6/6
~オオドエ村~2
そんな彼女と旅をするようになったのは、俺が旅をしている事を知ったベルからの申し出だった。
ベルは、小さな頃にこの町の教会に預けられ、
今まで教会の
(町の外へ出てはならない)
という教えというか、ルールに縛り付けられており一歩も外へ出たことが無いという。
そんな、少し自分に似たような境遇を持つ事や、
魔王を倒し、働かずに、楽しんで暮らせる報酬が欲しいという願望
外に出て色々な物や、色々な人に出会いたいというベルの熱い気持ちに負け旅の動向を許可した。
あの頃は、何も不思議には感じていなかったが
何故ベルは、そんな教会で育ったはずなのに普通の人がイメージする、
おしとやかな女性にはならなかったのだろうか。
そんな考えが浮かんだが直接本人に聞くとぼこぼこにされそうなのでやめておこう。
そんなこんなで俺は、ベルと初めて出会った酒場へ足を踏み入れた。