【創作BL】140字創作小説 2作『朝に一人』『伝承』
『朝に一人』
朝四時、ふと目が覚める。朝日が昇らないこの時間、折角なので起きる事にした。
歯を磨き顔を洗いお茶を飲み、スマホと現金を持ち軽装で外へ出る。
朝早くオープンしたバーガーショップで軽食を食す。
相方はまだ寝ているだろうかと考える。
自分の生活の中に相方が居る事に居心地の良さを覚えた。
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『伝承』
「ししょー、すみません」
小さな体からすぴすぴと鼻の音が聞こえる。
今日は稽古の日であったが弟子が風邪を引いてしまった。
私は弟子の看病をしている。
「これは新技の伝授ですよ」
「?」
「君がいつか弟子を持った時、弟子が風邪を引いたのなら看病してやりなさい。これは一つの伝承ですよ」