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異世界の魔道具ライフ  作者: 多趣味な平民
十二章 王城生活
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百六十九話 王城男子会

きっと、たぶん、おそらく15Rには引っかからないはずです。

本編にもあまり関係ありませんが、ギリギリ閑話ではないはずです。

 リリスさんが領内を案内してくれると言うのでお言葉に甘えようと思ったんだけど、その直後にケロちゃんから「仕事がありますよ」と説教されて凹む魔王様を見てしまった。


 結局オラトリオ領には観光スポットが無いし、夕食の時間にもなったので俺達は帰る事にした。


「ケロちゃんとはまたいつでも会えるな! またな親友!!」


「あの・・・・本当にマリー様との件、よろしくお願いしますよ」


 俺の親友宣言は真面目な声で語りかけてくるケロちゃんに華麗にスルーされた。


 本当に召喚獣契約を破棄してもらえると信じているようなので、報酬として魔王城に居る間ずっとモフモフさせてもらった事だし俺なりに頑張るつもりだ。


「頑張るの・・・・?」


 イブが姉をライバル視しつつ俺を睨みつけてくるけど大丈夫。


 美少女のジト目って良いよね!


 ・・・・じゃない、努力目標は努力さえすればいいのだ。


 そして努力とは自分にしかわからない事も多々あるので、実際は何もしないと言う事でもある。


 まぁ流石に俺を信じてモフモフさせてくれたケロちゃんに悪いので帰ったら綺麗な髪でも褒めておこう。


「むむむ~? ルークさんの方から悪い気配を感じますよ~」

「悪い? いつもの獣に興奮して気持ち悪いじゃなくて?」

「邪な感情には変わりないだろうが悪だくみでもしてるんだろ」


 チッ、勘だけは鋭いやつめ。


「さて今日の夕食なんだろな~」


 ユキの一言を切っ掛けに皆が俺に注目し始めたけど、聞かないフリをして別れの挨拶を続けた。




 あっ・・・・と言う間にセイルーン王城だ。


 古龍が飛び立つと目立つって言われるんだから着地も同じだろう、って事でダイビングする羽目になってしまった。


 ヒカリは自力で何とか出来るらしいので、みっちゃんがイブを、ユキが俺を抱えることになったんだけど完全に人選ミスだ。


「みっちゃん、ありがとう」

「どういたしまして。イブもあの高さから落ちてよく悲鳴を上げなかったな」


「ん~、衝撃吸収が難しい。まだまだ練習が必要だね」


 ヒカリ達は何事の無く着地して各々に感想を言い合っているけどそれは良い。


 問題はユキだ。


「ルークさんいつまで吐いてるんですか~? 折角私が綺麗な衝撃吸収の仕方を実践してあげたのに~」


 そう・・・・今、俺は王城の庭で絶賛嘔吐中なのだ。王都だけにな!


 バカ野郎が「魔術を使わない着地法」とか言って高速回転して衝撃吸収したもんだから、内臓や脳がぐるんぐるんしてて気持ち悪い。


 普通は7mぐらいを無傷に出来る5点着地法だけど、今回は高度1000mからダイブして無傷ってんだからどれだけ転がったか理解してもらえるだろうか。


 ヒカリ達の話では着地した訓練場を3周ぐらいしたらしいです。


 手を地面について体を弾き、足でも弾き、ってのを繰り返した結果そんな事になったんだとか。


 そりゃ吐くよ。


 しかもムカつくことにユキは平然としているし、服の汚れすらない。


 どうやって説明してるのかって?


 俺が状況説明をしないと話が続かないからな。


 主人公特有のスキルだと思ってもらいたい。



 さて気を取り直して・・・・もとい体調を治してもらって、無事に帰って来たぜぃ。


 夕食はパンとシチューと言う鉄板の組み合わせで、行儀が悪いかもしれないけどシチューに浸して美味しく頂いた。


 見たことも無い食べ方だったらしく、イブが俺の真似をしたら周りから注意されていたのでやっぱり王女様としてはアウトな行為のようだ。


 社交界は大変ですにゃー。


 なんて事を考えていると俺はどうしてもやらなければならない事を思い出した。


 そう!


 男性陣と親睦を深めていなかったのである!!



 権力者と親しくなってどうするわけでもないんだけど、個人的に聞きたいこともあったし、親族になるならそれなりに交流しておいた方が良いと思ったのだ。


 と言うわけで夜に男連中が集まって男子会をします。


 面倒くさがったけどユキに無理言ってロア商会で飲み会に必要な物を揃えて来てもらったし準備は万端。


 メンバーは俺の他に、国王ガウェインさん、先代国王アーロンさん、王国騎士団団長ジャンさん、イブのお兄さんのレクサス君である。


「あのレックスです」


「細かい事は気にするな! レッツパ~ティ~」


「「「かんぱーい」」」


「あ・・・・はい・・・・」


 普段からそう言う立ち位置なのだろう。レクサス君は何の抵抗もせず受け入れてしまった。


 ささ。そう落ち込まずにロア商会自慢の品々をご堪能ください、王子様。


 このレクサス君。金髪碧眼のサラサラヘアーでイケメンで若干弱気だけど性格も良いとか絵に描いたような王子様で、将来女泣かせ間違いなしだ。


 どこぞのおうぢ様とは大違い。



 王族だけあって貴族連中から受け取る品の中にウチの商品が混じっている事も多いらしく、宴のために用意した物の半分ぐらいは知っている様だった。


 しかし逆に言えば半分は知らないと言う事。


 新作料理や魔道具はもちろん、少数しか生産していないので手に入らない物も多いだろう。


 『ティッシュ』なんて感動されたぞ。


 「こんなに柔らかく、多機能な紙が作れるとは!?」って。


 まだまだ改良の余地があるんだけど、どうせ大量生産出来るようになるのは数年先になるから言わないでおこう。


 で、盛り上がってるところ悪いんですが本題に入らせていただこう。



「ぶっちゃけ王族のエロ事情ってどうなん?」



「「「!?」」」


 突然6歳児からそんな事を言われたら驚くのも無理はない。


 思春期真っ只中のレクサス王子はアワアワと赤面してるし、絶対に聞かれた事もないであろう王様2人も動揺を隠せていない。


 唯一、既婚者で子持ちのジャンさんはそう言う質問をされた事があるのか、「愛する男女が~~~、コウノトリが~~~」などと定番のはぐらかしをしたけど、そんなもので俺は騙せないぞ。


 ガウェインさんが3人の奥さんとゴニョゴニョって言ってたのを思い出して居ても経ってもいられなくなったのだ。


 正直な話、将来的にはイブとそう言う事もあり得るわけで、王族専門の技術スタッフによる指導などあれば教えていただきたい。


 どのラインからが変態と言われるのか把握しておく必要があるんです!


 さぁさぁ、お酒をグイッといって白状しちゃいなよ、ユー。


「親睦を深めると言うから来てみれば・・・・マセた子供じゃのぉ」


「レクサ・・・・レックス、お前は部屋に戻っていなさい」


「はい! ・・・・お父様、今、間違えませんでしたか?」


「慣れない話題で動揺して聞き間違えたのだろう。いいから早く」


「はい!!」


 純真無垢な王子様はこの空気に耐え切れず、ガウェインさんからの退出宣言を受けて待ってましたと言わんばかりに早々と逃げていった。


 こういう少年少女を見ると汚してみたいと思う僕はいけない子。


 でも今度来るときはエログッズを手土産にしようと思います。きっと面白い反応が見られるから。


 まぁこれで邪魔者は居なくなったわけだ。


 さぁ~て、じっくりねっとり聞かせてもらおうか。




「つまり、じゃ! お高く留まった姫を(ピー)する行為は背徳的で非常に興奮する! さらに尻を(バキュン)して(やめて!)で・・・・」


「いやいやお父様。普段大人しい嫁が夜になると・・・・と言う展開の方が燃えるでしょう!? ユウナなど! もう・・・・っ!!

 知っていますか!? 口で(フンガー)されると(オーイエー)が(エキサイティン!)なのですよ!」


 最初こそ探り探りのエロトークだったガウェインさんとアーロンさんだけど、深夜テンションと酒効果によって、まぁ暴露するわ暴露するわ。


 とてもじゃないけどお見せ出来ない痴態を晒している。


 一例をあげていいなら裸の国王様は自分の胸を揉みしだいて何かを再現し、先代国王様が下の方はまだまだ現役とばかりに高速ピストン運動をした。


「この様子を国民に見せていいッスか?」


「セイルーン王国が国を挙げて戦争を仕掛けますが?」


「こんな楽しい国王様に忠誠を誓う騎士が居れば良いですね」


「・・・・見なかったことにしてください」


 生まれてこの方、はじけた事のない人でもエロが絡めばこうなるみたいです。


 フィーネ、ニーナ、イブ、ルナマリア辺りも見てみたい気がしますね。


 彼女達の知られざる卑猥な欲望を丸裸にしてみたいものです。


 男だけかな?



 そんな『うほっ、男だらけの大暴露親睦会』はいつまでも続きましたとさ。


 当初の目的だったノーマル、アブノーマルの境はわかりませんでした。


 取り合えず言える事は『人による』ってだけです。


 あと本当にその辺を教えてくれる職人さんはいらっしゃるようです。


 筆おろし? 床上手? いいえ知識だけです。


 ちなみに頼めばOKらしく・・・・アーロンさんが衝撃の初体験を暴露しました。結婚してからは奥様をヒィヒィ言わせたとか言わされたとか。


 元気だからって浮気すんなよジジィ。

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