#5 絶体絶命!
「この前の件は加点だね」「この前ってのは…あの笹木のやつか(番外編参照)」今、俺はリビングでゆったりして、スローライフを満喫している所だ。段々、レイとの生活にも慣れてきた。そりゃ、問題もあるけれど…この前の時は大変だった。土砂降りの時、ずっと外に出て、ペンダント捜しという、任務をこなしていたため、風邪をひいてしまった。一緒にいたレイは風邪をひいていなかったけど。やっぱり、人間じゃないのかな…多分。ボーッとしていると、
「どうしたの?」
と、レイが顔を覗かせた。「イヤ、何でもない…」
俺は思い切って聞いてみた。
「レイって…人間なのか?」
レイはしばらく黙っていたが、
「分からない」
と、言って、外に出ていってしまった。俺は何だか罪悪感に追われてレイを捜すことした。
外に出ると冷たい風が吹き付けてきた。時たま、思い出したように、レイ!と、呼んでみたり、電話を掛けてみたりもしたが、効果はなかった。しばらくとぼとぼ歩いていると、目の前の地面にナイフが突き刺さっていた。俺が後退りするとナイフが雨のように降ってきた。ふと上を見ると、建物の上から、誰かが俺目掛けてナイフを投げている。逃げながらだから、顔は分からなかったが、多分…女だ。とりあえず、路地に隠れて、様子を見ようと考えた。隙を狙って、路地に転がりこんだ。ここはちょっとした土地勘がないとわからない場所だ。ホッとしていると、そいつはここに気付いた。まさか見つかるとは思っていなかった。土地勘があるやつか、あるいは…しかしそんな事考えている余裕は無かった…奴は、ナイフを投げる構えをしている。絶体絶命のピンチ!
<続く……>
急に2話位前からあとがきを書き始めましたが、かなりのハイペースで書いています。(一個、一個が短いので、苦にはなりませんが…)ここまで読んでくれている人は少ないと思いますが、どうぞよろしくお願いします!