お城で修行?
さて、セイギが一人で城を出て行き5日ほど経過した。
僕とトモキ君は城の兵士に稽古をつけてもらっていた。
「はぁっ!」
「甘いぞ!」
キンッと剣を飛ばされ剣を突き付けられた。
「参りました」
「しかし最初に比べたら大分マシになったな。最初の時はまともに振ることも出来なかったのに、たった数日でまともになってきている。案外才能があるんじゃないか?」
「そうですかね!いや〜参っちゃうな〜」
「まあトモキ殿に比べると…」
兵士が稽古をつけてもらっているトモキを見る。
「そこだ!」
「くっ!まだだ」
「中々やるな」
「くらえ!」
「な!?」
こちらからではほとんど何が起こったか分からなかったが決着がついたようだ。
「よっしゃ!ついに勝ったぜ!」
「最後の一撃は素晴らしいものでした」
兵士が賞賛している。……僕は剣じゃなく魔法特化だからいいし!別に嫉妬とかそんな見苦しいものするわけないじゃないか!しかし、素直に凄いと思う。
「凄いねトモキ君!城の兵士に勝っちゃうなんて!」
「そうか?でも城の中でも中間位の強さって言ってたぜ?」
「それでも凄いよ!僕はまだまだ剣が届きそうに無いし…」
「お、おう、そうか。まあ地道に強くなっていってるんだからいいじゃねえか。な?それにお前には魔導の極意があるだろ?」
「そ、そうだよね!うん剣術出来るのに損は無いけど本職は魔法だからね!」
そうこう話している内に兵士から次の訓練が言い渡される。
「じゃあ次は走り込み行ってこようか。君たちは20周ほど訓練場の周りを走り込みしてきてくれ」
ちなみに1周800メートルほどだ16キロとかなんの地獄だろうか…まあ兵士の皆さんはその倍走っているそうだが。
「わかりました。では行ってきます」
「おう、頑張れよ」
そう言って僕らは走り出した。
こちらの世界に来て体力等が上がったお陰かこのマラソンを走りきることができた。
「ふ〜…ようやく…終わったよ。長かった…昨日より5周増えただけだけど結構疲れるよこれ」
「そうだな。…まあ体力が無いと肝心な時に倒れたでは話にならないからな。基礎訓練は大事だと思うぞ」
「そうだね。もっと頑張らないとね」
「お、スキルが増えてるな。えっと俊敏アップ(小)(E)か。結構いいスキルだな!スピードが早ければ早いほど攻撃が躱しやすくなるし動体視力も良くなっていくみたいだからな。これもタカシのスキルのお陰か?くく」
走り終えた時トモキから歓喜の声が上がった。
「ちょっと!ずるいよ!僕も新しいスキル欲しいんだけど!あーもう!どうして仲間オンリーなんだ!自分に補正が欲しいのに!」
「まあまあ、落ち着けって。いざって時助けてやるから、な?」
そんな雑談をして城で飯を食べ風呂に入り、部屋に戻った。
「さて、俺たちも明日からは城を出てギルドに向かうぞ。まあ援助金はたんまり貰っていくがな」
「最後の一言は余計だけど、そうだね!ようやく異世界らしくなってきたよ!冒険者ギルド、楽しみだなあ」
「そうだな。俺たちの冒険はこれからだ!」
「ちょっと、打ち切り漫画っぽく言うのはどうかと思うんだよ」
「楽しければいいじゃないか。くく」
トモキの笑い声が部屋に響く。
「いつも思ってたけどその笑い方ちょっと怖いんだけど…」
「ん?そうか?悪いな。この笑い方は癖なんだよ。まあ出来るだけ気をつけるさ」
「ありがとう。それじゃあおやすみ」
「おう。おやすみな」
こうして僕らの城での修行(ほぼ描写なし)が終わった。
ーーーーーーーーside 一般兵士ーーーーーーー
走り込み中の一般兵士
「ん?お前ちょっと走るのが速くなったか?」
トモキと模擬戦していた兵士Aがタカシと模擬戦していた兵士Bに呟いた
「そうか?俺は普段通りだけどな。逆にお前が遅くなったんじゃねえか?はは」
「普段通り走ってるんだかなー。もしかしてタカシ殿の成長ちーととやらが何か関係あるのかもしれないな」
「そうかもな!いや〜俺はタカシ殿の稽古相手になれて運が良かったんだな!」
「くそ〜こんなことなら無理やりでも稽古相手交換してもらえば良かったぜ」
と30キロ以上走ってる割に余裕がありそうな2人の兵士でした。
ーーーーーーーーside outーーーーーーー
続き書いてみました。
戦闘?ナニソレオイシイノ?
一般兵士の話乗せてみたけどどうかな?
スキルの効果あったよー的な感じなのやりたいがために追加したけど無くても全く話に問題はないような(^^;;
次回は冒険者ギルドに行きたい。
テンプレな絡みとか入れるかどうかは検討中