第1章 — すべての始まり
マティアスは鋭い感覚と他者を傷つけがちな性格を持つ高校生。彼は過去のトラウマによって傷つき、白と淡い青の髪が印象的な繊細な少女サファーと出会う。彼らの出会い、ささいな仕草、言葉にならない瞬間が徐々に心の壁をほぐし、人間関係の複雑で時に痛みを伴う層を明らかにしていく。
マティアスが自分の行動の重みと向き合い、サファーが信頼というもろい領域を歩む中で、彼らの物語は共感、脆さ、そして人々を結ぶ見えない糸の微細な探求となる。その糸は、予期せぬ形で心を照らすことも砕くこともある。
僕の名前はマティアス。今日は僕の人生で最も重要な出来事の一つについて話したい――自分でも予想できなかった形で僕を変えた出来事だ。
正直に言うと、混沌はいつも影のように僕について回っていた。子どもの頃から、僕の骨の奥には落ち着かない衝動があった――どこかに向けなければならない、絶え間ないエネルギーだった。ほとんどの場合、それは他の男の子たちに向けられた――からかい、押したり、小さな残酷さを考えつき、彼らの生活を居心地悪くさせ、やがて逃げ出すまで続けた。長い間、僕はこれを「楽しみ」と勘違いしていた。子ども心の浅い、即時的な論理では、間違っているとわかっていたが、僕の行為がもたらす本当の重み――長く続く痛みの余韻――に気づいたのはずっと後のことだった。
学校では、成績はまずまずだった。抜群に優秀ではなかったが、平均以上で、努力せずとも追いつくことができた。両親や教師たちはそれを口実に僕を擁護することができた。「彼は頭のいい子だ」と。しかし、成績や能力だけでは、僕が引き起こすトラブルのパターンを隠すことはできなかった。何度も両親は校長室に呼ばれたし、新しいクラスメイトが名簿からいなくなるたび、疑いの目は結局僕に向けられた。当時の僕は、それを道徳的な問題というよりも、単なる厄介ごととして扱っていた――面白い存在でいるための代償として、当然のことだと受け入れていたのだ。
五年生――最終学年、大人の世界への入り口、より複雑なものへの境界――に達したとき、僕はひそかに自分に約束した。もう少しまともにやってみよう、と。その約束は崇高なものではなく、実用的なものだった。僕は、自分は変わらなくてもいい、ただ最悪な部分を抑えられるかもしれない、と考えた。笑いは残し、鋭い部分は抑えることができるかもしれない、と。
それまで、僕たちの学校は男子のみだった。校庭も教室も、決まりきった冗談やライバル関係も――すべて同じ男性的なリズムに調和していた。しかしある日、学校側が突然、女子の受け入れを発表した。些細な革命で、一部の人にはほとんど気づかれなかったが、僕には気候が変わったように感じられた。新しい顔ぶれが現れ、単色に慣れた場所に柔らかい輪郭が差し込んだのだ。
正直に言うと、僕は興奮していた。初日の前夜、ベッドに横たわり、顔にはきつい笑みを浮かべ、どんな悪戯ができるかを想像していた。その期待感は奇妙だった――半分は力の興奮、半分は好奇心。この感覚が、僕が自分について知っていると思っていたすべてを変えるほどの影響を持つとは、まったく知らなかった。
この物語を書いたのは、僕がずっと学校を舞台にした物語や恋愛ストーリーが大好きだからです。2020年以降、僕はほとんどこのジャンルだけを書いてきました。それ以前は別のものも書いていましたが、それ以来、僕の創作はずっと恋愛に傾いています。
この物語を思いついたのは2021年で、ある古いインストゥルメンタルの曲を聴いたときにインスピレーションを受けました。そのメロディを繰り返し聴きながら、僕は全力でこの物語を書きました。音楽が僕を突き動かし、主人公の少年の悲劇や葛藤を生き生きと描くことができました。書きながら、自分自身の感情をすべて注ぎ込み、自然に物語が形になっていきました。
この作品は僕の経験や感受性、そして音楽から受けた影響をすべて反映しています。読んでくれる人に、登場人物たちの感情や成長、そして繊細な人間関係の葛藤を感じてもらえたら、とても嬉しいです。
