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番外のついで

 思いがけずご本人降臨、ということで予定を変更して昨日の続きを。

 フェザー文庫がアマゾンで紹介始まったことだしね。


 まずはランキング。

 感想にもちょろっと書いたけど、恣意的な操作をしないランキングってのは、だいたい似たよーな物ばかりになってしまうものですだ。

 食い物に変換してみれば分かり易い。

 『グルメランキング、ここの料理が美味い!』というのがあったとする、読者の投票だけで選ぶとする、候補の選出も読者頼みとする。

 するとだ、世の中、大筋の流行りというものがどんなジャンルにも必ず存在して、それはマジョリティというかで、大多数が基準値として持っているものだが。これが働いてしまう。

 その時はたまたま、ボンゴレパスタが無意識的流行だったとする!


 そしたらランキングは、〇×店のボンゴレだの横浜△△のボンゴレだの、とにかくボンゴレパスタで埋め尽くされる。一つ一つは多少の違いもあるだろう、しかし、料理と言ってボンゴレしか出てこないのかよ、とツッコミを入れたくなる程度にはボンゴレに埋め尽くされる。

 なぜそんな事が起きるかと言えば、選出する人間があまりに多い事とボンゴレの種類があまりに多様化しているせいだ。だが、全体を見た時にはボンゴレで埋め尽くされて、もはやボンゴレランキングにしか見えない、という状況が作り出される。


 ランキングを創り出す時にはそういう力学が働くわけだが、これが利用者側にマッチするかと言えば、まったくマッチなんぞしない。ビジネス的にもユーザー的にも、クソランキングの出来上がりだ。


 ビジネスとして見る。

 ボンゴレ食いたい人間以外は用なしなランキングである、しかも、看板に偽りあり。

 ボンゴレ食いたい人間なんて、美味い料理食いたいと言ってる人間のうちの、さて何パーセントか?

 なにより、美味い料理食いたい人間の「全てが投票したわけじゃない」のが痛い。沈黙層がいる。そして普通は、声を上げる層よりサイレント・マジョリティの方が桁違いに多い。


 ユーザーとして見る。

 選択の幅がまったくない。

 ボンゴレしかないんだから流行の傾向も測れない。次の流行を推測できない。

 上位はボンゴレに埋められ、下位は一票二票の争いで、個人的趣向か、多くの支持があるのかが判別出来ない。

 ボンゴレに埋められているから、少数得票でさえ出ている数自体が少なく、他の料理という選択肢はほとんどない。ボンゴレの中に一品二品他の料理名があるだけだ。


 なにより問題なのは、ランキングが本来の機能を果たさないということだ。

 ボンゴレに埋め尽くされたランキングにボンゴレ以外の料理が出たら、流行関係なく飛びぬけて美味い料理ということだ。本来、ユーザーが求めるものはそれだったわけだ。

 ボンゴレという基準値の流行をも超える美味い料理のランキングを求めている。


 「料理全般」のカテゴリーでなく、ボンゴレのみに埋まっているから、ボンゴレ以外を求める層がボンゴレ以外を熱望するというパラドックスが生まれてくる。

 紹介者だけが満足するどーしよーもねークソランキングということだ。

 だが、ビジネス的な力学が働く。

 ランキングに乗ったボンゴレにしたら、「流行」ということをどんどん利用したい。


 流行だから、なんぞという実態のない理由でボンゴレを食う人間が増えるのだ。

 なぜランキングを観ようと思ったのか、最初の理由は打ち消され、いつのまにか流行のボンゴレで美味い店はどこかな、という風に誤魔化される。

 それがブームの正体。



 なろうランキングはそうやって誤魔化された大衆が、流行のチーレムで巧い小説はどれかな、になっている。流行というものは、ランキングをぱっと見た瞬間、チーレムだらけだから「ああ、チーレム流行なんだな」と判断しただけで、それを自分が求めていると錯覚を起こしたに過ぎない。




 追記:

 ふと思った。

 電話で番組内ランキングみたいなのをやる場合でも、時間制限を設けるよね。あれはなんでだろう?と思って考えてみたら、なろうの場合は延々と演算繰り返してるわけで、それと同じ状況になるとランキングの多様性が無くなるという事だろうか。

 無意識流行の母数が多い上に、名前が出てくるボンゴレ店の実力で信者数そのものがすでに母数の部分で他の料理の上を行くし、他の料理を思い出す前に実力派ボンゴレの名にかき消されるわな。

 あ、なんか纏まらない。文章にならなくて申し訳ない、文章書きのくせにー。お恥ずかしいレベル。


 改訂版追記:

 これ、実はビジネス的には「なんとなくボンゴレ」なランキングは、百害あって一利なし、な状態じゃねーのか、とか思ったり思わなんだり。だってさー、なんとなく、なんて心理は「タダ」だからこそ利用されてるだけで、金払って読む場合はなんとなくで本を買いに行く人は少ねーんじゃないかぃ?

 いや、なんとなく本を買うにしても、そこに京極だの東野だのあったら、フツーはそっち取るだろ。あれを敬遠する層でも、まず社会的認知度高いほうへ流れるだろ、『浮遊層』ってのは。

 遊園地ブームとか、ブームを当て込んだ商売は危険視されるってのは、そこだと思うんだよなー。当たればデカいが、外せば大損害、これを計算してやってほしいところだ。共倒れはやめてくれー。

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