2-39 武闘大会 2 愛美とアンの2回戦
今日は愛美さんが午前に2回戦だ。
愛美LV859
VS
イガルLV522
イガルは男性、装備は重装備で、満田ニュウム合金の全身鎧と大きな盾を持っている。剣は大きめのロングソード。
この男性の盾と鎧には魔法の文字が浮かんでいる。
対して愛美さんは、オリハルコンのライトアーマーにオリハルコンの剣。
その愛美さんの女騎士を思わせる恰好は、男なら剣を突き付けて降伏させたい欲望に駆られる。
おっと、試合が始まった。
愛美さんがファイアストームを放つ。
ゴオオオオオオオオ!
イガルは盾をかざす。
フッ!
ファイアストームの炎が瞬く間に消えてしまった。
あの盾は、魔法を消滅させる魔法の術式が組み込まれているようだ。
イガルが愛美さんに剣で切り込む。
ザン!
ギャキン!
きーん!
愛美さんはこれを受け流して切り返すが、イガルの鎧にはじき返された。
そして、何度か愛美さんはイガルに切り込むが、イガルの鉄壁防御に攻撃が通らなかった。
イガルも愛美さんに攻撃するがカスリもしなかった。
数分間戦闘が続く。
イガルの動きが悪くなった。
愛美さんはイガルを滅多打ちした。そしてイガルが吹き飛び、イガルが降参して試合が終わった。
どうやら、鎧に回していた魔力と闘気が、尽きてしまって動けなくなったみたいだ。
愛美さんが帰ってきた。疲れてるな。
「ああ、疲れたわ。イガルさん粘るのだもの。」
「そうにゃ。愛美相手に粘ったにゃ。ミミもあの鎧欲しいにゃ。」
「アタイはパス。動きがトロくなるぜ。」
「愛美さん、はいこれ」
俺は愛美さんにタオルを渡した。
「まあ、ありがとう御座います。テツ様。大切にいたしますわ。」
と愛美さんは何故かタオルを使わないで懐にしまった。
えっと、使ってほしいんだけど。まあいいか。
そのあと、愛美さんの勝利をみんなで祝福した。
次はアンさんの2回戦が午後からだ。
俺たちは軽くお昼を食べて、愛美さん達と共に、アンさんの2回戦の試合の準備した。
アンさんの相手は、前年度優勝者ロックジャガーLV1241。
残念ながら、試合が始まって数分で試合が終わってしまった。アンさんが負けた。
愛美さん達はその後、泊まっている宿屋に帰った。明日の3回戦に備えて愛美さんが休む為だ。
◇
その後、観戦する試合も早く終わったので、俺と真美子は町に買い物に行った。
俺達は服屋で大量に服の注文を出した。レベル上げで毎日破れるからだ。
そして、宿屋へ歩いて帰る途中に
「いやー!助けて!」
と路地裏から悲鳴が聞こえた。
最近は武闘大会のおかげで、荒くれ者も集まっているから治安が悪い。
「真美子、行ってみよう。」
「テツさん助けるの?」
「いや、状況を見てからだ。なるべく衛兵を呼ぼう。トラブルに巻き込まれると今後の生活に支障が出る。」
「そうよね。」
俺と真美子は、その路地裏を表通りから覗いてみた。
そこには、服が乱れた少女がいて、その前にはその少女を庇うように立っている男性がいた。たぶん今の悲鳴を聞いて助けに入ったんだろう。
そして、6人くらいの悪そうな筋肉隆々の男たちが取り囲んでいた。
その悪そうな男たちは、今にも飛び掛かる勢いだった。
しかし、レベル的に少女を守っている男性の方が強いかったので、俺と真美子は様子を見る事にした。
ちなみに、鑑定魔法で確認した名前に聞き覚えがある名前があった。
吹雪裕也、少女を守っている男性だ。
真美子に聞いたら、俺達が魔族の生贄を助けるとき、吹雪裕也に一度会っていると言った。
そうか、真美子のクラスをこの異世界にクラス転移させた人物か!




