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朝の体操

 うちの神社の夏休み朝は早い。


 何故なら6:30から朝のラジオ体操をやっているからだ。なので夏休みに前日から、夜、眠くなると人間の姿になるから、変な感じ。


「眠い」

 早朝、僕は、眠い目をこすって起きる。とても眠い。


「なんで、6:30からなの眠いよ……」

 

 僕より先に起きた、みずほちゃん朝の用意をしながら答える。


「この前の踊りのおじさんとお父さんは、朝やるラジオ体操が好きだからだよ。おじさんから、夏休み前にラジオ体操やりますか? って連絡が来て『やります』ってところに、〇するといろいろ送ってくれる仕組みみたい。だから寝てたいなら寝ててもいいよ」


「行く。そしてねこのスタンプを押すの」


 僕は、鞄から出て来る制服に着替えて、鞄にパジャマをしまう。朝の準備をしてから神社の境内(けいだい)で、待っていると子供達がやってくる。


 するがくんもたろうくんもサッカーの練習をしているのか、どんどん日に焼けて小麦色になってきている。


 僕とあずき先輩は、少し離れたところで、ベンチに座りみんなの様子を見降ろしている。

(なんかちょっ寂しい気持ち)


 横を見るとあずき先輩もただ、みんなを見ていた。長い黒髪をなびかせて、ベンチの座る部分を、両手で掴み。ちょっと猫背になってるあずき先輩。そんな先輩もちょっとなんだか寂しそう。


「あずき先輩、僕が来てよかったね」


「そうだな」あずき先輩が、ぽつりと言った。そしてちょっと顔をさげる……。


(あずき先輩……も寂しかったのかも……)


「ひとりは……「あずき先輩、抱っこしてあげますね」」


「調子に乗るな」


 あずき先輩は、僕の帽子の先のつばの部分を下にさげて、僕がだっこをするのを邪魔した。抱っこはいいのに。ぷんぷん!


 6:30になるとラジオ体操が始まる前に、朝のお勤めを早めに、すませたお父さんが出てきた。お父さんは、今日もジャージ姿、ジャージ姿もかっこいい。


「お父さ――ん」僕が、大きな声で呼ぶと、手を振ってくれた。


「あずき先輩、お父さんが、手を振ってくれたよ!……でも、みんなの前でこっちに手を振ってもいいのかな? 何人かこっちを見てたけど……」


「なら、呼ぶなよ。でも、おとうさんは、そう言うところがあるって、みんなに知られてるからいいよ。」


 ラジオ体操を一生懸命やっている、あずき先輩はそう答えた。それを見て、僕も慌ててラジオ体操を始めた。


「ねぇねぇあずき先輩、地面にどんどん手が付くよ、凄い? ねぇ、凄い?」


「まぁ猫だから……、でも、凄いと思うよ。うん、けが予防にもなるんじゃないかな?」


「で、しょ――う。」うれしくなって、何度もあずき先輩を、見る。そしたらあずき先輩は、次の体操やってて、慌てて僕も真似をした。


 いよいよ、最後の深呼吸。一番、深呼吸が覚えてるんだよね。もう完璧と言っていいくらい。


 深呼吸が、終わると、あずき先輩が猫のはんこを押してくれる。今年は、ねろちゃんのはんこらしい。毎年違うので、人間版の時のはんこもあったらしいから、いつかそっちも見たい!



 ラジオ体操の子ども達も、はんこうを貰うと次々帰って行く。少し待つと、するがくんとたろうくんが、一緒に僕たちの目の前を通って行く。


 僕たちが、その後に続くと、するがくんが体の下の方で、手を振ってくれる、僕たちも手を振る。


「藤井、宿題やった?」


「俺にしては、まぁまぁやってるかな? それよりゲームしないか? これから」


 僕達は、慌ててたろうくんを応援する。


「たろうくん、宿題出来て、凄い!立派だよ!」


「でも、去年の大変な日々を思い出せ! 後、少しで終わる頑張れたろうくん!」


「あっ、今日はちょと忙しいかな? 明日遊ぼうか?」するがくんも、僕達に協力してくれるようだ。僕達の視線はたろうくんに集まっている。


「じゃ……宿題やるか……」


 僕達と、するがくんは、ハイタッチして喜んだ。驚いた、たろうくんに言い訳してたけど。たろうくんの勉強習慣は、出来たみたいだし。これから8月まで応援お休みだ~。


 するがくんたちとは、そこでバイバイしてお別れ。


 今日はおうちで、様子見?で食べていいって言われた、かき氷の氷をすこしだけー食べられる~ぅ。色の付いたシロップはないけど、きっと冷たくて幸せ。素晴らしい。




「明日から、踊りの稽古が、始まりそうだなぁ……」あずき先輩がちいさな声で、つぶやいた。


 しかし幸せ気分でいた僕は、あずき先輩がそう言ったのを聞いたけどすぐ忘れた。


        おわり

見ていただきありがとうございましたー!


また、どこかで~

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