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この異世界でも、ヤンデレに死ぬほど愛される なろう版  作者: 緋色の雨
第二章

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エピソード 2ー2 生地の代償

 復活したばかりのウェルズさんを、アーシアさんが愛おしそうに抱きしめている。

 リザレクションを使ったおかげで、辺りに飛び散っていた血は全て消えているので、その様子からは、さっき剣で切断して返り血を浴びたりしてた人にはとても思えない。


 ……思えないんだけど、


 ヤンデレ恐い。ヤンデレ恐い。ヤンデレ恐い。ヤンデレ恐い。ヤンデレ恐い。ヤンデレ恐い。ヤンデレ恐い。ヤンデレ恐い。ヤンデレ恐い。ヤンデレ恐い。


「もぅ、ご主人様? いつまで怯えてるんですか?」

「いや、普通に一生トラウマになるような体験だからな?」


 恐怖耐性やらがあったから、この程度で済んでいるけど……あの光景を目の当たりにしたら、普通は心を病むと思う。


「もう、心配しすぎですって。そもそも、ご主人様は不老不死じゃないですか。なにを怖がる必要があるって言うんですか?」

「いやでも、信じていた伴侶に睡眠薬で眠らされて、一刀のもとに斬り伏せられるとか、人間不信になると思うんだけど……」


「大丈夫ですよ。ご主人様はあたしが守ってあげますから」

「……そうだな」


 そのクラウディアが最近は信用ならない――とか言うと、それこそヤンデレに覚醒しそうな気がしたので、俺はこくりと首肯した。


 いや、もちろんクラウディアのことは信頼してる。

 クラウディアが俺に敵対するなんて想像できないし、外敵からは本当に守ろうとしてくれるだろう。それは、文字通り命と引き換えに俺を救ってくれたことからも分かる。


 だけど、だけど――だ。

 こう、なんと言うか……信頼は出来ても信用は出来ないというか、うっかり怒らせるとなにをされるか分からないというか……


「ご主人様、早く行きましょうよ」

「……ええっと、なんだっけ?」

「カリンのところです。洋服の生地を売ってもらうって言ったじゃないですか」

「……おぉ。そうだったな」


 一度は諦めた、服飾の道を目指すという夢の第一歩。首と胴体がお別れする光景を見たくらいで動揺してる場合じゃなかったな。


「よし、それじゃ行こうか!」

「……ご主人様って、なんだかんだいって切り換え早いですよね」


 服飾の方が重要なだけである。



 ――という訳で、街を二人で歩くことしばし。クラウディアの幼馴染みの実家が経営しているという、生地屋さんにやって来た。


「すみませ~ん、生地を売って欲しいんですけど」


 ウェルズさんが色々としがらみがあるようなことを言ってたけど、クラウディアはまるで気にした風もなく、店の中へと入っていった。


「うちは卸業で、個人への販売はやってないんよ……ってクラウディア!?」


 店の奥で作業をしていた黒髪の少女が、クラウディアを見て目を見開いた。そして、物凄い勢いでクラウディアの元へと駆け寄ってくる。


「うわ、ほんとにクラウディアや! どういうことなん!? 奴隷として売られたって聞いてたけど、嘘やったん!?」

「ちょ、カリン、せ、説明、するから! ゆ、揺すらないで~っ」


 ガクガクと揺すられて、胸を揺らすクラウディアが悲鳴を上げている。かなり困ってるみたいだけど、眼福――こほん。敵意は感じないから見守る。


 たゆんたゆんなクラウディアを堪能していると、カリンが不意にこっちに視線を向けた。


「にーさん、なんのようか分からんけど、ごめんな。今日はもう店じまいや。うちはこれから、愛するこの子と初夜を迎えるから、出て行ってくれへん?」


 もうやだ、この世界。まともな人間が俺しかいない!


 ……いやでも、これはあれかな? カリンはクラウディアに好意を抱いていて、でもそのクラウディアが居なくなって病んでいたところに、クラウディアが登場。

 しかも、俺のスキルで、そのヤンデレ属性をまして暴走……と言うコンボなんだろうか?


「ちょっとカリン、ご主人様に変なこと言わないで! ご主人様、違いますからね! ご主人様が浮気をしても、あたしは浮気なんてしませんからね!?」


 ……なんか、微妙にトゲがあるのは気のせい、なんだろうか?


「……ご主人様、やって?」


 あぁ……もっとでっかいトゲがこっちに。

 俺は「店じまいじゃ仕方ない。今日は帰るよ」と回れ右をした。


「ちょいと待ちぃや、にーさん」


 あぁぁぁぁ、腕を掴まれてしまった。


「……な、なにか用か?」

「にーさん、クラウディアと一緒に店に入ってきたよね。一体どういう関係なん?」

「俺は、えっと……」

「ご主人様は、あたしのとってもエッチなご主人様です」


 クラウディアさん。それは、わざとなんですかね? さっさと逃げようとした俺に対するささやかな復讐とかなんですかね?


 ……顔を盗み見たら、あっかんべーをされてしまった。


「にーさん、聞いてるんか?」

「え、いや……なに?」

「だ か ら、ご主人様っちゅうのはどういう了見なんやって聞いてるんや! しかも、その、え、エッチなって!」

「……ええっと。色々とあって、クラウディアは俺が奴隷として買ったんだけど」

「くっ! やっぱりそういうことなんか!」


 カリンはなにやら怒りに震えている。

 怒りの対象が、クラウディアを売り飛ばした両親に向けられていたら良いなぁ……


「つ、つまり、エッチなご主人様っちゅうのは、ク、クラウディアに……ゆ、許さへん! 絶対に許さへんよ! クラウディアの純潔はうちがもらうんや!」


 淡い期待も儚く散って、俺はぶんぶんと揺すられる。

 だけど、俺が弱音を吐く前に、カリンの腕をクラウディアが掴んだ。


「カリン、あたしを心配してくれるのは嬉しいけど、ご主人様を傷つけるのは許さないわよ」

「ク、クラウディア。……もしかして、奴隷の契約でそう言わされてるんか?」

「え? うぅん、あたしは別に……」

「心配する必要はあらへんよ! 今すぐ、この男を物理で説得して、クラウディアを救ってみせるからね。ちょっとだけ我慢やよ!」


 この子も、人の話を聞かないタイプだ。


「カリン、話を聞いて。あたしはなにも我慢なんてしてないから」

「皆まで言う必要はないよ。すぐにこの変態から取り返して、うちがクラウディアの純潔をもらってあげるからな!」

「あ、それは無理だよ? あたしの純潔は、もうご主人様に捧げた後だから」


 空気が凍り付いた。


「……じょ、じょうだん、やんね?」


 カリンの視線を受けたクラウディアはにっこり。それに絶望したカリンが、最後の希望とばかりに、俺へと視線を向ける。

 それに対して俺は……無言で視線を逸らした。


「……ほ、ほんまなん?」


 今度はクラウディアに視線を向ける。


「嘘じゃないわ。毎日ご主人様に可愛がってもらってるの。あたし、とっても幸せよ?」

「ま、毎日……そんな、うちが、うちがもらうはずの純潔が。クラウディアが、どこの馬の骨ともしれん男に穢されてしもうたんか……」


 カリンは木張りの床に突っ伏した。



 その後、俺がクラウディアのご主人様になった経緯と、布を買いに来た経緯を説明した。

 過程で色々とあったけど……クラウディアが今は幸せだと繰り返し説明し、そのたびにカリンのHPが削られていき……やがて死んだ魚のような目で納得してくれた。


 なんか……うちの愛するクラウディアが、穢されて……とか、ひたすら呟いていたから、納得したと言うよりは、壊れたといった方が正しいかもしれないけど。


「そんな訳で、あたしの実家を救うために、ご主人様に生地を売って欲しいの。協力してくれないかな?」

「クラウディアが。うちがもらうはずやったクラウディアの純潔が」

「……ちょっと、カリン、聞いてる?」

「クラウディアが、うちのクラウディアが男に穢されて。あんなことやこんなことまで……そんな、そんな……想像するだけで胸が苦しくて……なんや、なんやっ、興奮してきたわ!」


 ヤンデレな上に変態じゃないですか、やだー。


「ええっと……カリン?」

「――はっ!? う、うちは別に、寝取られになんて興味ないよ!?」

「そんなこと言ってないでしょ。生地を売って欲しいって言ってるの」

「あ、あぁ。生地ね。生地……対価……ひらめいた!」


 なんか、嫌な予感しかしない。

 いや、他に選択肢がないからどうしようもないんだけど。


「えっと……にーさん?」

「ユズキだ」

「えっと、そしたらユズキにーさん、うちのことはカリンで良いよ。……で、貴族が着る服に使うような生地が欲しいってことなんやね」

「そうだけど……可能か?」

「もちろんや! 奥の倉庫に、色々な生地があるから、好きなのを選ぶとえぇよ」


 という訳で倉庫に案内してもらった。

 なんか、急に親切なのが非常に気になったのだけど……倉庫にやってきた俺は、そんな不安はすぐに忘れてしまった。


 驚くような種類の生地が、いくつも揃えられていたからだ。


「これは……凄いな」


 お世辞でなければ、技術力の違う異世界であることを考慮した発言でもない。そこに揃えられているのは、前世の世界と比べても遜色のない生地の数々だった。


「カリンの店には、嫌がらせはないのか?」

「うん? あぁ……そう言えば、ウェルズの洋服店に生地を売るなとか言われたし、最近は交易で手に入る生地もずいぶんと減ってたな。けど、それがどうかしたん?」

「いや、やけに生地の種類が充実してるなって思って」


「あぁそれは、圧力や交易とは無縁やからね」

「……ん?」

「ここにある生地は、うちが作らせた物ばっかりなんや」

「――カリンは、自分で生地の織り方やあらたな素材を研究してるんですよ」


 クラウディアが横から教えてくれる。


 個人で研究……それが事実なら凄い――と言うか、凄すぎる。

 様々な生地が揃っていて……中にはベルベットまで存在した。これってたしか……地球だと13世紀くらいに生み出された生地のはずだ。


 色々と進化の仕方が違うとはいえ……これはちょっとオーパーツな気がする。魔法のある世界だから、そっち系でたまたま完成したか、もしくはカリンが天才か、あるいは……


「クラウディアは、カリンのことをよく知ってるみたいだけど、幼馴染みなのか?」

「ええ。物心ついた頃からずっと一緒でしたけど……どうしてそんなことを聞くんですか?」

「いや、仲が良いからちょっと気になっただけだ」


 なんて、本当はカリンが俺と同じ転生者かもなんて思ったのだ。けど、物心ついた頃から一緒ならそれはなさそう、かな。


 なんにしても、この手の生地があるのはありがたい。俺がイメージしていたより、ずっと素敵なゴスロリが作れそうだ。


「ここにある生地は量産できるのか?」

「生地によるけど、今のままじゃ量産は厳しいかな」

「そっか……」


 まぁ、貴族用の最高級品と考えれば、量はそんなに必要ない。と言うか、ローズに認められたら、量産するための資金提供とかもあるはずだ。

 全ては、ローズのためにドレスを作ってから、だな。


「ちなみに、この辺の生地はいくらくらいだ?」


 もし本当にカリンのオリジナルであれば、その価値は途方もない。場合によっては、ローズにデザインを見せ、先に代金をもらうなんて手順も考えたんだけど――


「これらは全部趣味で作ったものやからね。クラウディアのためなら、ただでも良いよ」

 カリンはとんでもないことを言い放った。


「いやいや、ここにある生地は全部、カリンが作ったオリジナルなんだろ? なら、途方もない値段がついたっておかしくないはずだぞ」

「え、そうなん?」

「うん。売る相手を間違えなければ、だけどな」


 相手を選ばなきゃ、買い叩かれる。いや、買い叩かれる程度ならまだ良いけど、下手をしたら技術を奪われるなんて可能性も十分にある。


「つまり、にーさんやったら、適正の価格で買ってくれるちゅうことなん?」

「そうしたいところなんだけどなぁ……」


 希少価値を考えると、どうやっても値段がとんでもないことになる。

 俺の手持ち――ウェルズさんにお金を渡した今残っているのは、金貨五枚弱。ボディやらなんやらを揃えることを考えると……適正の金額は払えそうにない。


「作った服を売った後でなら払えるはずだけど……後払いってわけにはいかないよな?」

「うぅん。そうやね。もともとただのつもりやったし。一つ、うちのお願いを聞いてくれるならかまわへんよ?」

「……そのお願いって?」

「頼みちゅうのは他でもあらへん。一度で良いから――」


 カリンが俺に耳打ちをする。その内容に、俺はそんなの無理だ――と天を仰いだ。

 ……あぁいや、よく考えたら、クラウディアにはさっき発現したスキルがあったな。


「……ご主人様? カリンになにを言われたんですか?」

「いや、たいしたことじゃないよ。別に……それくらいなら、良い、かなぁ」


 よく考えたら今更だし――なんてことを考えつつ、カリンに了承したと伝えた。


「……マジで?」

「なんだよ、そっちが言い出したんだろ?」

「いやまぁ……そうなんやけど。ほんまに良いん?」

「うんうん。そういう訳だから、しばらく布を選ぶ時間をくれないか?」

「布? あ、あぁ、そういうこと。分かった、それじゃゆっくり選んでや。うちは向こうで作業をしてるから、終わったら呼びに来てや」


 俺の意図を察したカリンが、そそくさと立ち去っていった。


「……ご主人様?」

 状況を飲み込めないクラウディアが小首をかしげる。俺はそんなクラウディアの頭にぽんと手を置き、なんでもないよと言った。

 そして――無言で、女神メディアの祝福をアクティブにして、能力の向上――そして、精神高揚+57%を俺とクラウディアにつける。


「さっそくだけど、クラウディアのステータスウィンドウを見せてくれないか?」

「ふえっ!? きゅ、急になにを言い出すんですか!? こんなところでステ――っ」


 ステータスウィンドウと言いそうになったクラウディアの口を手のひらで塞ぐ。クラウディアは目を白黒させ、どうしたんですと訴えかけてきた。


「いや……ほら、あんまり大きい声を出したら、カリンに聞こえるかもしれないだろ? ステータスウィンドウを弄れるのは、一応秘密だしな」


 耳元で囁くと、クラウディアの身体がびくりと跳ねた。


「わ、分かりました。でも、どうして急にステータスを?」

「それは……えっと、そう。服を作るのはかなりの手間が掛かるからな。クラウディアにも手伝ってもらおうかと思って」

「針子ならお店で雇ってる人が何人かいますよ?」

「そうなんだけど……俺はクラウディアにも手伝って欲しいんだ」

「そういうことなら、後で良くないですか?」

「いや、クラウディアがどのくらい出来るかで、服のデザインを変えるから」


 もちろん、出任せなのだけど、俺は半ば強引にステータスウィンドウを開かせた。


「ありがと、それじゃ……ちょっと色々と確認するな。えっと……裁縫がCか。少し低いかもしれないけど、これならサポートくらいは出来るかなぁ」


 ……なんて、それらしいことを口にしながら、クラウディアのステータスをゆっくり、ゆっくり、焦らすように操作をしていく。


「んくっ。ご主人様、なんだか……いつもより優しい……んっ」


 俺が触っているのは、クラウディアが開いたステータスウィンドウ。

 だけど、ステータスウィンドウはその人の存在そのものを表している。俺に触られると、クラウディアは自分の内側を触られているような錯覚に陥るらしい。


 という訳で、俺に執拗にステータスウィンドウを弄られているクラウディアは、徐々に切なげな声を漏らし始めた。


「はぁ……ご、ご主人様ぁ、まだっ、ですかっ」

「こっちのスキルとかも確認しておきたいから、もう少し我慢してくれ。それと、あんまり大きい声を出すと、カリンに聞かれるかもしれないぞ?」

「そ、そんなっ。カリンに聞かれたら、あたし、恥ずかしいっ」


 カリンに聞かれるかもと言った瞬間、クラウディアの反応が艶を増した。


 ……まあ、予想どおりだ。クラウディアのステータスには、恥ずかしがり屋:F、羞恥心が時に快楽に変わるみたいな能力が発現してたからな。

 なんてことを考えながら、俺は素知らぬ顔でステータスの操作を続ける。


「ほら、声が大きいぞ?」

「それはっ、分かってっ、ますけどぉ。これ、ご主人様にされてるときのことを思い出しちゃって、あたし、あたしっ」


 クラウディアが倒れそうになる。


 ステータスウィンドウから手を離した俺は、身体を半分回転させて、クラウディアの身体を正面から抱きしめた――ところで、思わず咳き込みそうになった。

 クラウディアの後ろ。わりと近い物陰から、カリンがこちらを盗み見していたからだ。


 ……いや、実のところ、カリンが盗み見しているのは予想どおりだ。


 さっきカリンにお願いされたのは『うちの愛するクラウディアが、にーさんに穢されるところを見学したい』という、予想どおりと言えば予想どおりのお願いだったからな。


 それで考えた結果が、エッチしてるように見せかけて、実はクラウディアのステータスウィンドウを操作しているだけ――と言う計画だったんだけど……

 まさか、こんな近くで覗かれてるとは思わなかった。


 なんか、はぁはぁ言ってるし、もぞもぞと動いているし、俺の演技には気付いてはないようだけど……と思っていたら、クラウディアが俺の腕にしがみついてきた。


「クラウディア、どうかした……」


 その先は口にすることが出来なかった。

 ――否、口にする必要がなかった。


 軽く開いた唇からは荒い息が漏れ、濡れた瞳で俺を見上げている。クラウディアは一目でそうだと分かるほどに欲情していた。


「ご主人様ぁ……あたし、もぅ我慢できません」

「い、いいいや、ここはほら、幼馴染みの家の倉庫だぞ?」


 さすがに、初対面の少女に盗み見されている状況ではいたせないので、慌てて諭す。


「それは……ちょっと恥ずかしいですけど。……でも、カリンは、呼びに来るまで待ってるって言ってたから、大丈夫ですよぉ」


 いや、それ、クラウディアをそう思わせるための嘘だから! 思いっきり後ろにいるから!

 そう訴えようとした口は、クラウディアの唇によって塞がれてしまった。


「んんっ、クラウディア?」

「……ふふっ、ご主人様が悪いんですよ? こんな場所で、あたしのステータスウィンドウを弄り回したりするから。だ か ら、責任……とって、くださいね?」


 俺を上目遣いで見ながら、唇をちろりと舐める。

 そんなクラウディアを前に我慢できるはずもなく――カリンの存在に気付いたクラウディアが悲鳴を上げるまで続いた。

 

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