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異世界の魔道具ライフ  作者: 多趣味な平民
六章 王都セイルーン編
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閑話 イブは積極的

無駄な下ネタ回です

苦手な方は飛ばしていただいても全く問題ありません

 パーティ終了後にイブからお誘いを受けた俺は、参加者が居なくなるのを待っていた。


 会場から出ていく参加者が俺達、いや王女様に挨拶して帰っていく中、主催者達と一緒に残る。


「案内するから。こっち」


 全員帰った事を確認した後、イブは俺と手を繋ぎながら王城内を歩いて自室まで案内してくれた。


 マリーさんは勉強があると言って途中で別れたので今は俺とイブの2人きりだ。



「ここ」


 イブに案内された部屋はとても大きく、そしてとても質素だった。


 王女様の部屋って言うぐらいだから巨大なベッドには天蓋とフリルが付いていて、照明は無駄に煌びやかなシャンデリアで、壁に掛かった絵画は大金貨数十枚! って言うのを想像してたんだけど、全く違った。


 聞いてみると書庫や衣裳部屋など必要な物には専用部屋があり、自室は本当に寝るためだけにあるみたいだ。


「あとで私の魔道具部屋も見て」


 ふむ、他人が魔道具を作る場所って初めて見るから楽しみだ。


 どんな部屋なんだろう。魔女が鍋で調合する洋風な雰囲気かな? それとも試験管が並ぶバイオテクノロジー的な部屋か?


 ちなみに俺の魔道具を作ってる場所は極々普通な自室だ。


 木材の削りカスはフィーネが風魔術で綺麗にしてくれるし、魔法陣が暴走しても止めてくれるので特別な部屋ってのが必要ない。



 思い出したけどイブは既に魔道具を3つ作ってるんだったな。


 殺風景な部屋だけど自作の魔道具ぐらいはあるだろうと思い、部屋を観察していた俺はイブの方を振り返った。


「なぁ今までにイブが作った物を見せてぇぇええぇぇぇーーーーーーーええっ!?」


「どうしたの?」


 キョトンとしたイブが質問する。


 どうしたのじゃない。



 俺の目の前で、イブがスッポンポンになって着替えをしていた。



 詳しく語っていなかったけどイブはアリシア姉ぐらい育っている。


 具体的に言うなら、父親と一緒にお風呂に入るのを躊躇うぐらいの見た目だ。


 もしかしたら王族だから『先祖がエルフ』とか『竜の血を浴びた』とか、何か特別な血でも混じっているのかもしれないけど、とても同い年とは思えない将来有望な幼女さんだ。


 そんな幼女と少女の狭間に居る彼女が全裸で突っ立っていた。



 あまり運動していないのが一目でわかる細い足、産毛すら生えていないスベスベな肌、幼女らしいくびれの無いぽっちゃりしたお腹、まだまだ育つことを予感させる胸、全てを見透かすような金色の綺麗な瞳、絹のような滑らかな髪の毛。


 それら全てが俺の前にさらけ出されている。



 おっと、幼女の体をじっくり観察してしまった。これじゃあまるで俺がHENTAIみたいじゃないか。


 それよりも、未だ全く恥じる事なく着替えている全裸の王女様に色々聞かなければいけないことがある。


「・・・・イブ、なんでここで着替えているんだ?」


「え? ドレスは生活に向かないから」


 うん、間違いじゃない。シワになるだろうし、ヒラヒラして動きにくいと思う、でもそうじゃない。



「衣裳部屋があるって言ってただろ? ならそっちで着替えるべきじゃないか? 俺ならここで大人しく待ってるからさ」


 紳士な俺は部屋の中を漁ったりしないぞ。


「服があるから大丈夫」


 どうやらメイドさんの誰かが気を利かせたようで、ここでドレスを着替えることが可能な状況らしい。余計なことを・・・・。



「よし、OKだ。百歩譲って着替えは認めよう。

 でも何で全裸になる!?」


 俺は未だに一糸纏わぬ生まれたままの姿を隠そうともしないイブに疑問をぶつけた。


 話し掛けた時から着替える手が止まっていたから仕方ないけど、前ぐらい隠そうか・・・・いくら幼女とは言え王女なんだしさ。


「初めてのお客様の前で汗を掻いた格好は失礼」


 そんな「常識だろ?」とでも言うような態度を取られても・・・・なんか俺の方が責められてる気すらするんですけど。


 イブの言い分だと、家族やメイド以外でこの部屋に入ったのは俺が初めてで、大切な来客相手に一日中着てたパンツは汗を吸って不衛生だから失礼の無いように着替えていると。


 たしかに床に落ちているブルマーみたいなフリル付きの白いパンツは水分を吸収してしんなりしている。まるで運動後のアリシア姉のパンツみたいだ。実は結構パーティで緊張してたのかもしれない。



「じゃあ風呂入れよぉぉぉーーーーーっ!!!」 



かぽーん。



 ここは王族専用の風呂場。


 俺の忠告にハッとしたイブは風呂に入ってくれた。


 俺と一緒に。


「なんでだ? どうしてこうなった? 普通、汗掻いたら着替えるより先に風呂に入るだろ。でもなんで今日知り合ったばっかりの俺と一緒に入る必要がある?」


 いくら考えてもイブの心の中がわからない。


「しかし大丈夫なのか? すごい豪華な風呂だけどイブのお母さんとか別の王女とか入ってこないよな?」


 そうなったら流石にヤバい。いくら5歳児とは言え、見知らぬ王女や女王との混浴はマズすぎる。


 俺のせいじゃなくても全面的にオルブライト家が悪にされてしまうし、俺に実害があればフィーネが本気で怒って何するかわかったもんじゃない。


 そんな事を色々と考えてしまって風呂を満喫できる状況じゃない。


 折角王族の風呂を体験できる貴重な機会なんだけど調査する余裕は全くなかった。



 俺が緊張しながら1人で入浴していたら脱衣所で何かしていたイブが風呂に入ってきた。


「ポ、ポポ、ポニーテールだと!?」


 イブはうなじが魅力的なベリーショートなポニーテールへと姿を変えて俺の前に現れたのだ。


 普段と違う髪形にドキッとさせられる瞬間ってあるだろ? あるんだよ。まさにそれ。


 どうやら遅かったのは『ミディアムヘヤーを後ろで結んでポニーテールにする』という作業を普段はお付きの人にやってもらってるのに、無理して自分でやったから時間が掛かっていたらしい。


 ところどころ結べずにニョキっと触角が生えてるけど、それもまた可愛いものだ。


 そんなイブの努力に報いるために俺は「似合ってるな。パーティとは雰囲気が違うな」と褒める。


「・・・・ポッ」


 何も言わずに真っ赤になるイブに萌えた。



 そんなことより俺はイブが体をタオルで隠していない事の方が気になる。


 真っ赤な原因は絶対に俺のセリフだろうから、俺に肌を見せることへの羞恥心はないっぽい。


「いいお湯」


「うん・・・・俺出ていい?」


「ダメ。私の背中流して」


 王女様の肌は、すごくスベスベでした。


 もちろん触ったのは背中だけですよ? ずっと触っていたい欲求が沸き起こったけど、グッと我慢して煩悩を振り払ったのさ。紳士だからな!




 風呂の中でも抱き着こうとしてくるイブを退け、俺は無事に部屋へ生還した。


 脱衣所の調査? 無理無理。イブ以外の人が入って来るかもしれないと思うと、一刻も早くあの場所から逃げたかったので急いで着替えた。髪なんて濡れたままだ。


 簡単にだけど王族の風呂を調べられたし、ヨシュア初の銭湯にまた一歩近づいたな。



 でも風呂はメリットばかりじゃなかった。


「なんでルーク君は私を避けるの?」


 そんなウルウルした泣きそうな目で俺を見るな・・・・俺は何も悪くないはずだ。


 風呂での一件が幼い王女の心を傷つけてしまったらしく、イブは風呂上がりからずっとこの調子だ。


 いくら子供とは言え、全裸同士で抱き着くのはいけないと思いませんか?



 俺はイブのボディタッチ癖を改善させるため色々な説得を試みた。


「良いですかイブさん。淑女たる者、みだりに異性と接触するべきではないのです。コミュニケーションに必要なのは適度な距離感、そして相手を思いやる心なのですよ」


「ルーク君と私は婚約者同士。それにルーク君にしか触らないから問題ない」


 恥ずかし気もなく好きです宣言された。もちろん俺も嫌いじゃない。



「大きくなってから抱き着くと不純だって言われるぞ~。周りの大人から怒られるぞ~」


「私生活なら大丈夫」


 今はプライベートタイムだった。しかも自室だしな・・・・。



「実は俺、必要な時以外に触ってくる女って嫌いなんだ」


「今がその必要な時だから平気」


 イブ曰く俺との接触に不必要な時など存在しないらしい。



「正直に言おう。手だけならギリギリ平常心を保てるけど、抱き着くとなると恥ずかしいんだ」


「きっとその内に慣れる」


 つまり、ずっと抱き着いていたいと? 俺のアーマーとして常に体に張り付きたいと?



 別にイチャついてるわけじゃないんだよ。ビックリするぐらい幼女に好意を持たれてどうしたら良いかわからずに困ってるだけだ。


 仮にイブの抱擁を受け入れたとしよう。


 俺は逝くところまで逝くぞ? 倫理的に完全アウトな展開になるぞ?


「例えば?」


 そうだな。首筋をクンカクンカとか、脇ペロペロだな。いや柔らかそうな頬っぺたをハムハムもしたいし、風呂で観察、いや偶然見てしまったけどお胸からお腹にかけてのプヨプヨを楽しのも手だ。


 もちろん性的な意味じゃなくて愛でる方向でだぞ。


「どうぞ」


 そう言ってイブが頭を差し出してきた。


 何がどうぞなんだ?


「ルーク君、声に出てたから」


「マジで!?」


 人生最大の失敗を犯した瞬間だった。


 完全に心の奥底に封印していた欲望を暴露してしまったようだ。


「どうぞ」


 しかし不純まみれの願望を聞いてもなお、動じることなく俺の要求を叶えようとしてくれるイブさん、器が大きすぎるだろ。


「え? いいの? ホントに?」


 凄まじい支配欲が溢れてくるんだけど・・・・イブのなんでも言う事聞いてくれる従順な雰囲気に流されそうになっている。


 っていうかアルディアの法律はしらないけど、もしかしたら自ポ法とか存在しないかもしれない。


 10歳で結婚とか普通にある世界だし、俺がイブとイチャイチャしようと問題ないはずだ。


 いや待て待て。倫理的に完全にアウトな行為はしないぞ。絶対に叶えたい願いってわけじゃないんだ!



「どうぞ」


 さっきから同じセリフを言い続けながら自らを差し出してくるイブ。


 俺がお腹をどうこう言ったからか、胸元まで服を捲り上げて素肌を晒してくれた。


 え・・・・本当に良いの? いや興味がないわけじゃないんだ。未知への好奇心って言うか『研究者として知っておきたい』みたいな?


 昔は「そんな行為は変態だけしかしない」「気持ち悪いヤツ」って思っていた。でも違ったんだ、俺は何もわかっていないだけだった。


 実際に美少女を前にすると、まるで蜜に吸い寄せられる蜂のように自然と視線が向いてしまう、すれ違う時に勝手に大きく息を吸ってしまう、自らの意思とは無関係に触ってしまいそうになる。


 それが自然の摂理、世の理、万物の掟だったんだ。抗おうとする、それ即ち悪であり、世界への反逆なのだ。


 一瞬しかない少女の輝きをこの手に、この記憶の中に残しておくことは必要なことだと思う。


 俺は何も間違っていない・・・・俺は正しい・・・・きっと、たぶん、絶対、大丈夫。


 そ、それじゃ、ええええ遠慮・・・・なく・・・・・・。



 震える手と高鳴る鼓動を抑えることなく俺はドンドン近づいていく。


 やってることは同じでも、風呂なんかとは比べ物にならない緊張感だ。



「い、いただきますっ!!」



 俺の右手が急加速して柔らかなイブのお腹に触れ・・・・・・。




ガチャッ!

「遊びに来たわよーーーっ!!」


「うっっわぁあああぁああぁーーーーーーーーっっ!!!」


 自分でも驚くほど大きな声を出して、一瞬でイブの傍から飛びのき、反動でベッドから転げ落ちた。


 いててっ・・・・マ、マリーさん! タイミング考えてっ!!



 本日のお勉強を終えたマリーさんが遊びに来てしまったので、俺とイブのイチャイチャタイムもここまでだ。



 マリーさんの乱入によって辛うじて変態紳士の称号を授けられずに済んだのかもしれない。


 その後、眠るまでイブ達と遊ぶことにした。


 もちろん倫理的に問題ない普通の遊びだ。


 いや、今の行為も倫理的に何の問題もないよ?

今更ですが、主人公は割と変態です

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