2-19 ダンジョンでレベル上げ 1
今日から魔法騎士育成学園に入学するまでの1か月間、俺は真美子をレベル上げをして鍛える。
まず、真美子の能力の把握だ。
俺は真美子にレベルと能力を聞いた。
真美子はLV180
”勇者の腕輪”は、勇者の証で、魔族と戦う時、闘気を聖闘気に変える。
”光の剣”はその名の通り、闘気か魔力でレーザーソードみたいな剣を作る能力。
”光の剣”は利点と欠点があって、利点は魔力または闘気をつぎ込めばつぎ込むほど、威力が大きくなり、長さや形も変えられる。欠点は、魔力や闘気の消耗が激しい。”光の剣”を作ってるだけでも、どんどん魔力か闘気が無くなっていく。
ということだ。
次に、基本は真美子は攻撃魔法がまだ無理なので、いくつかの質問に答えてもらい。
その答えから、真美子のレベル上げの方針を決めた。
まあ単純だが剣を中心に、俺と型の練習、そして打ち合いをしてから”勇者試練のダンジョン”に行く事にした。
”勇者試練のダンジョン”は、この世界は魔王がとても強いので、勇者を鍛えるために神がダンジョン製作者に依頼して作らせた効率よくレベル上げを出来るダンジョンと言われているそうだ。
◇
俺は転移ゲート魔法陣を用意して、真美子と一緒に、町の外れの草原の近くに転移した。
「それじゃ少し、剣の型の練習をするから、俺についてやってみて。」
「はい。」
と俺が剣を振るうのと同じ動作を真美子は真似をした。
「テツさん。」
「どうした?」
「習っていない剣の動作があるのだけど。これ何流なの?」
ああ、そうか、この世界には無い流派なんだな。
「柳生島流だ。」
「聞いたことないわよ。その流派。」
「そうか、じゃあ分かる所まででいいよ。」
「何処で習ったのよその流派?」
「ほなかからだ。」
「え?ほなか、それって確か、2番目の妻になる予定の方?」
「そうだ。最初は俺より強くて、何べんも切り刻まれたんだぜ。今じゃもう昔話だけどな。」
ほなかは、美人でプライドが高かったな。
最初の頃は、俺を恋愛対象として見てくれてなかったよ。
だけど、最後の頃は、俺を初めての男にしたいとか言われたっけ、感動ものだったよ。
でも、TPが無いから30年以上、いやもっとか、ほなかと会えないんだよな。
「そのほなかさんて、レベルいくつだったの?」
「確か最後に試合した時はLV332で剣技LV81だったな。」
「な、そんなに強かったの?」
「ああ。」
「マイラさんのレベルは?」
「マイラは、確かLV200もなかったな。」
真美子は少し黙ってから言った。
「テツさん、もう一度柳生島流教えて下さい。」
「お、真美子やる気出たな。よし。」
午前中は剣の型を練習した。
午後は俺と真美子で少し打ち合いをしてから、ダンジョンに行く事になった。
カイーン!
ギン!
シュン!
ガキャン!
と真美子が撃ち込む剣を、俺は受けたり流したりしていた。
その受けた感触に違和感があった。そう、これはあれだ。
「ストップ!」
「はい。」
打ち合いを止めテツさんは私に近づいた。
「真美子は、もしかして、闘気か魔力を剣に纏わせて使ってる?」
「え?、分からないわ。そんなこと出来るの?」
「うーん、無意識に使ってるのか。」
「え?」
「分かりやすくするとこれが普通の状態の剣、そして、これが魔力纏わせた状態の剣、最後に闘気を纏わせた状態の剣。」
俺の説明を聞きながら真美子は頷く。
「へえ、そうすると、剣は強くなるの?」
「そうだ。真美子はこの技を無意識に使ってるから、魔法が剣で切れるんだ。今度は意識して出してごらん。」
「はい。」
真美子は俺の前で、剣に魔力や闘気を込めた。そうしたら少し光った。
良し、意識して、出来て来たな。
「出来ました。テツさん。」
「そうだ。真美子は才能あるよ。この技はなかなか難しいんだぜ。」
「へえー!そうなんだ!」
真美子は、にやけた顔で剣を見つめていた。
「その技が使えるんなら、大丈夫だな。」
「何が大丈夫なの?」
「ダンジョンだよ。今からいくぞ。」
「え?明日にしようよ。」
「うーん、真美子のその技の威力も知りたいから、行こう。」
「分かったわ。」
「よし。」
俺は転移ゲート魔法陣を出して、真美子と2人で”勇者試練のダンジョン”へ転移した。
◇
俺と真美子は”勇者試練のダンジョン”の一階に入った。
入るとすぐに広間になっている。
床の中央に立つと、大量の木人が現れて、俺と真美子を取り囲んだ。
木人のレベルはLV50前後だけど、この階はこの大量の木人を全て倒さないと下の階が開かないそうだ。
ザン!シュン!ズバ!ガキ!ダン!・・・・・・・
俺と真美子は、魔力を纏わせた剣で木人を片っ端から切り始めた。
真美子は、さっきの剣に魔力を纏わせて切る技をもう会得している。スパスパ敵を切り倒していった。
そして、すべての木人を2人で倒した。
「はあ、疲れたわ。」
「どうだ。真美子、このくらいなら楽勝か?」
「楽勝じゃないけど。なんとか大丈夫よ。」
「それじゃ、明日からこのダンジョンでレベル上げだな。」
「わかったわ。テツさん。」
真美子は、奥の地下2階の出入り口の横にに進んだ。
何かなと思ったら、カードを取っていた。
真美子はそのカードを俺に渡した。
「はい、テツさん。」
「なんだい?このカードは。」
「このダンジョンの攻略成果が記録されるわ。ダンジョンを作った人が用意したものらしいわ。」
「へえ、便利なのか?」
「ええ、このカードアあれば、1階の出入り口の横の特殊な転移ゲート魔法陣で、攻略した階を自由に選べるのよ。」
「それは便利だな。」
「真美子は、取らないのか?」
「私は、ほら、以前のがあって、3階まで攻略済みよ。」
その後は、もう日も遅いので宿屋に戻った。
◇
宿屋に帰った俺は真美子に言った。
「真美子、今日は美味いもの食べに行こう。」
「ええ、そうね。昨日はあり合わせの食材でテツさんが作ってくれた夕食だったから、今日は美味しいものが食べたいわ。」
そう、昨日は愛美さんの所から帰ってすぐに、真美子の傷痕治療をした。
結構長い時間かけて治療したもので、夜遅くなってしまったのだ。
そのため、夕食はあまりいいものを食べていなかった。
もちろん、治療に関しては最初から真美子の体に傷痕はないし、途中から治療じゃなかったけど。
「真美子、どこがいい?」
「レストラン”カカコス”がいいわ。」
「あそこのハンバーグ美味いからな。」
「ええ、でもちょっと待って、汗だらけだからシャワーを浴びるわ。」
そうだよな。俺はそうでもないが真美子は汗だらけだ。
真美子はシャワーを浴びに、風呂場に向かった。
でもちょっと待てよ。
この間、宿屋に帰ったらお風呂一緒に入る約束をしたよな。
一緒に入りたい。
まだ、この宿屋の同棲生活は3日くらいで、俺と真美子は、風呂だってまだ一緒に入っていない。
「真美子、ちょっとまって。」
「何?テツさん。」
「一緒に風呂入ろう。確か旅行の警護の時約束したよね。」
「え、そ、そうね。」
真美子はもじもじし始めたが、俺は真美子の手を繋いで風呂場に向かった。




