表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/3

過去編 2

俺の家が燃えている?どうして、何で―――――


そう言えば、颯汰は...颯汰はどうしたんだ?

周りを見回したが姿は見えない...


まさか――――――――


頭より早く体が動いていた。

「やめなさいっっ、中に入っちゃだめだ!!」

誰かが叫んだがそんなことは構わない、一刻も早く颯汰を助けないと―――――――


多分、颯汰は2階の自分の部屋にいるのだろう。落ち込むことがあるといつも2階の自分の部屋にいるから 2階に上がろうとしたが火の勢いが強くなかなか前に進めない。そんな中、俺はさっき颯汰に言った言葉を思い出していた。


「お前なんかいなくなっちまえっっっっ!!!」


まさかホントにいなくなっちまうのか?嘘だよな、嘘だと言ってくれ。


いや


そもそも俺が家を飛び出さなければこんなことにはならなかった。

颯汰にあんなこと言わなければ。

もっと勉強を頑張っていれば。

後悔は後からやって来るっていうのはホントなんだな。後悔することをしている時には気が付かない。



「颯汰っっっっ!!何処にいるんだ!!返事してくれっっ」

俺の精一杯の声を出して颯汰を呼ぶ。だが聞こえていないのか返事が返ってこない。まさかもう.....


はっ、何を考えているんだ、そんな変なこと考えるんじゃない。そんな訳ないじゃないか。生きてる、そうに決まってる。


「お....おにい..ちゃん....」


「颯汰!!!」


声が聞こえたほうに目を向けると床に横になっている颯汰がいた。一生懸命こっちに手を伸ばしてきている。良かった!!弱々しくなってはいるが生きている、生きていた!!


「颯汰!!今助けるからな!!今すぐ.......」


そこまで言った途端、突然目の前で助けを求めていた颯汰が見えなくなった。上から炎で脆くなった天井が落ちてきたのだ。


「颯汰っっっっ!!??!」







――――――――――――――それからの事はよく覚えていない。気付いたら病院のベッドの上で寝ていた。俺はどうやらあのまま気を失ってあそこで倒れていたらしい。



颯汰は、颯汰はどうなったんだ、と聞いたら......






「颯汰は.....颯汰は...」



とそのまま顔を伏せて泣く母親を見て全てを知った。





颯汰は死んだ。死んだ.....死んだ。














前作から時間が空いてしまってすいません。これからもちょくちょく書いていくのでよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ