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小悪魔が気に入らない

「よろしくねっ」


その輝くような笑顔に眩しささえ覚えた。普通ならここで恋の予感…!なんてなりそうなものなのだが…。俺はこの時、この子に嫌悪感を抱いてしまったのだ。なぜか?それは最初の挨拶でなんとなく感じた、この子はいわゆる「小悪魔女子」だと。


小悪魔女子・・・男性を自身の魅力で翻弄する女性の総称。簡単に言うと非モテ男子の敵である。


男が女を意識する条件は様々である。笑顔にドキッとしたり、ボディタッチされたり、自分に好意があるんじゃないかと考えたり…などなど。言ってしまえばキリがないが、小悪魔女子というのは無意識にこれらの条件を満たしてしまう女子のことである。


悲しいことに、そんな彼女達を小悪魔女子と見抜くことが出来ずに撃沈してきた男の数は計り知れない。そして俺はそんな男達を幾度となく見てきた。だが今、俺がその状況にいる。そんな気がしたのだ。


落ち着け俺…ただ挨拶されただけじゃないか…そんなことでいちいち詮索するのはさすがに童○が過ぎるぞ。


「こちらこそ、よろしく」


………あれ、ちょっと素っ気なすぎたかな?変に意識しすぎてしまった。大丈夫かな…。うーん、こちらこそよろしく…こちらこそよろしく…こちらこそよろしく…


そんな俺をよそに小悪魔は


「佐藤君…でいいのかな?」


「あ…はい、佐藤です」


「なんで敬語w 私は白石って言うの。席も隣だしこれから仲良くしてね!ところで佐藤君はどこに住んでるの?部活は?彼女はいるの?…」


……このように小悪魔の質問攻めは授業が始まるまで続いた。目を輝かせながら質問してくる彼女とは対称に、俺はうんざりしていた。

そんなに俺のことが知りたいの?なんで…?いや、理由なんかないだろう。

あるとすれば…彼女が小悪魔女子だから、なのだろう。


苦手だなこの子…これが俺の小悪魔に対する第一印象だった。

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