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人殺しはご飯よりおいしい!  作者: リーブ21
1/3

脱獄

作者は知識がバクテリア並に低いので、間違った説明やおかしな点があったら教えてください。

誹謗中傷でもいいのでお願いします♂

10歳くらいの長髪の少女の腹部に包丁が突き刺さった。

「え・・・?」少女は自分の身に起きた事が一瞬分からなかった。

包丁が抜かれたとたん、鮮血が噴水の様にあふれ出て、少女は腹部を抑えながら倒れた。

「・・・!」短髪の少女は血の滴る包丁を床に落とし、返り血を浴びて真っ赤になった震えている両手を見た。

(ち、違う!!)震えは全身に広がり、同時に後ろに倒れ込んだ。

(違う!!嫌だ!!)記憶が薄れていく中で、床に上に倒れて呻いている長髪の少女の姿が映る視界は真っ赤に染まって行った。

違う!私は・・・!私は・・・!!人間のクズだ。


数年後・・・

日曜日 午後13:00 同級生とのショッピングからの帰り道・・・

「はぁ・・・インフルになりたい・・・」黒髪の長髪で小さいピストル型の髪留めをした鈴鹿は暗い顔をして独り言を言った。

「え!?人を辞めてウイルスになる事!?」それを聞きつけた茶色の短髪で背が低く胸が大きい静は驚いた。

「違う!インフルエンザに感染して休みたいこと!」

「そういうことか!で、どうして休みたいの?」

「だって、明日から合宿だし・・・」

「え!?明日なの!?」静は驚いた。

「ええ!?金曜日の六時間目にあった説明は何を聞いていたの!?」

「合宿はあるのは知ってたけど・・・明日だったんだ!」

「・・・」鈴鹿は頭を抱えた。

「流石!天然静ちゃん、静ちゃんほどになると着替えも歯ブラシもいらないもん準備なんて不要だね!」紫色の長髪でヘアピンをした星羅は笑顔で拍手した。

「違うよ!たまたま、聞いていなかっただけだから・・・」と静。

「何回目のたまたまかな?」と星羅。

「はあ、ひょっとして合宿のパンフレット持ってないんじゃ?」鈴鹿は聞いた。

「学校にある!」静は元気よく言った。

「今日学校休みだし、それに一人じゃ今からじゃあ大変だろうし?うーんしかたがない・じゃあ静の家で準備を手伝うよ!」星羅は笑顔で言った。

「えっ!?いいの!?」静は驚いた。

「だけど、家にパンフレットあるから取りにいかないとね!」

「珍しい・・・星羅ってこういうの絶対にやらないと思ってたけど・・・」鈴鹿は顎を触った。

「そうかな?まあ、家が近いからもあるからね。」星羅は笑顔で言った。



その時だった。星羅は後ろから何かが急激に迫ってくる感じがしたかと思うと突然体を無理やりねじられたような感触と強い衝撃を感じそのまま地面に叩きつけられた。

「ああ・・・!」うつ伏せ状態から、やっとのことで顔を上げると目の前の電柱に黒い大型車が激突して大破していた。

(な、何が・・・?事故?)顔を上げるだけでも激痛が走ったがなんとか周囲を見回すことができた。

車のフロントガラスは粉々に砕け、助手席と運転席の二人の男が衝撃で潰れていた。

静は車に衝突した衝撃で跳ね飛ばされたらしく、ブロック塀にぶつかり頭部から血を流しながら倒れていた。

鈴鹿は立ったまま電柱と車に挟まれて、口と挟まれた胴体部分から水道水の様に血があふれ出ていて動かなかった。

(き、救急車を!)星羅はポケットからスマホを取り出そうと手を動かした瞬間、全身に激痛が走り動けなかった。

大破した車の後部座席から、黒い本をもった外人と思われる背が高く、金色の短髪の30代くらいの白人男性がよろよろと出てきた。何かから逃げようとしている様子だが、衝撃で傷を負ったらしくまともに歩くことができず、倒れた。

這いつくばりながら星羅の前に来ると、黒い本を隠すように星羅の体の下に潜り込ませた。

(何しているの!?そんな事より救急車呼んでよ!!)星羅は怒鳴ろうとしたが、息をするだけでも激痛が走るため声が出なかった。

「What are you doing?(何をしているんだ?)突然、白人男性の後ろから男の低い声が聞こえて来た。

「!!?」(いつの間に!?)星羅と白人男性が後ろを向くと、三人の人、1人は白覆面、のこりの二人は黒覆面の人が立っていた。

「****!!」そいつらからは聞いたことが無い言語が聞こえた。

(な、何なんだこいつら!?)星羅は三人を見た瞬間、得体の知れない恐怖を感じて体が震え始めた。

「Or, it does not move the body! ?(訳:か、体が動かない!」白人の男の体は硬直し、顔だけが動いていた。

「What did you do! ?(訳:何をしたんだ!?)」白人の男は怒鳴った。

「it's no use! Can not be released to the human Gotoki!(訳:無駄だ!人間ごときには解除できない!)」白覆面の男が大型の軍用ナイフを取り出し、白人の男の眼球に突き立てた。

「Where`s  is that of Example?(訳:例の物は何処だ?)」白覆面の男は流暢な英語で聞いた。

「wait!You guys are what's business!?(訳:待て!!お前らは何者だ!?)

「!?」白覆面の男は両手で白人の頭を掴み、接近し、目を合わせてきた。

「Hassle! Here of it is fast!(面倒だ!こっちの方が早い!)」

白人の男はしばらく瞬きすらせず硬直し、機械の様に話し始めた。

「・・・Under that little girl・・・(訳:・・・あの少女の下・・・)」

(いったい何をしたの!?)星羅には何が起きているのかが分からなかった。

「ハッ!?」現実に戻った時、自分の状態に気が付いた。

「***!」聞いたことのない言語が聞こえた共に、白覆面が星羅に近づいてきた。

「!!?」星羅は白覆面と目が合った。

鼓動がより激しくなり、冷汗と震えが止まらなかった。

(おかしい!普通、あれだけ派手に事故ったら、音を聞きつけて人が集まるはずなのに!?人が一人も来ないなんて!)星羅は周りを見渡すと、周囲の建物から様子を診に来ようとする人はいなかった。

黒覆面が近づき、星羅の体を引き釣り上げて、下にあった黒い本を取り出した。

本を透明な袋から取り出し、ページ少しめくった。

「****!!」叫んだ。

「***!」黒い覆面男は無線で何かを言った。

「I'm what happens?(訳:お、俺はどうなるんだ?)」白覆面の男に拘束されている外国人は言った瞬間に、頭部を鷲掴みにされて、車に叩き付けられた。

骨と細胞が砕ける音と同時にトマトを叩き付けるかのように、血が飛び散った。

白覆面の男は手を放した瞬間、脳みそと目が飛び出た状態の以前は人だった物が倒れた。

「・・・」星羅の下半身に生暖かい感触が走った。

「おいおい!漏らしたぜ!」黒覆面の男が流暢な日本語で言った。

「・・・」星羅は体が動かなかった。

「さて、動くなよ。まあ、動けねえだろうけどな!」白覆面の男は私が理解できるように流暢な日本語で話しかけ、ナイフを首に当てた。

「!!?」(か、体が動かない!?何が起きたの!?)星羅は突然、体が石になったかのように硬直した。

「ま、待って!私関係ない!!」星羅は激痛を忘れて叫んだ。

「我々の姿を目撃した以上生かしておくわけにはいかない!」

男が言い終わった瞬間、首に冷たい感覚が走った。

(え?まだ生きている?あれ?でも息が!!苦しい!?)

「!?」徐々に薄れゆく意識の中で星羅は理解した。自分の首から噴水の様に血が噴き出でていることを。

「・・・」黒覆面の男が立ち上がったその時、車から漏れたガソリンが発火したらしく車が爆発した。

爆発自体は小規模だったが、爆風で白覆面の男の手にあった黒い本が飛ばされてしまい星羅の首からの出血で血だまりになっているあたりに落ちた。

「チッ・・・」白覆面の男は、本が自分の手にないことに気づき取りに行こうとした瞬間

本が激しく光り始めた。

「!?」覆面男達は危険を察知し、瞬間移動したかのように、その場を離れた。

「****!!」「******!?」「***!」覆面男達は眩しさのあまり目が開けなくなった。

光は強く黄金に輝き、広がって行った。

(迎えが来たか・・・)星羅は意識を失う寸前、光が自分を包み込んだように感じた。

「・・・」光が消え、覆面男達が目を開けると、本があった周囲には、地面の一部が削られたかのように消ていた

「*****!!!?」覆面男達は直ぐにそこに向かった。

「・・・!」黒覆面の男は自分が殺した少女と外国人がいなくなっている事に気が付いた。

「***!!」拳を創り怒鳴りながら指示を出した。

「**!!」覆面男達の地面から魔法陣が発生し、消えていった。




「う、う~ん・・・」星羅は目をこすりながら起き上がった。

「・・・?」周りは自分の手すらも見えないほどの真っ暗で何も見えなかった。

(ここ何処?・・・すくなくとも、いい所ではなさそう・・・体が重い、とりあえず寝るか。)星羅は横に倒れた瞬間、何か固い物にぶつかった。

「痛っ!?」星羅は頭を抑えた。

「何!?誰かいる!?」

「鈴鹿なの?」

「星羅ちゃんか!良かった!!で、ここどこ?」

「暗闇の中。」

「そのまんま・・・」

「トイレ何処?」

「え?静ちゃん?」

「そうだよ!!トイレ知らない?うんこしたいんだけど・・・」

「生存確認より、UNK(訳:うんこ)か・・・」星羅は頭を抱えて言った。

「?」

「まあ、とりあえず・・・生きて・・・いるの私達?」と鈴鹿。

「トイレに行きたいっていう事は、生きているんじゃないの?UNKをする幽霊なんて聞いたことないし。」

「でも・・・思い出したく無いけど・・・確実に死んでいたよね?」鈴鹿は胸を手で抑えた。

「うん、私もお陰で頸動脈切断という貴重な体験を出来たからね。TVドラマで頸動脈を切ると笛の音がするという回があったけど実体験することになるとはね。きっちりお礼をしないとね!」目が笑っていない星羅は親指を立てて首の前で横に振った。

「ねえねえ、そろそろ・・・本気でやばい!脱糞しそう!」静は星羅の体を揺さぶった。

「その辺で野糞してきたらいいと思うよ。誰も見ていないし。」星羅は笑顔で答えた。

「ええ!?真っ暗で怖い!手をつないでくれない?」

「うん、絶対に嫌だ。」

「うう~寂しいよ・・・」静は悲しそうに呻いた。

「・・・まあ、それはともかく、私が意識を失う前に本が光り始めたの。」

「え?本が光る!?どういう事!?」鈴鹿は困惑した。

「さあ?それで気が付いたらここにいた・・・」(あれ?本は何処に行ったんだろう?)星羅は周りを手で探ると、本らしきものに触れた。

「暗くてわからないけど、多分これだね!」と星羅。

「うわ!?何かいる!!」静は突然叫んだ。

「あ?今度は何?」星羅は少しいらいらしながら言った。

「うんこをしようとお尻を出したら、何かに当たったの!」

「本当にしようとしたんだ・・・」(拭く紙もないのに・・・)星羅は驚いた。

「何なのこれ!?生暖かい」静は触りまくった。

「あ、あああ・・・」男の声だった。

「Waht!?」顎を抱えながら起き上がった。

「おお!動いた!」

「・・・Here's where?(訳:ここは何処だ?)」

「It's dark・・・」(訳:真っ暗だ)

「外国人だ!?誰!?」静は驚いた。

「えと・・・Can you speak Japanese?(訳:日本語話せますか?」星羅は英語で聞いた。

「・・・一応な・・・」男は流暢な日本語で言いながら体を探った。

(服はあるが、所持品がないようだな。)

「あの・・・お名前は?」鈴鹿は戸惑いながら聞いた。

「おい!何か道具は持っていないか?」男は質問を無視して聞いた。

「え!?」三人は体を探った。

「あれ!?ない!スマホが無い!?」鈴鹿と星羅は気が付いた。

「本当だ!何もない!もともと何が入っていたのか覚えてないけど、何もない!」と静。

「最悪だね・・・」星羅は床に手を付いた時、何か固い物に当たった。

「だろうな・・・何か心当たりはないか?ここまでの経緯について?」

「・・・意識を失って、気が付いたらここにいました。」星羅は笑顔で言った。

「私は!視界が真っ暗になって気が付いたらここにいました!」と静。

「そうか、分かった、手がかりはないと言う事だな。」(予想通りの役立たずだな)呆れたように言った。

「あ、あの・・・あなたは・・・何者ですか?」鈴鹿はおどおどしながら聞いた。

「・・・ジョン・セロ。アメリカから来た旅行客だ。まったく、友人の家に向かっていたらこのざまだ!」

「それで、何しに日本に来たの!?」と静。

「今、そんな話をしてる場合では、」

「へえ~テロリストはセロさんたちを狙った犯行に見えたけどね!最近の観光客は物騒なようですね!」星羅は笑顔で言った。

「・・・」

「まあ、正確には本を狙った犯行だったんでしょうね。」

「何が言いたいんだ?」

「実際そうでしょ?UNKでも分かるわ。それで、セロさんが気絶した後、その本どうなったか知っていますか?」冷たい目で星羅は言った。

「・・・どうなったんだ?」

「さあ?先に、あなたの正体と、本の正体について教えてくれたら、思い出すかもしれないですね。」笑顔で言った。

「今は言えない。」

「だったら、教えられないね。しかも、旅行者て嘘だよね?」

(せ、星羅ちゃん調子に乗りすぎでしょ!!し、静ちゃん止めてよ!」鈴鹿は少し離れた所で願った。

「そうよ!何で嘘を付くの!?」静も怒鳴り始めた。

(やっぱり・・・私知らない。)鈴鹿は口を開かない事にした。

「言えないものは言えない」

「言えないのならこちらも言わない」星羅は怒鳴った。

「別に本の事は・・・言いたくなければ無理やり吐かせればいい話だからな!!」セロは手の骨を鳴らした。

(やばい・・・!多分、本気で言っている!鈴鹿のせいにしよう!)

「・・・って!こいつが言っていました!」星羅は鈴鹿を指さした。

「・・・はい!?私!?」

「そうだったの!?」静は驚いた。

「うう、そうなのよ!言わないと、心臓を食べるって!脅されて・・・うえーん!うえーん!」星羅は両手で顔を覆った。

「ええ!鈴鹿ちゃん!そんな人だったの!?」

「いやいや!!そんなことしていないし!しかも、うえーんて嘘臭すぎでしょ!!」

「・・・何なんだ?こいつら?」セロはため息をはいた。


「それで本は?」

「実はその本、私が持っていて・・・え?」言いかけた瞬間、床が崩れ落ちた。

「うわー!!」悲鳴を挙げた瞬間、直ぐに地面に激突した。

「!?」セロは落ちる瞬間、ズボンが砕けた床に引っ掛かり破けた。

「痛たたた・・・」星羅は頭を抑えながら目を開けた。

「・・・?」目の前に、カメラを構えて、口を開けて硬直している大勢の人が広がっていた。

「・・・え?」後ろを見ると、瓦礫が小範囲に広がり、その中に、倒れているスーツ姿の男の顔の上に、下半身裸のセロのいちもつが乗っているのが見えた。

「何あれ!?変態がいる!!」と静は叫んだ。

「・・・」星羅は上を向くと、阿部 湊 総理大臣 演説会と書かれた幕が張ってあった。

「ああ・・・」星羅が座り込んだ瞬間、

「動くな!!」数十人の警察やSPが星羅達に罵声を発せながら向かってきた。

「オウ!シエット!!」セロは苦痛の表情を浮かべ、いちもつを抑えながら転がった瞬間、

「この変態野郎が!!」

「グウ!?」SPに顔を蹴られた。

「これテレビカメラ!?映っているの!?」静はカメラを覗き込んだ。

「人生オワタ!!ハハハハ!!」鈴鹿は泣き笑いした。

(ああ・・・寝るか。)星羅は再び倒れて目を瞑った。

数分後手錠を掛けられ、パトカーに連行された。


セロは顔を真っ赤にしながら頭を抱え、鈴鹿はこれは悪夢だと現実逃避をし、静は刑務所に行ける事で興奮(好奇心)状態で、星羅は何も考えずボーとしていた。

星羅はボーと車の外を見ていると、夜空に大きな影が見えた。

「え!?」大きく目を見開くと、ドラゴンのシルエットをした影が、羽ばたいていたのが見えた。

「ど、ドラゴンがいる!!?」星羅叫んだ。

「何言っているんだ!!そんなの当たり前だろ!」警察官に怒鳴られた。

「え?そうなの?」

「大人しくしてろ!」

「・・・」



「さっさと米国大使館に俺の名前を伝えろ!!」セロは取調室で怒鳴った。

「やったて言っただろうがよ!!ああ!!?」取調官はセロ以上に怒鳴った。

「嘘だ!!そしたら迎えが来るはずだ!!」

「大使館のジョズさんはお前のことなど知らないってよ!!」

「お前の顔は覚えたぞ!ただで済むと思うなよ!!」

「お前こそただで済むと思うなよ!!不法侵入の上、露出によって日本に恥をさらしだ!!」

「くそ・・・ん?」セロは警察の服装を見てある疑問を持った。


「そ、それで・・・気が付いたら、あの場所にいて・・・」鈴鹿も取調室にいた。

「そんな事件ないわ!!」取調官は怒鳴った。

「ヒッ!!す、すいません!え!?無かった!?」

「本当に、覆面の男たちとあの白人の争いに巻き込まれたんだな?」

「・・・」


「うんこ行きたい。トイレ何処?」静も取調室にいた。

「はあ!?その前に事件の事を話いや!!」取調官は怒鳴った。

「どうやって屋根裏にはいったんだ。見たこともない紙幣や硬貨はどこで手に入れた。学生証の学校なんて存在しないぞ」

「ええ!!?漏れる!!」

「知るか!!犯罪者にそんな要求が通じるとでも思っているのか!!?」

「う、うっ・・・うわーん!!帰りたいよ!!」

「泣いて許されるとでも!?」取調官は鈴鹿の下半身から不吉な音が聞こえた。

「うわーん!うんこ漏れた!!」鈴鹿は顔を真っ赤にして泣いた。

「・・・」取調官は口をおきく開けて唖然とした。

数時間後・・・4人は部屋に集まられた。

「うわーん!」静は鈴鹿に抱き付いた。

「うわ!?」鈴鹿は少し驚いた。

「取り調べのおっさんが怖かったよ!!」

「あれ?ズボンが変わっている?」星羅は不思議に思った。

「くそ!なぜ話が通じない!!上の連中は何をしているんだ!!」セロは独り言を言いながら怒鳴った。

「ママに何て話せばいいのやら・・・」鈴鹿は頭を抱えた。

(おかしい、警察なら必ず私に対して、あの事を追求してくるはず・・・それに・・・)星羅は少し頭を降ろして考え込んだ。

「ああ!!疲れた!!皆も疲れたよね!!?」星羅は背伸びをしながら大声で言った。

「ああ!?」セロは般若の人相で星羅を睨みつけた。

「当たり前だよ、色々ありすぎて・・・」と鈴鹿。

「どうしたの?星羅ちゃん?」静は聞いた。

「この世界、私達が住んでいた世界と違うんじゃないのかな?」と星羅。

「ああ!そうだよね!!あまりにも話が通じていないし!」と鈴鹿。

「・・・もしかして、解説要らない?」と星羅。

「まあ・・・展開からするにね・・・」

「へえ~だから、大きなドラゴンが飛んでいたんだね。」と静。

「静ちゃんも見ていたんだね。」

「うん!凄く大きかった!!」

「・・・セロさんはどう思います?この世界について?」

(別世界?いや確かに、あれだけ派手な事故があったのに、警察がそれを把握していないはずはない上、警察官がベレッタを装備していた!日本は時代遅れのリバルバーを使用しているはずなのに・・・はっ!?もしそうだとしたら!?)セロの顔が突然真っ青になった。

「黒い本はどうなった?」

「捕まったとき当然のように取り上げられたわ」

「どうしたんですか突然!?黒い本て、何か真相に近づけたんですか?」星羅は聞いた。

「・・・」セロは無言だった。

「ねえねえ、私たちどうなっっちゃうんだろう?」静は聞いてきた。

「え?」

「前に逮捕された時は、何やかんやで家に帰れたけど、今度は帰る家もないし・・・」と静。

(え?前に逮捕?)星羅は疑問に思った。

「・・・あああ!!家に帰れないどころか、一生刑務所から出られないわ!警察は私達の事を一切信用している様子は無いし・・・」鈴鹿は頭を抱えた。

「仮に信用したとしても、私達は宇宙人と言う事になるからね。笑えないわね。」と笑顔の星羅。

「人体実験に拷問とかだね。」と静。

「詰んだ!!人生オワタ!」鈴鹿は叫んだ。

「・・・それを知ったセロさんは、本を求めたと、ひょっとしてあの本が聖書かなにかと思っているの?」星羅は鈴鹿をたしなめると会話に一切反応してこなかったセロに向かって言った。

「黒い本について知っていることを教えて」

「ああ!?何のことだ?」

「黒い本のことを知っているのに話さない!今でもとぼけようとする態度から、本を使って自分だけでも助かろうとする考えなのね!だいたい私たちは巻き込まれただけであなたとは何の関係もないし、隠す必要もないでしょ!」星羅は怒鳴った。

「え?」鈴鹿は首を傾げた。

「この世界に来たのは本が光ったことが原因、あなたたちは意識がなかったからわからなかっただろうけど、もう一度本が光れば元の世界に戻れるかもしれないからね!」星羅はセロに人差し指を立てながら睨みつけた。

「そうだったの!」静はおどろいた。

「ああ!?ふざけるなよ!!俺はただ、皆で帰えれるように・・・」セロは怒鳴った。

「はあ!!?少なくとも私にはあんたが旅行者だなんて嘘を付いているようにしか見えないわ!そもそもあんた達がいなければ私達は巻き込まれずに済んだのに!!」星羅はセロ以上に怒鳴った。

「それで・・・そうするんだ?怒ってもなにもでてこないぞ」セロはニヤニヤして答えた。

「え?どうするって・・・」

「仮にそうだとしたら、お前らに何が出来る?」

「・・・ハッ!!」三人は真っ青になった。

「・・・黒い本を持ってきてほしい!!その代わり、事件の真相を全て話す!!」セロは警官がいると思われる方向へ向かって叫んだ。

すると警官からしばらく待てという返事があった。

数分後----------

「ジョン・セロ来い!」警察官が言った。

「本とはこれのことか」警官は牢越しに黒い本をみせた。

「いや!警察官さん!ちょっと待ってください。この男は信用できないわ!私なら正直に真相を話すことが出来ます!だから!本を、一時的でもいいですから、私に返してください!あの本がないと説明できません。お願いします!!」星羅は土下座をした。

「おお!美しい土下座!」静は感心した。

「え!?」警察官は戸惑った。

「いや!この女は信用できない!こいつらは、過去にある犯罪を犯している!」

セロは言った。

「!?」星羅は胸が弾んだ。

「な、何!?」鈴鹿達は戸惑った。

「ええ!仲間割れかい?」警察官も戸惑った。

「詳しい話はあとでする。」とセロ。

「・・・な、なるほどね、で、あんただけ助かるためには嘘でもなんでもするか・・・」と星羅。

「根拠ならある。」とセロ。

「!?」

「あとで言う」

「あんた旅行者だろ、そんなんわかるわけない。ぜった嘘よ!」

「ほざいてろ、呼ばれたのは俺だからな。」セロは勝ち誇ったかのように扉の方に歩いた。

(素人を騙すのはちょろいもんだ!)警官が鍵をあけようとした時

大きな爆発音と共に、建物が揺れ、電気が落ちた。

「な、なに!?」鈴鹿達が驚いた同時に、激しい銃声音が外から聞こえて来た。

「くそ!待ってろ!」警察官は本をそばにあった机に置いたまま懐中電灯を付けて慌てて飛び出した。

(しまった。扉さえ開けば機会を見て黒い本を取り返し、俺一人で逃げるつもりだったのに!)セロは思った。

部屋の中は真っ暗になった。

「もしかして、私達を救出しに来た仲間かな!?」と鈴鹿。

「絶対ないでしょ・・・でも、もしかしたら騒ぎに紛れて脱獄できるかもしれないけどね。」と星羅。

「罪が重くなっちゃうけどね。」と静。

「どうせ釈放されそうにはないから、これ以上悪くなることはないよね。」星羅は笑顔で言った。

警官たちがこちらに来る足音がするとセロは自分の手で自分の首を絞め始めた。

(最初の計画はうまくいかなかったが、本が目の前にある今を逃せばもう機会はないだろう。一か八かだ・・・)

ショットガンで武装した先ほどの警察官と右手にピストルと左手に三人分の手錠を持っている警察官が牢のカギを開け入ってきた。

「ここは危険だ、移動する。尋問はあとだ!」

「手錠をかけるから、床に伏せてろ!」ピストルを右手で構えながら警察官は言った。

「うえ・・・!」

「!?」警察官達は声のする方にライトを向けると真っ青でいまにも倒れそうなセロが見えた。

「大丈夫か!?」ピストルを所持している警察官がセロに駆け付けた瞬間、セロは警察官のピストルを持っている右手首を左手で掴み、銃口を体に逸らすように引いた。

「!?」警察官が前によろめいた瞬間、セロは右手でピストルを掴む同時に親指でハンマー(後ろの出っ張っている部分)を塞いだ同時に、警察官はトリガーを引いたが、ハンマーが塞がれていたため銃弾は出てこなかった。

セロはそのままピストルを警察官の胸部に方に向け、親指を上げた瞬間、鼓膜がいたくなるような銃声が部屋中に響いた。

「グッ!!?」警察官が手を緩めた瞬間、ピストルを取り上げ、ショットガンを構えて顔が引きつっている警察官の方を向いた。

(くそ!!今撃ったら仲間に当たる!しかし!倒れた所を狙えば!)警察官はショットガンの銃口をセロの方に向けていた。

セロは胸部を被弾した警察官に抱き付き、ピストルを所持している右手を前に出した。

「!?」警察官はピストルの存在に気が付き、トリガーを引こうとした

一発の銃声が響いた瞬間に、ショットガンを所持していた警察官は壁にもたれ掛かるように倒れた。

セロはそのままドアの方に銃口を向けた。

(足音も騒ぎ声が聞こえない・・・外の騒ぎのせいか?)セロは抱き付いていた警察官の口の中にピストルを突き入れて、トリガーを引いた。

銃声と共に警察官は力なく倒れた。

「す、凄い!!かっこいい!!」鈴鹿は歓喜の声を上げた。

「・・・脈なし!即死だね!」静は口から出血している警察官の頸動脈に触れて言った。

「あの一瞬で・・・」星羅はショットガンを装備していた警察官に近づいた。

「・・・」(あれ?何でこいつらこんなに冷静なんだ?)セロは思った。

「あ、ああ・・・」ショットガンを装備していた警察官がうめき声を上げた。

「えっ!?ヘッドショットなのに生きてる!?」星羅は驚いた。

「死なないよ!前頭葉は生命維持とは関係ないから!」静は叫んだ。

「へえ・・・そんな事があるんだ!」

「・・・」(何なんだ?こいつらの反応?普通は怯えたり、泣いたりして震えるはず・・・)セロは思った。

「だったら、止め刺さないとね。」星羅は警察官の頭部を靴で勢いよく踏みつけた。

「!!?」セロは星羅の突然の行動に動揺を隠せなかった。

「これが・・・レミントンM870か・・・重っ!?」鈴鹿はショットガンを持ち上げていた。

「流石本物・・・モデルガンとは全然違う!」鈴鹿はグリップ(握るところ)を肩にしっかり当てて穂もしっかり付けてドアの方に銃口を向けた。

星羅は警察官が糸の切れた人形のように動かなくなったのを確認した。

セロは部屋を出て机の上にある本を取り上げ、ビニール袋を捨てて本を開いた。

「・・・」セロはページを急いで開き続けた。

「ふざけるな!何も書いてないぞ!これをどうすればいいんだ!?」セロは本を揺らした。

「え!?何も書いていないの!?」静は驚いた。

「えっ!帰れないの!?」鈴鹿も驚いた。

「くそ!」セロは本を床に叩きつけた。

「何か条件があるんじゃないの?」星羅は本を拾い、開いた。

「条件!?なんだそれは!?」セロは怒鳴った。

「さあ?適当に言っただけだけど?」

「・・・」

「とりあえず、ここから出た方がよくない?元の世界に戻れなかったとしてもここにいるよりはましだし。」と星羅。

「そうだな・・・今から作戦を言う!」

(こいつら腰を抜かして動けなくなると思ったのに、一人で逃げる予定は変更だな。こいつらは銃器にも詳しくやたらとグロに耐性があるようだ。使えそうだ・・・しかし、いったい何者なんだ?)セロは思った。

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