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人狼ゲーム「Wolf」  作者: 狐踊子草
1/2

始まり


 暗い。


 暗い。


 真っ暗な部屋。


 『皆様!ようこそお越しくださいましたー!(わたくし)、ゲームマスターのウィルと申します!』


 突然聞こえてきた、耳を劈くような、活発な声。


 部屋が明るくなる。


 『改めまして、人狼ゲーム「Wolf(ウルフ)」へようこそ!』


 明るさに目が慣れ、声の正体が見える。

 モニターの中を自由に動く、小さな女の子だ。

 獣の…… 狼の耳を生やしている。


 『今回の参加者はこちら!仲良くやってね!』


 参加者の顔と名前が映る。


 『では次!ルールを説明しまーす!』


 直ぐに画面が切り替わる。

 後で自己紹介をしろ、ということなのだろう。


 『「村人」「人狼」「てるてる」の3つの陣営に分かれます!

  「村人」陣営は、村人、狩人、占い師、霊媒師、です!

  「人狼」陣営は、人狼、狂人。

  「てるてる」陣営は、ま、てるてるだけ!分かった?』


 役職の下に、マークが付いている。

 役職を簡単に表すものだろう。


 『ルールは簡単!人狼が全滅すれば、「村人」陣営の勝ち!

  逆に、人狼より「村人」「てるてる」陣営の人数が少なくなれば、「人狼」陣営の勝ち!

  そして!てるてるが吊られたとき!「てるてる」陣営、てるてるの一人勝ち!』


 女の子…… 否、ウィルは、くるくる回りながら説明をする。


 『それでは!貴方の役職は、こちらです!確認したー?確認したら、ドアを開けて、広場に行ってね!案内板あるから、道には迷わないはずです!』


 画面には、黒い狼のマークが浮かぶ。

 なるほど。自分は人狼だ。

 部屋のドアを開け、外に出る。


 『あ!1つ言い忘れてた!否、違う、2つ!』


 ウィルの声が後方から響く。


 『1つ!フードは取っちゃ駄目です!取ったら、強制的に「追放」させていただきますからね!

  2つ!勝った際の景品!』


 後ろ手でドアを閉じる。

 フードと獣の耳が微かに擦れる。


 『勝った際の景品は、貴方の命です。』

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