表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
腐敗スキルで異世界グルメ!  作者: 柚子鮪


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

8/10

神殿へ

ここはよく使う野菜を多めに買った方がいいよな。

じゃあ…キャベツ、ニンジン、玉ねぎ、トマト、ジャガイモ、マイタケに似たキノコ、ネギ、ピーマンと…ついでにトウモロコシとニラとリンゴも買うか。

俺は欲しいものとその個数をマヤさんに伝えて買ってもらった。

これ、よくよく考えたら相当な量だよな…

「マヤさん、アイテムボックスの容量ってどれくらいあるんですか?」

「容量は人それぞれだけど…私のはすごく特殊で、物の大きさじゃなくて種類に制限がかかってるんだ。305種類までだったら、いくらでも物は入れられるよ」

「それって…」

「努力で手に入れた物じゃないから、自慢できないけど…相当優秀なスキルだよ」

やっぱり…チートですね、マヤさん。


「じゃあ、次は小麦粉を買いに行きたいです!」

「小麦粉…この街に小麦粉売ってるかな…?」

「えっ…売ってないかもしれないんですか?」

なくても問題ないけど…あったほうが料理のバリエーションが増える。

「この国で栽培される穀物はライ麦と大麦が殆どで、小麦を栽培してるのは一部だからね。売ってたとしてもかなり高いと思うよ。ただ、それが君の料理に必要なら、お金に糸目はつけないから」

「ライ麦…大麦…」

別に小麦粉である必要はないよな。

「小麦粉じゃなくても大丈夫です」

「わかった、それなら昨日香辛料の店の近くで見たと思うよ」

「香辛料の店…あっちでしたよね」

俺たちは香辛料の店の方に向かった。

「この辺りに…あっ、あの店だよ!」 

「これ…パン屋じゃないんですか?」

その店では、黒パンが色ごとに分けられて、沢山並べられていた。

「うん、パン屋でもあるし、ライ麦粉と大麦粉も売ってくれるよ」

そういうことか。確かにパン屋で小麦粉が売ってたらなんか欲しくなるな、信用もできるし。

「買うのは…ライ麦でお願いします。あと…麻袋はこれでいいですよね?」

俺は、さっきマヤさんからもらった麻袋(小)を見せた

編み目は細かいし…多分大丈夫。

「うん、穴も空いてないし大丈夫だよ。これ一袋でいい?」

これ一袋で…大体500gくらいだよな。

500gも使わないけど…味噌つくるのにも使うし…

「一袋でお願いします」

マヤさんは店主?さんに麻袋を渡し、代金を払い、そして麻袋を受け取った。

ついでに何種類かの黒パンを、3週間分買ってもらったよ

「ありがとうございます!マヤさん」

「どういたしまして、じゃあ、次は何を買いに行くの?」 

「次は…香辛料を買いたいです」

何を買うかは何となく決めてある。

俺たちは店から出て、香辛料の店に近づいていった。

「マヤさん、唐辛子とニンニクと生姜とゴマを買ってください」

唐辛子と生姜は…あれば料理のレパートリーが増えるし、ゴマも時々使うだろ。

ニンニクはまだ1個余ってるけど、すぐに使い切っちゃうだろうからな。

俺はマヤさんに香辛料を買ってもらい、香辛料の店から離れた。

「肉…はオークリーダーの肉が残ってるし、もう買い物は……いや砂糖も買っておきたい」

「蜂蜜ね…分かった。じゃあお店探すよ」

俺たちは近くにいる人に聞き込みをしていった。


「結構…綺麗なお店ですね」

砂糖を売ってる店は大通りに沿って建っていた。家のレンガは綺麗に揃えられていて、清潔感を感じる。

この格好で入るのには尻込みするレベルだ。

「じゃあ入るよ、コバヤシ君」

マヤさんは躊躇う様子もなく堂々と入っていった。俺もマヤさんに続き入っていく。

「内装まで綺麗だけど…あの赤い砂って何…」

店の中にはいくつかの陶器の深皿があり、その中の一つに赤色の砂が入っていた。

「何言ってるの…?あれ、レッドカクタスの砂糖だけど…」

あれ砂糖なの!?あとカクタス…カクタスって何だ?

「マヤさん、カクタスってなんですか?」

「何って…砂漠に生息してて、棘がある植物型のモンスターだけど…」

砂漠の棘のある植物…サボテンか!

「じゃあ、あの青、白、緑、黄色のやつもサボテン…カクタスから出来た砂糖なんですか?」

「うん、そもそも砂糖って…カクタスの体液を乾燥させたものだからね」

なにそれグロッ!体液って言い方まずいだろ…

あと、この世界の砂糖はサボテンジュースを乾燥させたやつなんだな。

「ちなみに…砂糖っていくら位するんですか?」

「カクタスの種類によって値段は変わるよ、粗悪品なら前買った塩の4倍くらいで、最高品質のだと前買った胡椒の数十倍くらいするよ。そういうのは上位貴族か、カクタスを狩った張本人たちしか味わえないんだ」

それ、絶対美味しいやつですよね…

「ちなみに、ここにある一番安いやつは…」

「緑色のやつだろうけど、値段は店員さんに聞かないとね」

そう言うと、マヤさんは近くにいた女性店員に声をかけた。

「店員さん、この砂糖っていくらなの?」

「はい、こちらの升一杯で5000モルとなっております」

升一杯で…200mlくらいだな。確か塩が50mlで200モルだったから…6倍!

えっぐいな…ただ料理に砂糖って結構使うし…けど1杯は…

「半分だけ買えますか?」

「分かりました、それでは2500モルのお支払いをお願いします」

またマヤさんに支払ってもらい、俺たちは店をあとにした。


「マヤさん、これで買い物は全部終わりましたよ」

「それなら、次銭湯に行かない?コバヤシ君…ダンジョン内で体洗ってなかったよね」

もちろん洗えなかった。コボルトの皮を濡らして拭いてたりはしたけど…

というか、「コバヤシ君は」って言い方からして…

「もしかして…自分だけ体洗ってました…?」

よくよく考えてみれば…なんで気づかなかったんだろう。今思い返せば…すごく怪しかったよな。

「…いや…言い方を間違えただけだよ…、それにダンジョンでどうやって体洗うの?」

「トイレから出たあと、なぜか髪の毛濡れてましたよね」

あんなにも綺麗なトイレなら…体を洗うのにも抵抗ないだろ。

「かっ………顔を洗って…歯を磨いたあと、ついでに髪も拭いただけだよ?」

「……毎回間違えるんですか…お皿を洗う時はあんなに細かく出来るのに?」

マヤさんが水魔法でお皿洗う時、同時に何皿も洗ってたよな。

「それだけじゃなく…トイレから出た時、髪の毛ツヤツヤしてましたよね」

「髪がツヤツヤしてたのは濡れてたからだよ。あと香水!香水も使ってた!だから花の香りがしたんだよ!」

花の香り…言われてみればしてた。けど…それ自分で墓穴掘ってるよな?

「じゃあ、その香水見せてください」

「……………………降参するよ」

そう言うと、マヤさんはアイテムボックスから薄紅色の石鹸を取り出した。

「これを使って体も洗ってたよ」

「……俺を洗ってくれても良かったじゃないですか」

自分だけ体洗って…羨ましい

「私がコバヤシ君の裸を見てもいいんだったら…手伝うけど?」

あっ……、体洗うとなると…そういうことになるな。

「…………確かに…それでも…教えてくれればよかったじゃないですか」

「わかった…ごめん、気をつけるよ」

「はい。あと…マヤさん、お小遣いください」

「待って、どういう流れでそうなったの!?」

「俺も石鹸欲しいので」

「石鹸なら…僕何個か持ってるから分けてあげるよ」

「いいんですか?」

「うん、僕も…ちょっと申し訳ないから」

じゃあ、お言葉に甘えて…

俺はマヤさんから石鹸を受け取り、銭湯に向かって行った。

「コバヤシ君、今度はくれぐれも寝落ちしないでよ。もし寝落ちしたら…分かってるよね?」

「分かりました!」



「良かった…。今回は早く出たみたいだね」

流石に同じ轍は踏まない。俺はマヤさんより先に風呂から出て、銭湯の前で待っていた。

「それじゃあ、もう暗くなってきましたし帰りますか」

今日の夜ご飯、何にしようかな。

「今日の夜ご飯どういうのがいいですか?」

「うーん……コバヤシ君が決めて!」

俺が決める…じゃあ材料があるやつで…。

卵がまだ残ってたし………チャーハン?いや気分じゃないな…

卵…卵焼き…オムレツ…あっ、オムライス!

トマトからケチャップも作れるだろうし。確かトマトを煮詰めて作るんだよな…

原材料は…トマト、酢、塩、玉ねぎ、唐辛子と…砂糖…全部あるよな!!よしっ!

ただ、加える割合なんて知ってるはずもない。

昨日みたいに…ちょっとずつ足して試して作るか…って米が………ない!

米があるのが当たり前な人生だったから…忘れてた。この世界、パンが主食なんだよな。

けど、俺もうオムライスの気分になっちゃってるよ…

オムライスの米……オートミールで代用らしいけど、オートミールすらない。

米…ブロッコリーで代用……無理だ、売ってなかったな。

仕方ない、気持ち切り替えるか。

今できる料理法は……煮、焼き、揚げ焼き…空気で蓋すれば蒸しもできるな。

焼きにするか…焼きで何を…肉…

《ハンバーグ!》

脳内に、いきなりあの芸人さんの声が流れてきた。

なるほど師匠、ハンバーグですか…。

オークリーダーの肉…ちょっと牛肉っぽさもあるし、ハンバーグ向いてるかもな。

ハンバーグ…卵…あっ

ゆで卵をハンバーグの種で包んで焼いたやつにするか!名前知らないけど。

主菜はそれにするとして、副菜は…これも名前忘れたけど、たたきキュウリと酢を合わせたやつでいいか。

あとはスープか…

宿屋に帰ったら大豆が十分水吸ってるから、味噌も作れるだろうし…味噌汁でいいか!

マヤさんの口に合わなかったら、その時は別の料理を作ればいいしな。



「それじゃあ…味噌作るか」

俺は部屋に戻ったあと、大豆を漬けていた水を他のボウルに移した。

確かこのあと大豆潰して塩を混ぜて…いや大豆茹でてたな。

たしかどの動画でも大豆は茹でてたし…茹でないとな。

水を吸って約2倍の大きさになった大豆の入ったボウルと、大豆の漬け水の入ったボウルを持って裏庭に向かった。


裏庭に着いたあと俺は空気で机を作って、そこにシングルバーナーを乗せた。

机の上で、大豆の入ったボウルにちょっとだけ水を戻して…それを鍋に入れる。

そしてシングルバーナーに火をつけ、鍋を乗せて茹でていく………

うん、そろそろ大丈夫だな。

俺は空気操作でザルを作って、そこに大豆を入れて水を切った。

それをまたボウルに入れ、空気操作で大豆を潰し、塩加減を確認しながら大豆に塩を混ぜる。

「あとは…発酵させるだけだな」

日本で何度も見た味噌の姿…茶色のペースト状…

「よしっ、匂いは大丈夫。硬さは…ちょっと硬いな。これは後でもう一回潰すとして…味は…うん、問題ない」

日本で食べた味噌の味とは結構違ったけど、ちゃんと味噌の味はしていたよ。

「コバヤシ君…それって…何?」

マヤさんはその端正な顔を顰めて、俺にそう聞いてきた

「味噌という調味料です、味は…保証します」

………北海道で黄金を探す漫画のワンシーンを思い出した。

これ知らない人にとっては…見た目最悪だよな…

「この…調味料って、何が原料なの?」

「大豆…フト豆と塩です」 

「そうなんだ………僕、これを食べるのは気が引けるな…」

そりゃそうだよな、考えが浅かったよ…

「すいません…別の材料使ってスープ作りますね」

「大丈夫、スープはいらないから」

「わかりました、じゃあ料理作っちゃいますね」

マヤさんに料理道具を出してもらい、水魔法で手を洗った。

「僕に何かできることはある?」

「………じゃあ、玉ねぎのみじん切りお願いします」

玉ねぎをナイフと共にマヤさんに渡す。

いや、俺はマヤさんのテンプレの姿が見たいわけじゃないんだ、あくまでも手伝いとして…

「これを細かく切り刻めばいいんだね、分かった」

そう言うと、マヤさんはタマネギをすごい速さで切り刻み始めた。

「…速っ…………あっ、そろそろ向き変えてください、………………もう大丈夫!大丈夫です!それ以上やるとジュースになっちゃいます!」

マヤさんって血も涙もないんだな。

「この次は…挽肉作りか…」

これは俺の空気操作で出来るはず。

俺はオークリーダーの肉をいい感じの大きさに切ったあと、空に浮かべた。

これを…ある程度の大きさに切り刻んで…空気操作でマス目みたいに……、あとは硬くて目の細かい網を想像して…肉を押し付ける。

すると空に浮いている「サイコロステーキとなった肉」が左に動き、左端から挽肉になっていった。

これをボウルに入れて…これでよし。

まずは1つ卵を割ってボウルに入れて……うん、カラザは白いな。鮮度は問題なさそう。

同じようにボウルに卵、タマネギ、ライ麦粉と塩こしょう適量を入れて混ぜていく。ボロボロにならないよう、つなぎは多めに入れた。

捏ね終わったから…次は卵茹でないとな

空気机を作り、そこにシングルバーナーを置いた。

鍋に水を出してもらい、卵を入れて、シングルバーナーに火をつける。

卵はトロトロの黄身の方が美味しいと思うけど…失敗しやすくなる、というか成功出来なくなる。

仕方ないから、目指す卵の茹で具合は完熟だ。

そして、卵を茹でてる間にデミグラスソースを作るか…いや無理だ、シングルバーナーが必要だしな。

じゃあ、材料の用意だけでも…

俺は空気机にライ麦粉、バター、ヘタを取ったトマト、ニンジン、オークリーダーの肉、大豆を漬けてた水の入ったボウルを乗せた。

お湯が沸騰を始めてから…大体4-5分経ったな。そろそろかな…?

俺はシングルバーナーから鍋を取り、そこにフライパンを置いた。

フライパンでバターを溶かし、そこにライ麦粉を入れ、炒めていく…。

小麦粉の場合は「狐色になるまで」炒めるらしいけど、ライ麦粉はもともと茶色いから…「いい感じの匂いがするまで」炒めた。

ここに大豆を漬けてた水を適量入れてのばす…。

やべっ、トマト湯剥きしないと食感が…いや裏ごしするから大丈夫か。

俺は鍋の上で空気操作を使って、トマトを何個か潰し入れた。

ここにオークリーダーの肉とニンジンを入れ、煮詰めていく。

水分が飛んで、ソースっぽくなったら肉と人参を取って食べちゃって、ソースを裏ごし…空気操作でできるな。

目の細かい丸網………、できたな。

机に別のボウルを置いて、その上に円網を移動して、ソースを注ぐ…

…ちょっと目が荒かったけど、味は問題ないだろ。

後は砂糖、塩、胡椒を入れて味を整えて…完成! 

「って、ちょっと焦げ付いてる」

テフロン加工されてないんだし、強火で煮詰めたし、何より煮詰める時混ぜてなかったもんな…今度から気をつけよ。

ソースを作る様子をを見てたマヤさんにフライパンを渡し、洗ってもらう。

じゃあ、卵にも余熱で十分以上に火が通っただろうし、殻剥くか。

俺は卵を一つ手に取り、殻を丁寧に剥いた。

茹で卵の感触は…完熟。うまく行って良かった!

他の卵の殻も同じように剥いていく…。

剥き終わったら、その卵を丁寧にハンバーグの種で覆って…失敗。一部分だけ薄くなってるな。

もう一回……これでよし。 

一つ一つの卵を覆っていく時、種を多めに使ったせいで卵が一つ余ったけど、それは手洗った後、塩振って食べるか。

それより、覆う種が少なくてハンバーグが破けたら悲惨だからな…。

マヤさんからフライパンを受け取り、焼いていく…ってフライパンの焦げ付き無くなってる!

マヤさん…グールに向かって撃ってたやつを洗うのに使ってたからな…………洗い物はマヤさんに任せよ。

俺はシングルバーナーの火を中火にした後、フライパンに少しだけオリーブオイルを敷き、ハンバーグを焼き始めた「マヤさん、時々これを焼く向きを変えて、全体に焼目がつくようにしてください」

「これは…肉団子?」

「後で食べてみれば分かりますよ」

「分かった。任せて!」

ハンバーグを焼いてもらってる間にキュウリを叩いていく。

叩く道具は…手は嫌だし…空気操作で…いや手の甲叩きそうで怖いな…、やっぱりここはナイフの柄でいくか。

俺はナイフの柄を持ってキュウリを叩いた。

……よくよく見ると、このナイフ料理に使っていい見た目して無いよな…。

ナイフが軽いのは便利だし、刃の色は所々グラデーションになっていて綺麗だけど…赤黒いんだよ。しかも異様に鋭い、下手に野菜の千切りとかしたら爪ごと指がスパッと切れそうなレベルで鋭い、まあその分材料をきれいに切れるけども…。

気をつけながら扱わないとな。

キュウリを叩き終えたらボウルに入れて、昨日作った酢をかけて…放置する。

「コバヤシ君、焼目が付き終わったよ!」

犠牲は…ゼロか。良かった。

「ありがとうございます。じゃあ、アイテムボックスに入れておいて下さい」

それじゃあ、最後に味噌汁を作るか。

一人分だから量は少なめ……いや明日も食べたいから多めに作っておくか。

鍋に水を入れてもらい、そこに火をかける。

出汁は…キノコから取る。出汁としては不十分だし干したキノコでやる方がもちろん美味しいけど、そこはご愛嬌だ。 

そうしたら具材の玉ねぎとキャベツを入れた後、味噌を溶いて混ぜて…完成。

それをスープ皿に入れて…

「マヤさん、できましたよ」

机に料理とカラトリーを並べ、ハンバーグにデミグラスソースをかける。 

「マヤさん、黒パン出してください」

「分かった。ちょっと待ってね…うん、大丈夫」

ナイフを綺麗に洗ってもらい、俺は黒パンを切って皿に入れた。

「それじゃあ…いただきます」

 マヤさんはフライパンからハンバーグを取って一口食べた。

「何この肉団子!あっ!あの卵が中に…美味しいっ!」

じゃあ俺も……、美味くできてる!

ハンバーグの中の卵の黄身が崩れてきて、口の中で肉汁と混ざり合い、そおにデミグラスソースの優しい甘さといい感じの塩見、旨味が合わさってくる…。

俺はハンバーグを3個食べた後、たたきキュウリを一つ取った。

口の中がさっぱりする。酢の染み具合は…問題ない。

俺は味噌汁をスプーンですくって、一口食べた。

味噌の量は…問題ない。出汁の味は薄いけど…、一応キノコの味がする、旨味はあんまない。

出汁って大事なんだな…港町に着いたら、そこで昆布とか鰹節を買うか。

俺は黒パンを味噌汁と一緒に食べ、フォークを置いた。ごちそうさまでした。

皿と料理を片付けて…マヤさん、ハンバーグ全部食べてる…。

俺はまた皿をマヤさんに洗ってもらい、歯を磨いた後部屋に戻った。


「それじゃあ…、明日は行きたい所があるから、着いてきて!」

「分かりました。ちなみに行きたいところってどこですか?」

「この街の教会に行くよ。教会に寄付をすると良いことが起こるんだ」

御利益目的ですか……いや御利益があること前提なの?

「ちなみにその良いことって…どんなことですか?」

「その人の善人度合いによるけど…、病気になりにくくなったり、運が良くなったり、努力が報われやすくなったり、魔力の量がちょっと多くなったり……。お布施をした人が悪人じゃない限り、確実にいいことが起こるよ!」

御利益すごいな、ちゃんと利益出てるじゃん。

「分かりました。おやすみなさい」



「起きて!コバヤシ君、朝だよ!」

「…おはようございます」

俺…毎朝起こしてもらってるな…。

「今…朝ごはん作りますね」

「僕の分は…パンと野菜食べてるからいらないよ。コバヤシ君も毎朝料理するの大変でしょ?」

中2なのに…やっぱりすごいな。俺なんて、作ってもらったのに食べないなんてこともしょっちゅうあったのに。

食器洗いはともかく、料理するだけなら大して手間じゃないけど…。それに食器洗いもマヤさんに頼めば一瞬だし。

けど、マヤさんがいいって言ってくれてるんだし、ここはお言葉に甘えておくか。

「ありがとうごさいます。それじゃあ、昨日残った味噌汁食べたいので、出して下さい」

俺はマヤさんに黒パンと味噌汁を出してもらい、それを食べた。 

味噌汁をアイテムボックスから出す時嫌そうな顔をしてたのは複雑な気分だったよ。

「それじゃあ…もう行きますか?」

「うん、教会は朝から開いてるからね。場所は僕が知ってるから、付いてきて!」

俺たちは宿屋から出て、教会に向かって行った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ