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■ 最強で最弱の魔王

僕は神様に文句を言いたい。そりゃ、転生する時に「誰にも負けない、最高の力を下さい」とは言ったさ。でもそれは、どこか人里離れた所で静かに暮らす為に言ったんだ。


そういう場所なら恐ろしい魔物もいるだろうし、兵に追われた盗賊なんかが逃げ込んで来るかも知れない。そんな奴らを撃退する為に、強い力を欲したのに。


実際に生まれ出たのは魔界のド真ん中。しかも千年に一度生まれる最強の魔王としての誕生だった。周りはおぞましい魔族だらけだし、そいつらにはメチャクチャ期待されている。


しかも、魔王降臨を聞きつけてやって来た勇者たちを一瞬で屠ったのが災いし、魔族たちには「名実ともに最強魔王」なんて言われている。ちょっと腕を振っただけで、選ばれた勇者一向が即死するなんて思ってもみなかったよ。前世では、虫も殺せない「最弱男」と、いじめられていたのに……。


そして魔界の大臣たちは「これで怖いものは何もない。人間界へ侵攻しましょう」なんて言っている。冗談じゃない。もし成功したって、そのあとは、人間界と魔界を治めなければいけないじゃんか。僕は、ただ静かに暮らしたいだけなのに……。


欝々欝々、鬱でしかない。


え? そんなの魔王の権力で、拒否すればいいだろうって? 無理無理。前世ではキャッチセールスさえ断れなかった意志の弱い僕に、そんな事が出来るわけがない。


「陛下、出陣の準備が整いました」


側近の悪魔が、ドアをノックする。


僕は絶望の中、熱狂する魔族民衆の前へと進み出た。

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神様の勘違いで最強の魔王として転生した軟弱少年。彼の熱望する、たった一人の気楽なスローライフは実現するのか? 最強で最弱魔王の運命や如何に?


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