサと頬張りながら、いつも通り地上へ向かうエレベーターに向かった。

 パサパサしてて美味しくはないが、これ一本で1日分のビタミンとカロリーを摂取出来る優れものだ。食に拘らない研究者御用達だな。

 それはともかく。


「アイツ、最近なんの研究してんだろ。」


 人目も(はばか)らず独り言。

 ここは地下施設の中でも最下層エリア。このエリアに居るのはごく限られた研究者のみであり、その広大な設備に反して人は100人足らずだ。

 独りで喋っててもどうせ誰にも合わないし、そもそも変人ばっかりなので見られても別に構わない。


「共同研究者としては、ちゃんと知っとかなきゃダメなんだろうなぁ。」


 地上直通エレベーターの扉の前に立ち、扉の右隣に壁から突き出た台の上に手を乗せる。

 顔認識と血中白血球サンプルからのDNA解析で照合され、登録者以外は使えないセキュリティシステムだ。


(No.007.来栖英理。認証完了。)


 機械音声と共に扉が開いた。

 そのまま地上へ向かう。


 加速度変化に伴う浮遊感と、気圧変化で鼓室内圧が上昇して詰まるような感覚を覚える。地下何メートルくらいなのか知らないが、かなりの速度で上がっているんだろう。

 中耳炎になる前にバルサルバ法で耳抜きを行う。


 程なくしてエレベーターが止まった。

 扉から出ると、あまりの眩しさに目を細めた。腕時計を確認して納得する。


「あー。午前五時半。そろそろ日が登る時間だったな。」


 地下生活では太陽なんてものは無いので、当然生活リズムなんてぐちゃぐちゃだ。

 もっと言うと、地下で暮らしてる奴らの中には太陽を見た事すらない人も結構居る。

 多分だけど、200年前の人に話してもそんなバカなって信じてもらえないんだろうなぁ。


「さて、と。今日も診察始めるか。」


 俺が毎日地上に登っているのは別に遊びじゃない。

 医者として診察の仕事をするためだ。

 患者は地下だけじゃなく地上にも沢山いるからな。



 魔素災害後、僅か数日で多くの人間は魔素にやられて死んでしまったが、一部の人間はどう言う訳か生き残った。

 そういう、いわゆる比較的耐性がある人であっても、長期間高濃度の魔素に曝されていると間もなく死んでしまうので、当時核戦争を想定して元々作られていた大規模地下にシェルターに逃げ込んだらしい。

 それが現在の地下研究所の始まり。200年前の俺達の祖先て事になる。


 そうは言っても全員が全員シェルターに入れるわけじゃ無い。収容数には限りがあるし、シェルターに引きこもるだけではいずれ食糧が尽きて全滅する。


 幸い、当時温暖化を想定して作られていた街全体をすっぽり覆う透明な気温管理用ドームが、魔素をある程度遮断する事が判明した。

 それによって幸運にも、限られた空間ではあるが地上での生活圏を確保出来た人たちが居る。

 それが、今から診察する人達というわけだ。




「先生、ありがとうございました」

「またね!おにーちゃん!」

「はい、お大事に。身体に気をつけるんだよ。」


 数時間に渡る診察を終え、俺は凝り固まった肩をぐるんぐるんまわして首をポキポキ鳴らした。

 既に日は高く登っており、お腹も空いて来た。腕時計は午後二時を回っている。


 旧名古屋地区で暮らす二千人弱の人間のうち、地上で暮らす人は千五百人強。

 夏でも毎日百人近く捌かなきゃならない。冬はもっとやばい事になるので、毎日診察に追われて研究どころじゃなくなる。

 まぁ、俺は麗奈みたいな研究バカと違って、特に研究したい事もないからいいんだけど。


 それにしても…


 窓から暖かい日差しと爽やかな風が入ってくる。窓の外に生えている大きなブナの木から小鳥のさえずる声が聞こえて来る。


 長閑(のどか)な昼下がりだなぁ。


 やっぱり地上は良い。


 このドームから一歩でも出れば、高濃度の魔素に晒されて、暑かったり寒かったりと大変だったんだろうけど…まぁそんなのも大昔の話だ。

 今じゃドーム内は魔素もある程度カットしてくれるし、気候調節が完璧で、年中安定した気温と空調を維持してくれる。

 地下は魔素には晒されないけど、薄暗くてテンションが下がるし。


 やっぱり人間は地上で暮らしたほうが良い。災害が起きる前の、昔の人達のように。


 こんな長閑な日常がずっと続けば良いのに。俺は心の底からそう思った。



 ☆



「もう、遅いじゃないのさ」


 研究室に戻ると、麗奈が頬を膨らませて立っていた。

 いつもなら麗奈は研究に没頭していて、俺が帰って来た事にすら気がつかない事も多いんだが…。珍しいこともあるもんだ。

 診察後地上で昼寝してから帰って来たから、もう時間で言うと午後5時過ぎだ。確かにいつもと比べると遅いか。


「今日はどうしたんだ?何か用事か?」

「用事って訳じゃないけど…」


 もじもじと要領を得ない様子の麗奈。

 らしくないな。ホント、今日はどうしたんだろう。


 なんでか知らんがさっきからずっとお腹をさすってるし…。


 そこで俺は一つの可能性に思い当たる。


「ん?ああ、そっか。お腹すいたんだろ。まってな、今、晩ご飯作ってや、イテッ!」


 突然俺の脛に激痛が走る。麗奈の容赦ない蹴りが刺さったのだ。

 どうして急にそんな事するのか困惑していると、麗奈はそっぽを向いて言った。


「ふん。さっさと作ったらどうだい。」

「…なんか悪いことしたなら謝るからさ、気が向いたらまた言ってくれよな。」


 どういうわけかご機嫌斜めらしい。触らぬ神に祟りなし。

 とにかく一時撤退しよう。


 はぁ…非力な自覚があるからか知らんが、あいつは脛ばっかり狙うんだよなぁ。



 晩ご飯を作るといっても、特に洒落たものを作るわけじゃない。白いご飯と味噌汁、大豆の煮物と到って普通の食事だ。

 こんな世の中だ。野菜は高いし、肉なんて殆ど手に入らない。それでもやっぱりこういう食事が恋しくなるのは多分、遺伝子に組み込まれてるからなんだろうな。

 別に完全栄養食のカロリーバーを食べてたら死にはしないが、なんというか味気なく感じてしまう。

 だから俺たちは夕ご飯くらいは、こう言うものをわざわざ作って二人で一緒に食べる習慣があるって訳だ。




「出来たぞー」

「ん」


 湯気を立てているご飯をガチャガチャ言わせながらも麗奈が運んでくれる。


 天才科学者とか散々もてはやされてなんでも出来そうな人と思われがちだが、麗奈は案外研究以外じゃポンコツだ。

 運んでる最中にすっ転んで台無しにした事も、数え出したら指が足りないくらいにはある。


「で、出来ないんじゃない。やる為にはそれ相応の集中力がいるんだ。」


 なんて言ってむくれている彼女も可愛かったが…。

 最近じゃそう言う事もなくなって来て、それなりに安心して任せられるようになった。


 研究資料でぐちゃぐちゃになっている机の上を適当に片付けて、二人で席につく。


「「いただきます。」」


 こんな生活も、もう何年目だろう。一緒に研究を始めてからだから、3年くらいだろうか。

 こういうのなんか良いなぁと思う。


 二人で無言でご飯を食べる。沈黙は苦にならない。

 突然麗奈がボソッと呟いた。


「ありがと」

「ん?」

「いつもご飯作ってくれて」

「どうした?そんな事言うの、付き合って以来初めてじゃないか?」


 告白とかは特にしてないけれど、事実上麗奈と俺は付き合っている。

 麗奈は結構男っぽい所もあってサバサバしてるから、あんまりこれまでこう言うことを言われたことはない。


「こういうのはやっぱり言葉にしないといけないかなと思って。」

「…よせよ。改まって言われると照れるじゃん」


 俺が茶化そうとするのに対して、麗奈は俺の目を真っ直ぐ見て言った。


「…話が…あるんだけど。」


 なんだか知らないが、真面目な話らしい。言いにくそうな様子だが…ここは巫山戯るような雰囲気じゃない。

 静かに麗奈が口を開くのを待つ。


 たっぷり一分くらいの沈黙を経て、彼女は衝撃的な事実をはっきりと述べた。


「…実は…お腹に赤ちゃんがいるみたいなの。」

「なっ!?」


 赤ちゃんてあれか、胎児ってことか。俺の射精した精子が卵管膨大部で受精して受精卵になり、子宮壁に着床したと言うことか…。


 ええと…待てよ、落ち着け。こんな時なんて言ったら良いんだ…?

 ありがとう?よくやった?…なんか違う。


 俺が何も言わないからか、不安そうな顔の麗奈が言う。


「…どう?」

「どうって…うまく言えないけど…。でも、なんて言うか、胸がいっぱいだよ。」

「…ボクも。」


 二人して笑った。

 少し恥ずかしそうに笑う麗奈の顔がこれまでより一層愛おしく感じられた。


 質素な食事を終え、しばらく他愛のない話をしていると、麗奈が言った。


「ねぇ…今夜は一緒に寝ようよ。」

「んん!?お、おう。そうだな。そうしましょう。」


 お腹に胎児が居るんだ。特に意味を含む訳ではないだろうが、こう言うこと彼女から言われたのは初めてで変な感じだ。

 どうして急に敬語なの?とクスクス笑う麗奈。


 …なんかこう言うの良いなぁ。しみじみとそう思った。



 ☆



「ごめんね、英理。()()()()。」

ブクマや評価してくださると嬉しいです。

いや、ホント。

一人一人の反応くらいしかモチベ無いです。

それか下の☆☆☆☆☆を★★★★★にして欲しい…

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