2-35 北の国の魔族退治
次の日から、生贄を差し出す日まで、聖獣を使役する特訓が始まった。
週3回午前中のみで、主に真美子を相手にシンシーアとシンテガが聖獣を出し、模擬戦闘をした。
午後は、真美子のレベル上げで”勇者試練のダンジョン”に連れて行った。
今度の魔族と戦わせるためだ。
また、週3回は愛美さん達のレベル上げ上げをした。大会が近いそうだからだ。。
俺も、週1回と朝か夜2時間くらい毎日のように”勇者試練のダンジョン”に行った。
◇
そから1カ月ちょっとが過ぎ、みんなのレベルも上がっていた。
シンシーアはLV583
光雷獅子LV886
シンテガLV498
花女蜥蜴LV972
騎士団長LV501
騎士団員平均LV387
真美子LV1094:レベル認識阻害アイテムあり
今日は、領地にある、魔族の祭壇に生贄を届けに行く日だ。
当然、生贄はいない。その魔族を狩る。
◇
魔族の祭壇に着いた。
そこには女の魔族が待っていた。
こちらは結構な人数なのに、1人で立っている女魔族は、全く臆する様子もなかった。
女魔族 マキダリーカ LV1191
赤黒いドレスを着こんでいる。服装こそ魔族でケバイがこれがなかなか豊満なおっぱいだ。
顔も年増に見えるが、美人だぞ。
「あらあん、今日の生贄はシンテガちゃんだったの大歓迎よ。」
女魔族マキダリーカは言った。
女魔族だから少年が生贄か。
「僕は生贄じゃない。今日は母の仇を撃たせてもらう。」
とシンテガは興奮して女魔族に言った。
「ふうん。その召喚獣がいるから大きな事を言ってるのかしら?ぼうや。大人しく私のものになればいい気持ちにさせてあげるのに。」
とちろっと舌なめずりをして、女魔族マキダリーカはシンテガを舐め見る。
おお!その表情、凄く色っぽいぞ。
「それは、本当か!代わりに俺じゃだめか?」
と俺は思わず言ってしまった。
「いてっ」
真美子が俺の腕を抓ってきた。
「なに?そのおじさんは。引っ込んでいなさい。シンテガちゃんお返事は?それともママが恋しいの?でもママはもういないわよね。貴方の目の前で殺してあげたんだものね。おほっほっほほ。」
おじさんだと!俺はムッとした。そして「お前なんかババアじゃねえか!」と言おうとしたら、
「切る!花女蜥蜴!魔法を!」
と言ってシンテガが切り込んで行ってしまった。
あちゃー、作戦が台無しだ。
そのシンテガに花女蜥蜴は、速さの加護の魔法をシンテガにかけ、ウォーターカッターを女魔族マキダリーカに放つ。
ズバーンン!
ザン!
ガキン!
女魔族マキダリーカは魔法防壁でウォーターカッターを防ぎ、その長い爪でシンテガの剣を受けた。
シンテガは、横に飛んで構えなおす。花女蜥蜴はウォーターシュートを放つ。
水の塊が女魔族マキダリーカに飛んでいく。
バシュン!
しかし、水の塊は地面から出てきた剣によって切られ弾けた。
よく見るとその剣は、黒い髑髏の兵が手にしていた剣で、地面からその黒い髑髏の兵が召喚されて出て来ているところだった。
召還魔法か!
更に辺りを見回すと、黒い髑髏の兵が大量に地面から這い出てくる。
黒い髑髏の兵のレベルは、どれもLV900前後だった。
「みんな下がってなの!」
シンシーアはそう言って、ファイアストームを放つ。
ゴオオオオオオオオ!
同時にシンシアの聖獣の光雷獅子は、周囲の黒い髑髏の兵に雷撃をまき散らす。
ズッダアンンンンンンン!
その攻撃で黒い髑髏の兵の大半がダメージを受けた。
そこに騎士団長と騎士団員、シンテガ、花女蜥蜴が接近戦で黒い髑髏の兵達を蹴散らしていく。
俺と真美子は、、当初の作戦通り、女魔族マキダリーカの隙を伺う。
今回は俺は、基本的に手助けしないで、真美子に女魔族の首を取らせようと思っている。
真美子に戦闘経験を積ませる為だ。
隙を伺っていたら、女魔族マキダリーカの周りに大きな魔法陣が多数出てきた。
その魔法陣からは、ブラックドラゴンLV1100前後、ブラックワイバーンLV750前後、ブラック大スネークLV900前後など様々な魔物が出てきた。
「みんな引いてなの。もう一回撃つなの。」
とシンシーアは言って、ファイアストームを放った。
ゴオオオオオオオオ!
同時に光雷獅子は雷撃をまき散らす。
ズッダアンンンンンンン!
しかし、今度は、女魔族マキダリーカの魔法防壁で防がれた。
ブラックドラゴンがブレスの予備動作に入った。
真美子は俺から貰った覇者の剣ロドリゲベルクⅡを手にかざし、瞬歩で切り込んでいった。
シュン!
がわぁ!
ブラックドラゴンがブレスの姿勢で止まりその首から血が出始めた。
しかし傷が浅い。
真美子は更に剣でブラックドラゴンを数回切る。
グァアア!
と体中から血を流してブラックドラゴンは倒れた。
剣を振るい終わって硬直している真美子に、ブラック大スネークが3匹襲ってきた。
真美子は俺直伝の風の渦を無詠唱で周囲に発生させた。
バン!ダン!グシュ!
ブラック大スネークが3匹は、その風の渦に当たり弾き飛んだ。
真美子は舞う様に剣を振り続けた。
シュンシュンシュンザンンン!
ブラック大スネークが3匹は、全て切り刻まれ地面に転がった。
周りを確認すると、みんなはさっき召還された魔物で対応が精一杯だ。
女魔族マキダリーカは更に連続して魔物を召還している。
真美子は、連続召還している女魔族マキダリーカに向けて覇者の剣Ⅱを振るった。
ブウウン!
、
魔力を溜めて放つ”覇者の斬撃波ロドリゲベルガー”だ。
バガアガガガガガガガガガ!バーンンン!
真美子と女魔族マキダリーカの間の魔物は、斬撃波で吹き飛んだ。そして斬撃波が女魔族マキダリーカに迫る。
ババババババババッバ!
女魔族マキダリーカは魔法防壁でその斬撃を防いだ。
真美子はすぐに瞬歩で、女魔族マキダリーカに切り込んだ。
ガキ!
女魔族マキダリーカはこれを両腕の爪で受けた。
真美子は更に剣を連続で振るって女魔族マキダリーカを切り刻んだ。
シュンシュンシュン、シュンシュンシュン、ザン!
ぎゃあああああ!
女魔族マキダリーカは叫んで後ろに転がった。その両腕の長い爪がすべて切り落ちて、肩や足のモモ、二の腕、顔その他いろいろ刀傷で血にまみれていた。
真美子が女魔族マキダリーカに止めを刺そうと剣を振った。
しかし、女魔族マキダリーカは右腕を剣の前に出し、切られながら横にとんだ。
右腕1本を犠牲にしたのだ。
「おのれ!いでよ。」
と女魔族マキダリーカは召還魔法陣を発動させた。
黒い威圧感のある男が魔法陣から出てきた。
鑑定では、”魔神クログロロ LV2000”だ。
そして、女魔族マキダリーカはその魔神と合体した。
魔神マキダリーカクログロロLV2000に変わった。




