ワタクシ事で申し訳なし
ちょっと引っかかる事があったんで、古本屋で確認。
まずは有名どころの一般書籍系の作家さん。遠藤周作とか宮部みゆきとかとにかく目に付いた有名作家の本をランダムに2~30冊、冒頭部分5ページから10ページを読んでみた。
続いてラノベコーナーに移り、こっちはどれが有名とか人気作家とかまったく知らないんで、端から順番に棚2段分を同じく冒頭5~10ページ。
うん。なるほど。解りました。
結論だけ言おう。
『情景描写なんて要らない』
元々の書き方に戻すよ。
たぶんね、200冊は調べてきたと思うんだが、情景描写が2行以上書かれた作品は2冊しかなかった。
つまり、その場所がどんな場所だの、その部屋がどんな部屋だのの描写ね。
・・・ないんだよ。
森村誠一を読んでいて、おかしいな、と思ったのがきっかけ。
山村の廃れかけた村が舞台なんだが、それの描写ってのはほとんどない。
ハッタリかますための仕掛けで最初にF戦闘機のスペックがちょろっと書かれた程度。
言葉のマジックか。
「南アルプス」「廃れかけた山村」「最新鋭戦闘機」「黒い機体」そんな断片的な名詞だけでも、想像は出来る。逆に言うなら、想像を導くキーワードさえ提示していれば、地の文での詳しい情景説明なんて要らないってことだ。
最初の文章で合ってたんだ、不要な部分を削ぎ落して、なおかつ簡単な文章のみで構成した、内容の濃い小説。最初に目指した地点で間違ってなかったんだ!
情景描写は不要、ただし、仕掛けとしての活用法は存在する。
著名作家の作品に出ていた。わざと情景描写をして、ただならぬ雰囲気を醸し出すトリック。
これは、わたしも『電気豚の餌』で使った手だ、そういう場合でもなければ、情景を描写するための情景描写など不要。
設定説明の為の説明文が不要というのとまったく同じだ。
『エルフと水辺の花』では、情景描写のためだけに書くってのもなんか勿体無いから、間を取るためにも使ったりしてたが、あれはやっちゃいけない事だったか。
ああ、もう、悪い見本ということであのまま仕上げちまうしかないか・・。orz
(どーりでアクセスも評価も一番低い・・)
悪い見本なんで、よかったら読んでみて。
どう悪いかというと、「くどい!」の一言に尽きるんで、その点に注目して。
まだ書きかけだけどね。第二章からは書き方を戻すんで、その違いもついでに。
ま、まぁ、今まで情景描写なんぞほとんど無視してきたわけだし、練習と思えば無駄には・・orz
情景描写は要らない、と言い切ると「違う」と反発する人も居るだろう、無論。
だが、わたしが要らないとする情景描写は、「塊になった文章」だ。これもエルフを参照してもらえば一目瞭然。中には、詩的なその塊が好きだと思ってくれる人もいるだろう、せめてそういう風に邪魔にならないようにと心を砕いて書いたからね。「詩のように」受け止められるように計算して書いた。
だから、エルフを書くのにものすごく時間がかかっている。地の文の単語一つでも推敲してるから。
幸い、エルフはそういう詩的表現でも違和感ない内容だからいいものの、これを他の作品で使うのはまず無理だと思っている。
そしてもう一つ思ったのが、ラノベの読者層ってホントは「カイジ」とか、ああいうハラハラドキドキでラストにうわー!と感動するのが、やっぱり好きだろうな、という事。
ただ、その反面にハラハラドキドキはすっ飛ばしたい心理もあるんだろう、と。
たぶん、ラノベの読者層はそのままチームバチスタとかのドラマとかも観てるんだろうな、と思う。
今なら大河ドラマ『江』とかさ。
あれが解るなら、なろうチーレム以外だって読むはずだ、面白いなら。
チームバチスタや江に並ぶほど面白いなら、という事なんだろう。たぶん。
ハードル高すぎ。orz
読者の目が肥えている、ということだ。素人のハッタリのみで書かれた本格派小説など、見抜かれてしまうということ。読者も頭が良くなってるということ。
テンプレ小説というのは、つまり、お笑い芸人のネタのようなもの。何度か同じネタを聞いてもお約束が通じる間は笑ってもらえる。
その代り、「そのネタ古い」という日がいつか来るということなんだろうな。