第二十二回 スコップ(ちょっと優しい口調で)
すんごい面白くてタメになるサイトを見つけたんで紹介するよー。
(なろうの作品は次週までに見つけるんで、かんべんしてください)
http://donicchi.jp.msn.com/opinion/goodwill3/
『生命科学的モテ研究の権威ぐっとうぃる博士の新感覚☆芸能ニュース解説‐MSNドニッチ!』
なかなか面白い記事で、論理的。なるほど~、という感じでネタ探しにはもってこい。
内容より抜粋(見やすいように「」をつけました。)
『
博士「山田君、君は先々週まで木嶋容疑者のニュースは見飽きた と言っていたじゃないか? いつのまに洗脳されてしまったんだ?」
山田君「木嶋容疑者のニュースを見ているうちに、僕もいけるんじゃないかと......。」
博士「じゃあ、そのモテ男になるために、これからどうしようと考えているんだ?」
山田君「夜のテクニックを磨きます!!」
博士「......。君は、木嶋容疑者の「交際相手から『こんなにセックスがいいと思ったことはなかった』と言われた」とか「女性として本来持っている機能が普通の女性より高いと言われた」といった言葉を信じているのか。」
山田君「えっ、本当じゃないんですか?」
博士「控え目に言って「多分、嘘」だ。彼女を知れば知るほど、僕には彼女が演技性人格障害に見えて仕方が無い。そう感じて、ネットで「木嶋佳苗 演技性人格障害」で検索すると、精神科医や心理学の専門家の中にも同様の判断をしている人が少なからずいたよ。」
山田君「演技性人格障害ってなんですか?」
博士「他人の注目を集めること、自分が場の中心であることに異常なまでの執着を示す精神疾患だ。他人の関心を引くために、立ち居振る舞いは役者のようになり、嘘を言ったり、感情を大げさに表現したり、時に性的に相手を挑発したり......といった行動をする特徴がある。」
抜粋ここまで。
木嶋被告に対して言いたかったことの半分くらいは書かれてあったんでこれ前提で。
まぁ、なろう作者さんたちが精神疾患だとか言うんじゃなくて、誰しも注目を浴びたい願望ってのはあるんで、問題はそこじゃなくてだね。
彼女の手記の一部が週刊誌に載せられてたんで読んだんだが、なんというか、文章がまるまる借り物なんだよね。自分の表現ってのがなくて、すごく綺麗な文字だし文面なんだけど、ぜんぜん生きてない。
なんてーの? よく出来たスピーチとか演説のメモみたいなの。
演説ってのは、演説として聞くから面白味もあるけど、なんての? 誇張されていて嘘くさいんだよ。
それで切々と心情を綴っているつもりになってるから、なんも心に響くもんがない。
まったく自分の心境ってのを書いてないのが解かる文面なんだよね。
でだ、そういう嘘くささってのが、なろうの多くの作者さんにも共通するわけよ。
ランキングに載ってくる、拙い小学生並みの作品のが受けるのはなぜか? その答えの一つが見つかった感じだ。
明らかに、なろうでは読者のレベルのが高いよね。同じユーザーでも書く力よりも読む力のほうが高い。読む力っていうより、読み慣れてる、かな? 漫画とか映画とか、『表現』ってのに慣れてるよね。この辺りも紹介したサイトの記事で興味深いことを書いてあったんで読んでもらうとして。
本題に戻して、なろう作品ね。
読者は、表現ってのには慣れてるから、小説としての出来うんぬんより先に、読んだ時に木嶋被告みたいな「お高くとまった」作品は見抜いてしまう。
それよりは素直に書かれた作文小説のほうがまだ期待値が高いと思われてしまう。期待値だから、そういう作品は累計までは残らないんだけどね。
だから、お高くとまった作品でも出来のいい作品なら、口コミで上位に上がってくるわけだ。あらすじで判断とか、とっかかりのページ半分とか2~3ページ読んだだけでスカした作品だと感じて切ったものでも、誰かがいいと評価したらもう一度読んでみて、ああ損したな、とね。(笑
体裁の整った文面見ただけでお高くとまってる、と無意識に判断してしまう読者も居るだろうし。小説なんて、ちょろっと読んだだけで評価できるようなものじゃないから、直観に頼る読者ほど、テンプレばかりを選ぶ結果に繋がる。
テンプレとかを書かない作者さんほど、この、木嶋タイプが多い。背伸びしてるのが見え見えっていうか、自分のオリジナルを表現するのに、他者からの借り物で体裁を整えてしまう癖がついてるというか。だから、嘘くさくてどこかお高くとまってて、読んでて引っ掛かるというか。
自分の言葉で表現するという基本が置き忘れられてしまってる作者さんってのは、日間ランキングとかに載ってくるテンプレ作品よりも、魅力のない作品を書いてしまってる。
しかも、体裁は整ってて、プロの作品のように文面が綺麗だから、どこがどう面白くないとかの説明がつかなかったりする。
・・・借り物ではないか、自分の言葉で書いてるか、ちょっと自分の作品を読み直してみて。
(わたしなんざ、こーゆー性格だから滲み出るんだろうねぇ、「お高くとまって偉そう」て。虚勢だよ、虚勢。見抜いてる人は見抜いてる。)