■ ヘッポコ勇者と魔法性廃棄物
ある日、世界中の上空に奇妙な物体が現れる。それは只の岩のようだったりモンスターの顔のようだったり様々だ。当然、各国政府は調査に乗り出すが、何故か非常に積極的にとはいかなかった。
その物体を、困惑の目で見つめる一人のサラリーマン。
「あれは、まさしく魔法性廃棄物……。なぜ、この世界に?」
異世界では「へっぽこ勇者」と呼ばれ蔑まれた彼だが、今はこの世界に転生して平凡なサラリーマン生活を送っている。勇者の能力は保持しているものの、前世でのトラウマにより心に深く封印していた。
さて、彼が元居た世界では、ある時「魔法革命」が起こり、それまでは一部の人間の独占物であった魔法が、広く一般人にも広がる事となった。世界は急激に栄えたが、代償として恐ろしい魔放射線を出す魔法性廃棄物が大量に排出され、その処理にどの国も苦慮していたのだった。
そして時を同じくして、こちらの世界の原発から排出された大量の放射性廃棄物が忽然と姿を消すが、これは極秘事項として一部の人間にしか知らされていなかった。
世界の空に現れた異物が人々の目に慣れ始めた頃、魔放射線の影響で無機物や動物、果ては人間までもが魔物へと変化し始める。異形の者達の浸食に近代兵器でも苦戦する中、”へっぽこ勇者”だった男は何を思いどう行動するのか……。元へっぽこ勇者の悩ましくも爽やかな英雄譚を描く冒険ファンタジー開幕(……多分しない)。




