5話 神との契約 3
俺は、その内容を聞いて思った。
本当にゲームに参加させられる感じだな。
だが、現実なんだよな。生身だし痛そう。
また、失敗したとき、転生させてくれるっていうけど、生前の記憶が無くちゃ、死んだも同然だ。
というか現実の死と同じじゃないか。
それに、日本に帰るだけなのに対価が高すぎない?
と考えていると、
「そうね、対価が釣り合わないわね。本当に望みはないの?よく来る人のように”俺TUEEとハーレム”が欲しいみたいな。」
・・・・そうだろうな、魔法陣でわざわざ来た人なら、”俺TUEEとハーレム”やりたいわな。
でもミッションに手を付けるってことは、望みが叶うと共に異世界定住決定か。
2度目のミッションは基本的に無いようだし。
とまた俺が悩んでいたところ、
「麗香さんでしたっけ?林健吾君がいる十勇者ミッションに居るわよ。」
「え?」
「三田村さんと一緒に、現地で勇者のサポートをして貰うってのはどう?それが完了したら日本に戻してあげるわ。」
「一年以内に、勇者達のLVを500~600に引き上げる仕事ですか?」
「そうよ、貴方には、”LVアップの加護魔法薬”を配ってもらうわ。」
「でもLV500~600上げるのって大変じゃないですか?」
「その薬があれば、すぐ上がるわよ。効果時間内の経験値は100倍だから。」
「100倍ですか・・・。」
「そう、簡単なお仕事よ。」
「それが出来れば、麗香さんに会わせてくれて、更に日本に帰してくれるんですか?」
「その条件の依頼は日本に帰すだけ。同時にもう一つ依頼聞いてくれたら麗香さんに会わせてあげるわ。」
なんと、条件を追加されてしまった。
しかし、今回は日本に帰れる。麗香さんにもう一度会える。メリットたっぷりだ。
でも、男心の未練に付け込むなんて、ズルいぜ金髪美人さん。
「どんな依頼ですか?」
「その世界で、稀に出現する”RVP”を”特殊攻撃イレーズ”で消してほしいのよ。期間は一年間よ。」
「”RVP”って」
「異世界から侵入してくる世界を侵食する怪物よ。この眼鏡(サングラス)で判別してもらうわ。」
「侵食?」
「追加依頼を受けるなら、特殊能力として、”不滅”、”次元空間転移”、”特殊攻撃イレーズ”を与えます。”次元空間転移”は制限付きですけど。」
何か、危険な匂いがする。特殊能力の一つ目がヤバイ。
”不滅”って何だ?それが無いと”RVP”に対抗できないのか?
「安心して、”不滅”は、”RVP”から侵食されない為のものよ”特殊攻撃イレーズ”を使えば、”RVP”なんて一撃で消えるわ。」
「・・・もしかして、その依頼を受け無くても”RVP”に襲われることってありますか?」
「あるわよ。魔王軍の方はもう”RVP”退治人は配置してあるけど、勇者軍の方の”RVP”退治人は考え中だったのよ。」
「なるほど。・・・・ところで、一個目の依頼しか受けなかった場合、その世界で俺が死んだらどうなります?」
「当然、ミッション失敗とみなします。また、魂は世界の理にそって、転生します。」
・・・俺は考えた。どちらが生き残る可能性が多いか。
もちろん”不滅”がある方だな。
「分かりました。追加依頼込みで引き受けます。」
バグモンスをRVPに修正。
”特殊攻撃イレーザー”を”特殊攻撃イレーズ”に修正
”不滅(自動回復)”を、”不滅”に修正