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滅ぶ前にゃー叫ばなやめれんッ!!!  作者: シ流つっけ
レグナトール家〈前編〉
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プロローグ


「何で、アイツを殺した?」



 清らかな白髪は汚れた赤で薄紅色。あぁ、今気づいた。アノ目の紅玉がその白い体を侵しているのか。



「ミア、オマエが何を企もうがオレの知ったこっちゃねェ」



 私はあの白い少年が嫌いだ。



「オマエがオレを、死ぬほど嫌いなのはってるがなァ?」



 いつも歯を軋ませ、無垢なる面に表情をナイフで刻み込むかの形相。歪んだ笑顔が不快だ。



「理の外に在るオレを利用して、みみっちィ糸口を必死に探してやがる」



 偽りだらけで過去なんて無いくせに。



「かァア、分かっちゃねェなァ?あ~ハッキリ言って、オレの使い方を全く分かっちゃねェわ」



 傷だらけで未来なんて無いくせに。



「オレに出来るのは〝終わらせる〟事だ」



 なぜこんなヤツと関わってしまったのか。



「分かってるだろ?オマエが人を利用するのは、全部自分のせいにする為だ。誰にも〝助けて〟と言わず、独りで身に余る毒束(はなたば)抱えて壊死った心で泣いてやがる」



 どうして突き放したいのに、いつもそこに居る。



「そんなに窒息死したけりゃ、弟もセレスティアも諦めろ。逆にアイツらが可哀想だわw」



 頬を打つ乾いた音。思わず、私の手が出ていた。なおも紅玉は私を捉えて離さない。



「だったら言えよ。〝助けろ〟って」



 あぁ、なぜ私はこいつに触れているのか。



「〝運命を二度と修復できねェくらいに壊せ〟と命じろ」



 叩いた頬を優しくなぞり、閉ざされない紅い目へ。そこから私の指は、彼を感じ取ろうとする。



「〝私を脅かすもの全て、尽く、終わらせろ〟くらい謳ってみせやがれ」





 私はこの紅い少年が嫌いだ。




 いつまでもそこに居てくれる訳でも無いのに………。












「………結構ソレ、目が痛ェんだけど?」

「知らない。あと、カッコつけたかったの?アンタの恰好、メイド服で台無しなんだけど?」



「………今のシーンやり直してもいい?」


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