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閑話2 ラブロマンス

これ、時系列的には龍ノ宮の主となってから、1ヶ月位っす!

後、クリム視点っす!

 アリティニー様が来て、早一ヶ月。

 彼は非常に精力的に動かれた。

 その結果、レベルは5に至り……ああ、影龍軍団を作ろうとしているのかわからないけど、何龍かは生理が来てないそうだ。

 私は来た。

 そう、来てしまった。

 泣きそう。

 まあ、そんなこんなあった。


 ああ、そうだ。

 私は悩みがある。

 それは……


「龍の肌ってなんでこんなにざらざらしているのかしらね?アクア?」


「はあ、最近そればっかり……それが気になる気持ちもわかるよ?私だってそれのことに関してはそこそこ気になってるんだもん。でも、それはどうしようもなくない?生来の性質なんだよ?」


 アクアに一刀両断されてしまいましたわ……

 でも、どうしても、そうならないといけない理由があるのです!


 まあ言わなくても分かりますわよね!?


「いつか……抱いてもらえなくなっちゃうかも……」


「ひぇっ……そんなこの世の終わりみたいなこと言わないでくれない!?私もそれ、気にしてんのっ!」


 そんな下らない会話を2人で繰り出し、お互いの瞳を見据える。


 くうっ、どうすれば良いって言うの!?


「「はあぁ……」」


 2人で特大のため息を吐き出す。


 解決方法がない問題とは、ここまでとは……


「まあ良いわ……」


「しっかしまあ、私達、古王龍三人女衆の中で一番魅力的なのは誰なんでしょうねぇ〜?」


 その言葉に、風耳(エアーヒヤー)まで使いながら、聞き耳を立てていたシルフが真っ先に反応する。

 何故そんなことをしていたのかは、神のみぞ知る。


 む、私の炎熱探知(ヒートチェック)に反応があるわね?

 誰かk……


「あんたらーーー!私が一番魅力的に決まってんでしょうがァ〜!」


 その鬨の声が上がった瞬間、女同士の戦が始まった。

 まあ正確に言えば、女三人揃えば(かしま)しい、と言うべきなのだろうが。

 しかし、一番邪魔であろう介入が入ってくる。


「お〜いお前ら騒がしいぞ!」


 クリム“燃やし尽くすぞ?”


 シルフ“灰燼に帰させるぞ?勿論、低気圧だ”


 アクア“うん、お前の体から水分消し飛ばすぞ?まあ、周りの女どもに当たるかもしれないわね!”


 静かに、そうして手早く消そうとするクリム。

 攻撃した挙句、部下に嫌がらせを行うぞ、と言うシルフ。

 しれっと周りを巻き込もうとする(したた)かさを持ち歩いているアクア。

 同時に声が飛び交い、アースは被害を一身に受ける。

 その状況を一言で言い表すなら、“混沌(カオス)”と言えるだろう。


 アースからしてみれば、姦しい女の三人組が居たので、どんな会話をしているのかに対し興味を持って話しかけただけであるのだが、彼女らからしたら、関係ないと一笑に付す程度の価値しか無いのは御愛嬌といったところだろう。

 アースからしたら、被害を受ける謂れは無いのである。

 いや、あるにはあるが、悪意と興味が50:50(ヒフティーヒフティー)なので、悪意の塊(女共)よりかはましと言ったところだ。


 アースは早速退場し、姦しく、腹黒い女共の蹴落とし合いが、今、始まるのだった。


 こんの糞駄龍め!

 いっつも私の邪魔をしてくれるわね!?


「ふっふ〜ん!このナイスでボインなバストにはあんたらは敵わないわよ!」


「それ以外は競いなさいよっ!身長は私のほうが上よ!」


「……」


 この口喧嘩(ディベート)では、己の長所を曝け出し、こちらの方が魅力があると認めさせることこそが勝利の条件。

 しかし、一人は敗北確定の状況に頭を痛めている。


「う……うっうっ……」


「あ、アクアっ!?御免ね!酷いこと言っちゃって!」


「うん!私も謝るから泣き止んで!」


 敗北確定の情報は取り消すことになるだろう。

 そうして、彼女は思っている。


 ああ神様、どうか、どうか!龍宮様と更に仲良くさせて下さい!……と。


 〜


 〜〜


 〜〜〜


 そう思っていると、案外早く来ました!


「クリム、一緒に飯作らないか?そろそろ、焼いただけの肉は飽き飽きなんだ!」


 アリティニーがそう、悲痛な様子で叫ぶ。

 心からの叫びにクリムが一瞬狼狽する。


 へっ!?嘘っ!?

 やっぱり、古王龍三人女衆の中では私が一番魅力的って事が証明されたわねっ!


「うーん、ゴロゴロ肉にじゃがいもと人参、後、スパイスだっけ?俺作ったことないからわかんねーな……」


 アリティニーは良くも悪くもいいとこ育ちだ。

 自ら料理を作ったことなどない。


 ふっふっふ、火加減の調整は最近できる様になったんですよ!


 クリムは心の中で息巻く。

 まあ、アリティニーの為に練習したことは言うまでもないだろう。


「えっと、こんな感じかな?」


 肉とじゃがいもとにんじんを一口大に散切りにする。


 りょっ、料理もできたんですね……


 クリムはそう内心で呟く。

 それくらいできる様になっとけと思われるところまでが一つと言ったところだろう。


「スパイスを入れて……後はクリム!頼んだぞ!」


 アリティニーはクリムに全てを託し、この場を離れていく。

 これがのちの惨劇となることも知らずに……


 “轟轟(ごうごう)


 これくらいでいいのかな?

 若干茶色っぽい色って言われたけど、黒じゃない!

 龍宮様も間違うことだってあるのよ!


 まあ、無論そんな筈もなく、クリムが焦がしてしまったのが原因とは彼女は知る由もない。


「クリム〜出来たk……」


 顎が外れたアリティニー。

 その様は驚愕の様子を強く表していた。


 ふっふっふ、上出来すぎてびっくりしましたか?


 まあ、無論そんな筈ないのだが(二回目)


「上手に焼けました!」


 某テレビが浮かんだ人はもう一度人生やり直せ。

 まあ兎にも角にも、アリティニー、諦めろ。

 悟った様子のアリティニーは諦めて謎の黒い物体Aを食べる。

 アリティニーの口からは……(表現規制)


「だっ、大丈夫ですかっ!」


 クリムは大きく叫ぶ。

 それもその筈、急に口から(表現規制)を吐き出したのだから。


 へっ!?嘘っ!?龍宮様の口から(表現規制)!

 うっそ!?


「龍宮様〜」


 悲痛そうな声で、アリティニーに声を掛けるクリム。

 今にも泣きそうな目で潤潤とした目で見つめてくる。

 アリティニーは根負けした。

 したがこの事実は変わらない。


「すみませんでしたっ!」


 今回はクリムの土下座によって幕を閉じたのだった。


 まあでも、クリムの手料理、かあ。悪く……無い!

 そんな下らないことを考えているアリティニーも居るのだった。



これ、ラブロマンスとか言いつつ、ラブロマンスじゃねー!とか思ったそこの貴方。








そのとおおおおおおおおおおり!

因みに獣人は強き者に惚れるらしいです。(←これだけでええやん)


おまけ〜〜


アリティニー:流石にあれは無い







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