#7,5 学園サバイバル!<後編>
前回の続きです。
ー学年行事当日。
JACCSの事も気になるが、とりあえずは学年行事が先決だ。その時…ピンポーン、パンポーン、と放送で、「今から始めまーす!3、2…」
この声は生徒会長だ。…まぁ、女ですな。(やっぱ苦手…)
「1…スタート!」
そして始まった。
司令塔の土居が、
「じゃ、ジュン、囮頼む!」
やっぱり…だから嫌なんだ…
「ハハハハ、囮って、ハハハハハ」
と、レイが笑う。
「しゃーねーだろ!型にはまってるんだ、もう」
廊下の方を見ると、他のクラスの奴が中をうかかがっている。仕方ない…
「うらぁ〜〜〜〜!」
と、廊下に出ていくと、何かにつまずいた。すると、外にいた奴は俺を踏みつけて教室に侵入していった。机の壁があるからそう簡単にはいかないが。どうやら、扉の目の前に糸が張ってあったらしい。だからこけたのだった。教室から、
「ジュンの役立たず〜〜〜〜!」
という声が聞こえた。
任務は遂行したので、自由行動にする事にした。
理科室の前に来た。理科室は中立地帯なので、占拠すれば好きに使える。ふと、廊下から教室を覗くと、ガイコツの標本が動いた様に見えた。
「ギャッ!」
と、短く叫んでみたが、やっぱ気になるので、理科室に入ってみた。
理科室に踏み入れるてジメジメしていた。やっぱり、見間違えかなぁ、と思ったら、なんか飛んできた。…このパターン…
周りの物が俺を囲うようにして浮いている。
「悪いね、人間君…ここで死んでもらうよ…」
「お前、JACCSの奴か!」「ほー、我々を知っているんだ…」
「くそっ!」
と、言ってもこの状況なので、むやみに動けない。足元に何か落ちている…暗いので、よく分からないが…箒か。パッとひらめいた。これは行ける!
「Bye!」
「おりゃっ!」
俺は箒の根元をもち、目一杯に力を入れ、棒高跳びの要領でジャンプした。箒は犠牲になったが少しチャンスが出来た。すると、頭の中に声が響いてきた。
「いい回避でしたね」
「だれだお前?」
「アナタはピンチですね、今」
「それがどうした?」
「アナタに一時的に力を与えましょう」
「え?ちょっと待て!」
しかしもう声は聞こえなかった。
「体に力が宿ってくる…」ふと自分が誰かと入れ替わった気がした…
「テメーをぶっ潰す!」
「随分性格が代わったな」「ごちゃごちゃうるせー!」
奴の後ろに素早く回った。「早い!?」
素手で軽く殴ると、奴は教室の端から端まで飛んでいった。辺りのビーカーが砕け散った。
「くそっ!退散…」
「そうゆう訳には行かないぜ」
今度は地面に向かって殴ると、亀裂が伝って行った。奴の所に駆け寄ると、もう戦闘不能状態だった。
そこに理科の教員が、
「お前らなにやってんだ〜〜〜〜!」
と、怒鳴りこんできた。
今、俺は奴の付き添いで保健室にいる。レイも一緒だ。あの後、肝心の学年行事はどうなったかというと、なんと俺たちのクラスが優勝した。俺がいた理科室を拠点にして勝ったらしい。レイは言った。
「しかし、ジュンもよくやったね。この子もJACCSの子でしょ…」
「まぁね」
しばらくすると、そいつは目を覚ました。
「うーん…ここは」
「保健室だ」
「君強かったね。僕は飛山武<とびやま たけし>。ポルターガイストが効かないなんて…お手上げです」
武は両手を挙げる。
「お前らの目的はなんだ?」
俺は単刀直入に聞いた。
「目的…それは分からない…でも何か計画を企てている事は確かだね」
「なんで分からないの?」と、レイは聞いた。
「JACCSに入って、敵を倒すと力が貰えるんだ。だから…」
「人を襲った…か」
「うん…もう足を洗うけどね…」
帰り道、俺はレイと話し合った。力は必要か?何が大事か?ー答えは出ないが俺たちはそれを探し続けるだけだ。
<続く……>
本当に全く関係ないですが、最近ボーダーブレイクというゲームをやっています。(ホントに関係ねぇ)