番外編つづき「やっぱタイトルは大事やねぇ。」
いやホント。(笑
で、「書くからには読んでほしい!」と願う方々に向けて気付いた事をば発表。
まず、読者の反応を気にする、その方法論を間違っちゃいけない、と。
更新を、とにかく毎日してみることが肝要だ。でないと、「何が作品の売りになってるか」が見えてこない。お気に入りが増えた時の記述内容から、どこに惹かれたのかを分析することが必要。
更新した日のPVを見て、これが低いならばタイトルに問題がある。
タイトルはキャッチーに、と言ってもどういう文言にすりゃキャッチーになるか解からないだろう。
挑発すればいいんだよ。不穏な単語を入れるんだ。「デスゲーム」「復讐」「奴隷」などなど。ちょっと捻って高尚っぽいのでもいい。口に出してみてちょこっと賢い気がするような一文だ。「たった一つの冴えたやり方」みたいなね。(高尚系はセンス要るけど)
ざっと見てみたが、ランキング上位のタイトルは軒並みコレだ。
ただし、この不穏な単語は読者が目当てにするものではない、あくまで気を引くためだけの単語だという点には注意してほしい。例えば「俺TUEEE」に期待する読者は「無敵な俺が奴隷にうんたらかんたら」というタイトルで、無敵というのを一番に期待する。
そんで、無敵ってのと奴隷がどういう関係なのかを気にかける、興味を持つってことね。
次に、PVはそこそこあるのにお気に入り数が少ないならば、最初の1~2ページに問題がある。
タイトルは及第点なんだろう。ただ、掴みが出来てないってことだろう。
タイトルで読者が期待したものをきちんと出しているか、がまず一つ目のポイント。タイトルで「無敵」と付けて読者を釣ったら、1~3ページ内で無双シーン入れないと期待外れになる。
しかもそのシーンはタイトル表記にはなかった作品での売りをPRしてないといけない。その売りは、また、無敵という釣り餌に関連しないといけない、ということだ。
他の「無敵」を売りにした作品との差別化をここで見せないとダメ。
タイトルの釣り餌が確実にある、と解かった読者は3ページ以降も読んでくれる。
だがまだお試し期間だから、ここまでやれば、お気に入りしてくれるとか思うのは甘い。
読者がお気に入りする時は、どうやら「タイトル」「1~3ページ」「最新ページ」で判断しているキライがある。つまり、いくら掴みが良くても最新ページがなってなきゃお気に入りには繋がらないんだ。
更新のたびに読者の食い付きを見る。
ここで拙作を比較として出そう。『デスゲ・スライム』のほうね。
これ、作品の空気やストーリーの傾向ってのが、メインで書いてる『ゼウス・エクス・マキナ』とかけ離れてるとかなら比較にならないんだが、読めば両者は似たような作品って解かると思うんだ。
勧善懲悪とピカレスクとかなら比較にならないけどね。
で、スライムのほうはゼウスと違って確実にお気に入りの増えが違う。
ゼウスは掴みの1ページ目でポエムをぶち上げたんで、あそこでUターンする人がものすごく多いと思うんだ。(笑
さらに第一章の半ばくらいまでは主人公がこれからどうなっていくかってのは漠然と見えてても、何をしたいのかが見えてない。
突然異世界に飛ばされた人間が、いきなり目的意識とか持てるわけないわい、とかリアルに考えたのが仇になっちゃったんだよね。
流されるままな主人公がそれ以降にだんだん目的とか見つけていくんだけど、そういう流れが冗長だったらしい。
そこで!
スライムのほうは明確に、主人公の目的は脱出、と最初にぶち上げてみた。
ついでに、一番最初に二人称で「誰か」に主人公が語るという手法で、脱出は成功したという事をも暗示。ストレスの軽減をはかっておいた。
悪党が出るし、かなりストレス展開が予想されるんで、最初に軽減策をね。(笑
ホントはもう一つ、二人称で誰かに語るという出だしによって、一人称で「俺」がやたら説明多用で饒舌なのを理由付けして違和感を緩和したつもりだけど、それは巧くいったんだかよく解からない。
色々と気を使って書き出したデスゲスライムだけど、わたしの作品群の中で一番ウケがいい理由は実はそういう細々した努力ではなく、時流に乗った、ということが大きい。
ルシフェルというキャラがね、ウケたらしいのだ。(笑
どうやら今は悪党が流行りらしい、と思ったんで、それを主役に据えるのは大変なので敵に置いてみたんだけども、これが当たったらしい。(笑
悪党というより、ドラマとかの流行りを見てもそうなんだけど、過激な描写がウケてるんだよ。
刺激的なイベントね。ショッキングなシーン、というか。(ちょっと違うよーな?)
おそらく、ヤクザモノとかSMとか、流行ってくるんじゃないかな、今後。
リアル路線というか、ある意味、夢から遠ざかったトコロのキャラクター性がウケたような気がする。
綺麗事じゃないキャラ? まぁ、悪党なんだが、何がウケたのかよく解からない。(笑
けど、ストーリーもそうだが、なろうの読者はやっぱキャラクターが魅力的でないと食いつきが悪いんだなぁ、とつくづく実感したよ。(あの外道のどこに魅力がとか思うけど)
せっかくウケるキャラが出せたわけだが、実はこのヒト、中盤でサクッと退場予定だったんでどうしたもんかと思案中。
日常的なダラダラは期待されてないようなので、決着したら一気に終わらせる算段で路線変更した。
悪役に人気が出るって、なんとゆーか、困った事態ですよ。(苦笑
とにかく、「誰が」ウケて人気が出るか解からないんで、主人公だけにこだわらず、他のキャラも丁寧に書いてあげることが大事なようだよ。
そんで、お気に入りが一人でも二人でも増えたら、その更新分の展開ってのを分析して、何の要素がウケたのかを知ること。
それから外れる展開があったら、その展開が再び出てくるまでの分は纏めて更新してしまうか、ばっさり切ってしまうほうがいい。
引きには使えないってことだから、構成上、ストーリー上で必要なら、注意を引かないうちに流しちまえという話ね。心配しなくても読者は読んでくれる、そこで切って次の更新の「溜め」にしてはダメという事。
例えばヒロインの一人がウケたのなら、登場予定の別のヒロインはもう出さなくてもいい。(笑
その子がやるはずだったイベントを、ウケたヒロインと主人公とでやるほうがよほど読者に喜ばれる。
作者の頭の中にしかその別の子は居ないわけだから、出さなきゃ済む話ってことね。
で、そっちのヒロインが実は重要な役だというなら、ウケたヒロインの役柄を重ねてしまえばいい。
そういう事が出来ないなら、登場の比重を考える。
自分がやりたい事を、読者にウケた要素に絡めていくっていう考え方。
これが大事。
読んでもらいたいのならね。
(面倒臭いには違いないんで、人気はどうでもいいなら、好きに書くほうがいいけどね。)
とまぁ、以上が、珍しくウケのいい話が書けた今、気付いた事柄っス。(笑
参考までに。