夢
町の東へ向かうと湖があった。あまり大きなものではなかった。近寄ると眠気がした。どうしたことか。意識が保てない。俺は眠りについた。
気が付くと見たことがない場所にいた。周りには花畑が広がっている。赤や黄色のきれいな花が咲いているが、なんの花だかわからない。それらはどこか奇妙な形をしていた。まるで俺という闖入者を拒むかのような雰囲気を持っている。しかしなぜか妙に気分がよかった。夢心地で暫く歩いていると、やがて花畑は終わり、荒涼とした砂漠に入った。一方で空は青々と広がっており、爽快さを感じさせる。はてな、どこかで見たことがあるぞ。ははぁ、これが噂のデジャヴュか。なんて思っているとオアシスに差し掛かった。澄んだ水溜まりを青々とした木々がぐるりと囲んでいる。水に手を付けると冷たくて気持ちがいい。うん?浅い水たまりのように見えたがなかなか深いぞ。さらに手を突っ込んでみると、突然水底が抜け落ち俺もそのまま吸い込まれてしまった。
はっと目が覚める。どうやら夢を見ていたらしい。最近こんなよくわからない夢ばかり見ている。何を意味するのか。
日記はここで終わっていた。私には彼が何を思っていたのか到底知る由もないし、興味もない。ただ夢の内容には興味がある。私は夢とは精神を映す鏡であると思う。精神がどこから始まり、どこで終わるのか。精神とは何か。という疑問が夢の分析でわかる気がする。
という夢を僕は見た。