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残響  作者: 紫堂 マサキ
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残響

拝啓

また夏がやってきました。

もう何度目かの夏でしょう。

貴方に出会ってどれくらいの時間が経ったでしょうか。

いつもこの暑い日差しと入道雲が浮かぶ高い空を見ると、あの時の事を思いだします。

僕は、この季節が好きです。

僕は夏が好きです。

そして、貴方の声を忘れはしません。

この季節になると、彼女らの声が聞こえてきますがどれも貴方のものではない。

僕はあの時の夏に起こった線香花火のようなひと時を忘れません。

それではまた、来年に手紙を書きます。

敬具













8月22日(火)

夏と言えば何を思い浮かべますか。

周囲は夏という魔法の言葉に酔いしれ、日々を過ごしてゆく。

ある者は海へ

ある者は山へ

また、ある者は花火

そしてある者はお祭りと言うだろう。

だが、僕は違う。

僕は、夏と言う単語を聞くと無性に腹が立ってくる。



冷房を掛けても滲んでくる汗、張り付くTシャツ、人の動きを止めるこの暑さ、どれもが僕にとっては不快にしかならない。

テレビを回しても、流れてくるのは最高気温のニュースや旅行に行く家族へのインタビュー、暑い日差しの下で遊ぶ同年代の男女、どこが楽しいのだろう。

このクソ熱い外でワイワイ騒ぐ奴らの気がしれない。

そう言っているボクはと言うと、夏休みの前半は自室でゲームか漫画を漁る日々に費やし、残りの後半を見つけてしまった課題たちの消化に入ろうと机に着いたはいいが、この暑さでやる気の詰まった塊がこの暑さに溶け始め段々と視線は漫画へと向かっていた。



「暑い」

ふと口から出た言葉もその意味を持ったように、口の中が暑さに満たされ部屋中が暑くなったように感じた。


「もうなんなんだよッ」


いつの間にか僕はこの暑さとやる気の出ない自分に苛立ちつい大声を上げてしまった。すると、吹き出すように大粒の汗が滲み始め、背中をツーッと流れてゆくのが分かる。

首筋から流れる汗がシャツを濡らし体に張り付いた。

俄かに濡れたシャツが体の皮膚に吸いつき、一枚の膜が覆いかぶさったような感覚に襲われた。

皮膚に張り付いた膜の所為で今まで出来ていた呼吸が突然上手く行えず息苦しさに襲われた。


「だから夏は嫌いだ」


僕は机を離れベッドに横になった。

横になった途端、冷気を吸っていたのか布団の冷たさが体に染み込み包み込んだ。

だが、それも数分と持たずすぐに暑さに変わる。余計に膜が付いたのか汗が今以上にあふれてきた。

冷房は唸り声を上げながら、大きな口から冷たい息を吐いている。だが、もう年老いたこのクーラーは時折大きな溜息を吐いたかと思えば突然沈黙を貫いてゆく。

その時が俺の死となる。



すると、机に置いたスマホが唸り出した。

友達の拓哉からだった。


「お! 遊びの誘いかな」


すぐに上体を起こし、汗が出るのも構わずスマホに向かった。


「どれどれ」


僕はスマホに指を滑らせメッセージアプリを開いた。

やはり、メッセージは拓哉からだった。

拓哉とは小学校からの付き合いで、今年は同じクラスだった。

そんな拓哉からのメッセージ画面には、楽しそうな拓哉の顔と後ろには青く広がる海が広がっていた。


「ヤッホー(まこと)、元気? 俺今ハワイに居るんだ! めっちゃ楽しいぞッ 睦は今何してるの? 旅行?」


そんな写真とメッセージを見た睦は、返信を送る気も起きずそのままスマホをベッドに投げ捨てた。


「なんなんだよッ みんな楽しそうにしやがってさ」


今年は家族の都合が合わずどこにも出かけられていない睦にとって友人の楽しそうな写真などは火に油を注ぐようなもの。

湧き上がる怒りをぶつけようと、枕に顔を埋めた。



すると、ガチャッ 玄関のカギが開く音がした。


「はぁ~今日も暑いわね。体がどうにかなっちゃいそうよ」


下から聞き覚えのある母の声が響いた。


「ほら睦! 降りてらっしゃいッ」


母の招集がかかり睦は顔を枕から外すと、ゆっくりと体を起こし部屋を出ようとベッドから立ち上がった。


「ま~た、夜遅くまでゲームでもしてたんでしょ! 宿題終ったの? まったく遊んでばっかで昼に起きてくるんだもん」


下に降りると母からの恒例の言葉の猛攻が襲いかかってきた。


「やってるよっ」


睦はテーブルにあったそうめんを並べた。


「またそうめんかよ」

「文句言うなら食わんでいい!」


毎回の事だが、このやり取りをして昼食となる。


「なに、今日も兄貴学校?」

「そうよ、アンタもお兄ちゃんを見習ったら」

「ヤダよ、勉強なんて」

「どうしてアンタはいつもそうなのかしらね。どうしたらアンタみたいな子が生まれてくるのかしら」


いつものやり取りだったが、今日は少し違った。


「アンタ今日もヒマよね?」

“も”は余計だよ! と心の中で呟いた。


「明日、秋田のおばあちゃん家に行こうと思うのアンタもくるわよね?」

突然の提案に数秒反応が遅れた。

「明日? 兄貴はどうすんだよ」

「お兄ちゃんは留守番よ、さっき連絡したらそう言ってたわ」


ふーん


やることも無く、どこかへ行きたいと思っていた睦は二つ返事で了解をした。



「なら、さっさと食べて準備しちゃいなさい。明日は早いんだから」

「へーい」


そう言って母親は台所に向かい洗い物をしだした。


そうめんを食べ終わり、自室に向かうと少しだが体が冷えたのか、半ば溶け始めていたやる気が出始め課題を終わらそうと机に向かった。

気付けば夕方で、課題も残りわずか。


「俺だってやればできるじゃん」


少し誇らしげにそう呟いて、ベッドに体を預けた。

半日ぶりに開いたスマホには一件もメッセージは無く、何気なく開いたつぶやき系アプリには友人たちの楽しそうな写真が載せられていた。


「ちぇッ、みんないいよな。楽しそうで」


悪態を吐きながら画面を下へとスクロールした。

睦にだって友達はいる。だが、睦は他の子達のように皆と遊びに行くような人付き合いが苦手なのだ。

少人数ならそれほど気にしないのだが、人数が増えてゆくとどうも自分の居場所がないように感じ上手くなじめないでいた。そのため一人浮き始めてしまい段々と孤立していってしまう。


下へスクロールしていくと、段々と似たような写真が増えてくる。


『今日は、彼氏と海! めっちゃ楽しかった。 また行きたいね』

『BBQよかった。また来週もBBQだ』

『初めての旅行デート! 楽しむぞ!』

そんな呟きも増えてきていた。


「いいよなぁ、俺も彼女欲しいな・・・・」


自然とそう呟いていた。



一通り呟きを見終わると、母親の声が聞こえてきた。

「もう夕飯か、早いな」


そう思い再び、時計を見るとすでに18時30分を回っていた。


「もうそんなに経ってたのかよ」


いつのまんか進んだ時間に取り残されたような感覚になった。

いつも睦は思う時がある。楽しい時間はすぐに終わりを迎えてしまうが、勉強などの時間は永遠に近いように感じるのだ。


そう思いながら、階段を下りて昼食をとったテーブルに向かうとすでに父親と兄貴が座っていた。


「おかえり父さん、兄貴」


それぞれ新聞やスマホに目を向ける二人に挨拶をしながら席へと着いた。


「ああ、ただいま」


2人は同じような返事を済ますと再び目線を下に移した。


「ほら睦、運ぶの手伝ってちょうだい」

母親にそう急かされ、テーブルに料理を運んだ。


運び終わる頃には、2人は共に何かを話している様子だった。

どうせ、進路か何かだろう。

2人の話を聞こうとは思わず、椅子に全員が座ると皆が手を合わる。


それぞれ思い思いに箸をつけ始めると。

「睦、お前は宿題は終わったのか?」


昼間と同じ質問を父親にされ、またかと思ったがほとんど終わっていた睦は「ああ、うんもう終わるよ」と言った。


「そうか、がんばってるな」

父親にそう言われ、今日初めて褒められたのが嬉しくつい口がニヤけてしまう。

ところが、


「まだ終わってないのかよ。お前だって進路考えなきゃならない時期だろ」と水を差すような言葉が隣から聞こえてきた。


「なんだよ兄貴。良いだろ自分の好きでやってんだから」

「はいはい、それは悪かったよ」


少し虫の居所が悪いのか、そう呟くと「ごちそうさま」と言って食器を台所に置いて自室へ戻って行ってしまった。


「どうしたのかしらね、お父さん何か知ってるの?」


母親は突然様子が変わった息子に心配し父親に聞いていた。

「模試が少し悪かったそうだ。」


「そうなの・・・・何か夜食でも」

そう言う母親を父親が制止した。


「いや、母さんはそんなことはしなくていい。1人にしてやれ」


父親は何事もなく夕食を口に運びはじめた。

いくばかの沈黙が広がったが、母親がその沈黙を破った。


「睦、明日の準備はできたの?」

「これからやるところ」

「まったく、早くやっちゃいなさい」

「わかったよ」


そう二人の会話を横目で見ていた父親が口を開いた。


「明日、母さん家行くにしても何で行くんだ?」

「え~っと、電車で行こうと思うの」

「お父さんも早く準備してくださいね」

「ああ、分かった」


父親は夕食を食べ終わるとそそくさと、風呂に入ると言って出て行った。


「ほら、アンタも早く食べちゃいなさい」

そう急かされご飯を口に掻きこんだ。

「ごちそうさま」


睦は、茶碗を片付けると自室へと戻った。


「準備するかな」


おもむろに取り出したボストンバックに着替えなど、もろもろを仕舞い始める。

整理している時に、ふと久方ぶりに秋田のおばあちゃん家に行くのだと思い以前はいつ行ったのか思い出そうにも随分昔のようで断片的にしか思い出せないでいた。


「一応これでヨシッと」


一通りの準備を済ませ、風呂が開いた頃を見計らい下へと下りた。



それからは、いつ布団に入ったのか思い出せず気が付くと朝になっていた。

僕は、両親と共に電車とバスに揺られ無事おばあちゃん家の近くまで来ていた。


数時間電車に揺られていた睦のお尻は悲鳴を上げていた。トンネルを抜け山々が連なり、谷間には大小様々な川が辺りを煌びやかに光っている。

見渡せば至る所に広がる田園畑と高く青い空がなんとも、のどかだと思った。


田舎だからか、道路は舗装されておらず畦道が続いていた。所々舗装されている道もあるが何年も前なのだろう穴が開いていたりコンクリートがひび割れていた。


「ねぇまだ~?」


睦の足はもう限界に近いづいてきた。


「ほら、あともう少しよ」


もう何度目か同じようなセリフを聞いただろうか・・・

秋田の片田舎と言われると、涼しく心地よい風が吹き体の芯に籠った暑さを冷ましてくれると思っていた。だが、今はここに来てしまった事を後悔していた。


周りは山に囲まれ、空には雲一つない青空に燦燦と照らす太陽が顔を覗かせている。

家では、太陽など見ることもなく部屋にはクーラーがあったからある程度の暑さは我慢が出来た。

しかし、今は山に囲まれ逃げ場を失って太陽に温められた風が肌を撫でるたびに汗が噴き出してきそうだった。追い打ちを掛けるように太陽の日差しはジリジリと肌を焦がすように主張していた。


「あちぃ~」


それしか声に出す事しかできなかった。


「うるせぇなぁ・・・」


暑さに気を紛らわそうとしようとしても、蝉の声が思考を遮った。


ミーン、ミーン、ミーン


太陽の暑さと蝉のうっとしい声が暑さを助長していた―――――。



それに、どれくらい歩いただろうか、母親が「ほら見えてきた」と言った時にはやっと地獄のような散歩に終わりを告げる鐘が聞こえてきそうだった。


「ほら、睦もう少しだ」

「父さんなんでそんなに元気なんだよ」

「お前こそ、年寄みたいなこと言うなよ」

「ほら行くぞ」


父親は睦の手を引っ張ると、早足で古民家へと向かった。

遠目からはそれほど大きいとは感じなかった家もだんだんと気付くにつれてその全貌が見えてくる。


「でけぇ」


睦は家の門に着くと自然と視線を上へと向けた。

奥にある民家もそうだが、その前にある門構えも想像よりも大きく、長い年月に晒された柱は黒くなり大きな門番が大きな口を開けて立ちふさがっている様に見えた。


「二人とも待ってよ」

後ろから聞こえてきたのは、疲れ果てた母の声だった。


「遅いぞ母さん」

父親は笑いながら、母親の方へ顔を向けていた。


「そんな事言われたって、私は運動なんてしてないんだから」


最後の方は息が切れていて何を言っているのか聞き取れていなかったが、なんとか二人と合流することが出来た。


「じゃぁ行こうか」

父親はそう言って門番の大きな口の中に吸い込まれていった。

僕も自然と足が動き、大きな口の中へと足を踏み入れる。



「涼しい」


入ってすぐに感じたのは、温度差だった。

門の外と内では気温のさが出来ていたのだ。そのおかげか肌に纏わりついた汗が引いていくのが分かった。


昔はエアコンなど家電が多く普及していなかった時代の知恵が集まっているのだろう。

玄関には打ち水がしてあり、何度も涼しい風が体に当たっている。


門構えを抜けると目の前には石畳が祖母の家へと続いていた。

三人はゆっくりと進んでいく。周囲には手入れが行き届いた木々が立ち並んでおり青々とした葉がなんとも涼しい気分にさせた。


玄関へと着き「母さん、帰ったよ」と父親がガラガラと年季の入った引き戸を開けた。

改めて祖母の家に来た睦は都会(こちら)では見れない木造建築に目を奪われていた。


「ごめんください」とそれぞれ声を掛けると何処からか、祖母の声が聞こえてくるが姿はない。

すると、

「こっちだよ」と声が聞こえ声の方向に向かうべく靴を脱ぎ畳の部屋を歩くと縁側らしきところに祖母が座っていた。


睦はそんな事よりも初めて踏んだ畳みに興奮し何度も踏みしめていた。


「お久しぶりです。お母さん」

母親はそう言って畳みに膝を折ると挨拶をした。


「まぁまぁ、暑かったでしょ。ごめんなさいねここからで」


祖母は振り返りながら笑顔で出迎えてくれた。小さい頃にあったきり顔を合わせていなかった祖母は皺がたくさんあり笑うたびに皺が生きているかのように動いていた。


「あらあら、睦ちゃんね。大きくなって」


「こんにちは」


睦はどこか初めて会う祖母に緊張していた。


「こんにちは」

今は何歳になったの?

「⒕です」

「⒕かぁ、中学2年生くらい?」

「そうです」


祖母に部活や学校など色々な事を聞かれながら場所を居間へと移し、出してもらったお茶と煎餅を齧りながら時間が過ぎてゆく。



「ちょっと外行ってくる」


少なからず、この場に居ることに退屈した睦は、外へと繰り出した。


「あんまり遠くに行かないでよッ」

「はーい」

「夕時には戻ってくるのよ!」

「わかってるよ」


睦はそう言って駆け出した。

目の前に広がるのは、辺り一面の田んぼと上には白い雲が浮かぶ青い空だった。


「こんな空、あっちじゃ見られないな」


ボソッと呟きながら、走ってゆく。

一向に切れない青空に見とれつつ走るが、走っても走っても続く空がここが同じ日本とは感じさせないほど美しかった。



どれくらい走っただろうか、辺りは田んぼから向日葵畑へと変わりそのまま走り抜けてゆく。

その高い向日葵が徐々に木々へと変わり、気付けば林道を歩いていた。


「やっべぇ、こんな所まで来ちゃった。母さんにおこられる前に帰らなきゃ」


そう思いながらも、その先に何があるのか気になった睦はこの奥を見てから帰ろうと思い歩いてゆく。


道には綺麗に敷き詰められた石畳がありその上を歩いてゆく。

どこかで見覚えがあるようにも感じるが、ここには小さい頃の時だけなので覚えてすらいないはず。

両脇に広がる林が睦を避けるように、左右に広がってゆく。


この先にある何かへの好奇心が膨らんでゆく。


ようやく見えてきたものは、誰もが知っている赤い建物だった。


「鳥居か?」


見えてきたのは縦二本、横二本の計4本で形成される門だった。

だいぶ年季が入っているのか至る所に塗装が剥がれている所を見ると、ここ数年で建てたものではない事が窺える。



「う~寒ぅ」


いつの間にか日が傾き始め、辺りは寒さに支配された。


段々と闇が近づいて行くうちに、


カナカナカナカナ・・・


もう夕暮れが近づいて来ているのかヒグラシの鳴き声が聞こえてきた。


「早く帰らないと」


以前ネットで調べた時に、鳥居は神聖な場所である神域と人間界を隔てる結界であると調べたことがある。

睦は本能的にここはヤバいと体が言っているのが分かった。


先ほどまでとは様子が違う空間に驚いた睦は踵を返し、この場から逃げるように去ろうとした。


その時、チリーン――――


鈴の音が聞こえてきた。


遠くから聞こえてくるようなか細い音色ではなく、確かに睦の耳に入るほど近い場所からだった。

それに、辺りは暗くなってきている。鈴の音が聞こえてくるのであれば、人が確かに居るはずだがここまで来るまでにすれ違った覚えがなかった。


チリーン――――


再び、あの音が聞こえてきた。


今回は確かに、睦の後ろ側から聞こえてきていた。


それと同時に嫌な汗が背中を伝うのが分かった。

汗が通った後に生ぬるい風が肌を霞めるが、悪寒だけが皮膚の周りに漂っていた。


そして、睦の全ての細胞が震えるように体が震え始めた。


どんどん強くなる鈴の音。

もし、人が立っていたらそれはそれで一安心であり、来た道を微かにしか覚えていない睦にとって道案内してくれる人が居るのは心強かった。


睦は勇気を振り絞り、来た道から踵を返し振り向いた――――


振り無くと、身長は150cmほどで睦も身長は高いほどではないが二回りほど小さい白いワンピースを着た子供が立っていた。

歳は睦と同じくらいだろうか。

特に目を惹かれたのは、腰より上あたりまで伸びた黒い髪だった。


とても手入れが行き届いているのだろう。時々木々の隙間から射す日差しに艶やかな髪が光っていた。


お化けを見てしまったと思った睦は咄嗟にその場から逃げ出していた。



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