2-22 真美子のクラスメイト
その後は、一旦俺のレベル上げを一時中断して、真美子のレベル上げを行った。
真美子を特待生に恥じないように、レベルを上げなくちゃいけないからな。
午前は、俺と真美子で剣の打ち合いをし、午後は”勇者試練のダンジョン”で真美子のレベル上げだ。
俺は戦闘中に、真美子の後ろから回復魔法かけまくり、真美子に戦闘の継続をさせた。
これなら挌上の相手に戦えるのでレベルが上がりやすい。
この方法は、俺自身の戦闘にも使っている。
真美子は、半泣きになりながら頑張っていた。
女の子にはきつかったかな?でも1ケ月しか無いしな。仕方がない。
真美子はLV397になっていた。
そして、あと入学1週間に迫ってからは、真美子の戦闘を通常の戦い方に戻した。
回復魔法がまだロクに使えない真美子には、この戦い方は危険だからだ。
1人の時は無理せずに普通の戦い方をするよう、真美子に注意しておいた。
◇
”勇者試練のダンジョン”から帰ると、部屋のドアに手紙が差し込まれていた。真美子宛だ。
真美子が読んだ内容を聞いたら、”パーティの佑里香が荻原光と間藤真紀羅のパーティに捕まって帰ってこないので一緒に手伝ってほしい。話がしたいので、今晩、町はずれの空き家の近くに来てほしい。”との事だった。
ちなみに、不良顔が荻原光、イケメンが間藤真紀羅だ。
「テツさんどうしよう。」
「罠じゃないのか?」
「でも、罠じゃなかったら?」
「その佳奈美さんに借りでもあるのか?」
「ええ、数カ月前、私達のパーティが困ってた時、助けてくれたの。」
真美子はうつむいた。助けに行きたいんだろう。罠だけど仕方ないな。
「そうか。それじゃ、これを身に付けてくれ。」
と俺はアイテムを真美子に渡した。
「これは?」
「1度だけ使える最上級魔法防壁が出るネックレスと1度だけ上級回復魔法が使える指輪、そしてレベルの認識阻害ネックレスだ。ダンジョンで見つけた。」
真美子はとても喜んで身に付けた。
まあ、アイテムだけど見た目アクセサリーだしな。女の子は喜ぶか。
「真美子、それじゃ行くぞ。」
「はい。」
「真美子も、LV397だ、そろそろ、あの程度の不良顔とイケメンくらい倒せなくちゃな。」
「そ、そうね。」
確かあの男2人はLV250台だったけ?忘れたな。でも今の真美子なら楽に勝てるだろう。
そして、俺と真美子は町はずれの空き家の近くへ向かった。
◇
町はずれの空き家の外には、4人の女性が体を縛られ、口をふさがれ転がされていた。
もう、体力が無いのかあまり動かないみたいだ。
その横に、不良顔とイケメン、そしてそのパーティ6人がいた。
事前に俺は周りの人物や反応を、魔法のサーチや索敵で調べたていた。それで、不意打ちとかが無い事を確認してある。
俺と真美子は不良顔とイケメンの前に出て行った。
作戦は、”真美子が引き付けて、俺が隙を見て転移で4人の安全を確保する”ことだ。
「おー!ようやくおでましか!待ちくたびれたぜ。」
「ほんとだよ。遅いんで。この子たち、手を付けちゃおうかと思ってたよ。」
と不良顔とイケメンが話してきた。
真美子は、一歩前に出て睨みつけ、
「佳奈美さん達を離して!」
と叫んだ。
「いいぜ、ただし、俺達と勝負しな。そこのおじさん!」
俺は、返事をしようとしたが真美子が返事をした。
「私が勝負を受けるわ。」
そうだな、真美子が引き付ければ何とか人質を助けられそうだ。
でも、ここは少し演技を入れて。
「ちょっとまて、真美子何言ってるんだ。」
「大丈夫よテツさん。力を見せつけた方が後々都合がいいから。」
「なんだと舐めやがって!」
そして、真美子は小声で「4人をテツさんが助けたらテツさんに戦いを代わるから。」と言った。
俺は「分かった。」と小声で返した。
「おい、こそこそしてねぇで、前に出ろ、俺が相手してやる。」
「あら一人でいいのかしら?」
真美子が不良顔を挑発した。
「てめー!」
不良顔は斬馬刀で真美子に切り込んできた。
ザン!
真美子はその斬馬刀を躱した。
俺は大丈夫そうなので人質を助けようと、イケメンとパーティ6人はの隙を伺った。
真美子と不良顔一騎打ちは続く。
不良顔は”ストーンニードル”を放つ。
ドュルーンン!
真美子はそれを躱す。
躱した先に不良顔の斬馬刀が切り下ろされる。
ザンン!
真美子は、余裕で斬馬刀を躱し、覇者の剣で切る。
シュン!
ズパッー!
「ぎゃぁー!」
不良顔の左腕は2の腕から、左足は太ももから切断され、血が噴き出た。
ザザーン!ごろごろ。
「イデェー!」
と不良顔が地面に転がった。
その場の全員の視線が不良顔に集まった。今だ!
俺はイケメンとパーティ6人の後ろに転移して、人質4人にそれぞれ魔法防壁を球状に展開した。
ふう、これで後は倒すだけだな。
イケメンが何か叫んでいる。真美子に飛び掛かりそうだ。
俺は、足の土を蹴ってイケメンにかけた。
イケメンは俺に気が付き、バックステップで距離を取った。
イケメンのパーティ6人も同様に俺から距離を取り始めた。
「てめー!くそっ人質が!」
俺は、手をイケメンにかざした。
しかし、俺とイケメンの間に女性が割って入った。
ちっ!
俺は、攻撃魔法中断した。女性はなるべく撃ちたくないと思っていたら、その女性は手をかざし魔法防壁を展開した。
女性の頭上にある大きな魔法陣が光りだした。召還魔法陣だなあれは。
「来たれ!2首蜥蜴!」
と女性が叫び、召還魔法陣から2首蜥蜴の足が現れ始まった。
そして、俺の目の前に2首蜥蜴が姿を現した。
結構な大きさだ。高さ3メートルはある体に、首が2本ついてる。
しかし、これは真美子にちょうどいい戦闘訓練が積めそうだな。
俺無しで通常の戦闘がこなせるか見ておきたいからな。
もう既に、人質4人は安全確保できてるしな。
「真美子!戦ってみるか?」
「テツさん、その蜥蜴のレベルはいくつ?」
「LV320だ。」
「分かった戦ってみる。」
と真美子は言って、その2首蜥蜴瞬歩で近づき切り込んだ。
2首蜥蜴は、口からなにか放とうとしていたみたいだが、真美子の方が速い。
シュン!シュン!
スパーン!
と真美子は”燕返し”を使った。
2首蜥蜴の首が1つ、宙に舞う。
ぎゃわああああ!
と残った蜥蜴の首が叫ぶ。
ザン!
ぶしゅ!
と、真美子は止めを刺した。
ほう、なかなか手際よく倒せたじゃないか。
俺は瞬歩で移動し、不良顔とイケメンそのパーティ6人を、次々と全て手刀で気絶させた。
不良顔の傷は低級回復魔法で血止めしておいた。
真美子も一息ついたようだな。
「真美子、こいつらを縄で縛るから手伝ってくれ。」
「はい。」
その後、真美子が魔法通信機で愛美さんに連絡をとり、警備兵を呼んでもらった。
不良顔とイケメン、そのパーティ6人は、城の牢獄の中に入れられた。
助けた、佳奈美さんら4人のパーティは、俺と真美子にお礼を言って帰って行った。後で、お食事を御馳走してくれるらしい。




