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黒くて白い
いろいろ想像していると、
それまでずっと黙っていたおじさんが、
急に立ち上がり、
また無言で歩きだした。
どこへ行くのか、また一人にならないか不安でしかたなく、
おじさんの後を追った。
おじさんの歩く速さはどんどん速くなり、
私は周りが気にならないほど、必死に付いていった。
するとおじさんはスピードを緩め、
ゆっくりと歩きだした。
私はやっと追い付いたと思い、少し息を整え、歩いていると、何か不思議な感覚になった。
まるでふわふわと宙を歩いているような、
辺りは気がつけば、あの大自然ではなく、
なんだか真っ黒で、けれどところどころ白い、そんな空間を歩いていた。
少し風があり、何か花のような、甘い匂いがする。
不思議な空間、その中を、おじさんと、二人で、歩いていた。
坂道のような感じのところを歩き、
白い階段のようなものを登り、
ただ、周りは真っ黒で、ところどころ白があるだけだった。




