第1話「目覚め」
「あー暇」
日が差し込む教室で俺、継守玲音は授業を受けていた。いつもと変わらない授業。いつもと変わらない窓の景色を見ていた。
「ここは4√だからな。覚えとけよ~」
どんどんと問題が解かれている中、俺は寝てしまった。
「はい、終わるぞー日直~?」
「きり~つ、きょうつけ~、あざっした~」
最後の授業が終わり、下校になった。
特にする事もないので少し寄り道をする事にした。
「今日はあの神社の方から帰るか」
最近俺は散歩が趣味なので、遠回りして家に行く。
「この辺は不気味だなー」
俺は周りが少しどんよりしているのを見て言う。
「まぁ、自然を見て癒されるか」
(昨日は散々ゲームでキレたからね!)
「お~、ここは雰囲気あるな」
俺は境内に入ってみる。そこには少し小さな社殿とお稲荷様が数個配置されていた。
赤色の社殿の前に立ち、少しのお賽銭を入れる。
(一応祈っとくか)
「ダイヤに行けますように」
俺はそう祈り、再び歩き出そうとした瞬間。
一気に背中に悪寒が走る。後ろを振り返る。そこには人形の人間?のようなものがいた。
飛び出た目。歪な骨格。およそ人間とは思えない色。
「え?コスプレ?」
俺が話しかけようとした瞬間、体に衝撃が走る。
激しい痛みと共に俺は数メートルは吹き飛ばされた。
「がはっ………」
逃げようとするが足が動かない。
またそいつは踏み込んできた。
「おらっ!」
俺は咄嗟にそいつの拳を防ぎ、取っ組み合いになる。そして蹴りを数発入れた。
「ふぅ…ふぅ…」
息が上がる。俺はとりあえずここから逃げる事にした。
「なんだよまじであいつ!」
全速力で走りだす。しかし…
「え?」
次の瞬間には、もうそいつは目の前にいた。
顔面に重い一撃が入る。
「ぐふっ……」
俺はその場に痛みで倒れこむ。
頭からは血が垂れてきて視界が赤に染まっていく。再び逃げようと足を動かす。しかしそいつを押し返そうとした瞬間。
「いった!!」
攻撃で右手の指が数本吹き飛んだ。感じたことのない傷みを手から感じる。
「くそくそくそ!」
俺はその辺にあった木の棒を振ってみる。しかし、すぐにおられる。すると何発も蹴りを浴びせられる。
「ぐふぇ!がはぁ....」
俺は全身を動かせない程の痛みに襲われる。すると化け物は何を貯め始めた。
(ははは...俺ここで死ぬのか)
その時だった。中性的な顔、白銀の髪を靡かせている人物がそこには立っていた。
「大丈夫?」
その人は俺に手を差し伸べてくる。
「うし…ろ…」
俺は必死に後ろの奴に指を指す。
「後ろ‥?ああ、こいつね」
そうその人は言うと、化け物の背後に回り込む
「散れ」
そういいその人は化け物をぶん殴る。そうすると化け物は一瞬で弾けとんだ。
「始めまして。私は零音。君は?」
「玲音…」
「いい名前だ」
そういうとその人はなんと指を直した。
「え...?なんで...?」
俺は聞く。
「俺の能力だ。簡単な怪我くらいなら戻せる」
「能力...?あの...化け物は...?」
「あれは悪意、人から出来た化け物さ」
「悪意…?」
「そう。化け物だね」
「そう…で……すか………」
余程ダメージが溜まっていたのか、俺は意識を手放した。
プルルルルル
「あ、もしもし?零音だよ」
「はいはい?どうした?」
「新しい覚醒者見つけたよ~」
「まじ?」
「まじ」
「じゃあ、今度見に行くよ」
「はいはい」




