第十七回 遅れてきたスコップ
人それぞれ、面白い面白くないの間には個人差というものがあって、いくら流行りだからと言っても自分が面白いと思えないネタで創作をすることは出来ないと思う。
最初から強くて、敵対するものを蹴散らしていく、そういう描写も「相手が雑魚」なら面白くかける。いわば前座で、中ボス、ラスボス前の小手調べ、時間調整としての描写ならば。
後からもっと手強いのが出てくるというお約束の上での俺TUEEEならば、だ。
これが中ボス、ラスボスで雑魚レベルなんぞが出てきたなら、わたしなんかはあまりに手応えが感じられずに作品を面白くないと感じ、また、主人公も強いとは思えない。
それは、個人の感覚によるものなので、正しい正しくないじゃない。
拮抗する二者の戦い、というものは一番ワクワクするものだが、これは表現がもっとも難しいところで、読むのは好きだが書く方に回ると途端に自信がなくなるテーマの一つだ。
主人公のTUEEE描写も出来ない、やられた後の巻き返しカタルシスも出来ないからだ。魅せる方法はただ一つ、両者の凄味を読者自身と対比させてSUGEEするしかないから。
頭脳戦の拮抗型SUGEEは、両者を読者より頭のいい人間として描けばいい。デスノみたいに。
戦闘の場合が問題だ。これは、長い時間かけて下準備が必要で、雑魚から始まってどんどん主人公がレベルアップで強くなっていく描写を使って、読者に、「普通(=読者レベル)を超えた強さ」を持つことを理解させることが不可欠だ。
それで初めて、拮抗する両者がぶつかって、TUEEE描写抜きでもSUGEEになる。
ドラゴンボールやダイの大冒険なんかのように。
で、なろうで人気のものはどうなのか、というと。
なろう作品の場合は奇妙なお約束が出来ていて、「自己補正するのが当たり前」となっている。
TUEEE描写があれば、その背景はお約束でアレコレ自己補正して主人公の設定に付け足してあるんだろうと思う。だから、拮抗する強さを書く必要はなく、一番ラストの「ば、ばかな…!」だけ書ければOKなんだろう。そこに至る道筋は補正されてるから。
最近の中高生って、説明するのは下手なくせに、省略された文意だの発言だのの中身を読み取るのは得意だよなぁ、という話。
2chでも、「誰か翻訳してくれ」とか言われる意味不明レスでも、翻訳する人居るもんな。(笑
今回の紹介は、外サイトですだよ。
なんかスゲーの見つけちゃったからー。(笑
こっちもまだ『女神、砂漠に萌え』しか読んでないんだが、ぼちぼち他のも読んでいきたい。
(追加情報:この作者さん、出版寸前までいった事があるらしい。ブログ記事にあった。)
ロプノールのメダカ
http://katutadan.blog89.fc2.com/
ここからはちょっとした愚痴。
今回は、危惧する点もあって紹介するかどうか迷った。
なろうはなんせ、道徳観念がない人間のが多い困った場所なんで、パクられないかと心配なんだ。恥知らずばっかりだからな。最近は、紹介するのも嫌になってきてるくらいなんで、いい加減スコップ辞めようかなとかも思ってる。パクりネタ出してやるために紹介してんじゃねーぞ、コラ。
頼む、ほんと頼むから、パクリとリスペクトの違いくらい理解してくれ。まったく、新年早々よー。
一人がカッコいい下敷きを持ってきたら、みんなして「俺も、俺もー」て同じの買いに走るみたいに。
小学生か。